知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

退化のリスク

2018年08月27日 | スキルアップ
新入社員の採用が困難な時代になりました。

 少子高齢化と大学(教育機関)の崩壊
が特に問題です。

学生は、
 できる学生

 普通の学生

 できのよくない学生
がいます。

できる学生は、いつの時代も一定割合いて、
 大企業

 公務員

 専門職

 大学院
などへ進んでいきます。

普通の学生の割合が多いので、
 その時代を反映する
ことになります。

よく、最近の・・・といわれるのは、
 そのカテゴリーの多数派
を指しているからです。


ここ数年の多数派の傾向は、
 コミュニケーション能力の低下が著しいこと
です。

特に、部活の上下関係などを経験していないと、
 「会社」という組織でうまく立ち回っていく
能力が身につきません。

また、核家族化が進み、
 おじいちゃん、おばあちゃんとの会話
ができない人が増えています。

逆にいえば、
 おじいちゃん、おばあちゃんとのコミュニケーションがうまいと、
 信用金庫の営業などでは重宝される
ことになります。


コミュニケーション能力が乏しい場合、
 精神的につらい思いをする
ことが多くなります。

悪気はなくても、相手とうまく話せないことで、
 相手を不快にさせてしまう。

それにより、営業でも、職場内でも、
 「できない」というレッテル
を貼られてしまうおそれがあります。

残念ながら、部活などで精神的に鍛えられていないと、
 そのときに、笑って受け流せるほどの、図太さも磨かれていない
ので、
 さらに、追い込まれていく。

その結果、病気になって、最悪の場合は辞めてしまいます。

3年以内に止めてしまう新人が多いのは、
 「職場」という「社会」でうまく立ち回るスキル
を磨く場所がなかっただけです。

能力云々よりも、
 今の時代の教育現場では、そういうスキルを磨く場所がない
ということが問題なわけです。

過保護な親や、過剰な権利意識が、
 打たれ弱い子供を量産していく
ことになります。

 大事に大事に育てる。
ところが、
 就職後は、いきなり「異常に厳しい社会」に投げ込まれる。

適応するのが難しいのは当然です。

この「異常に厳しい社会」というのは、
 日本人は、要求水準が高い(権利意識が高い)
ことに基づきます。

根は、同じ。

どういうことかというと、
 クレームが多い。

子供の教育について、学校に文句を言いに行く母親は、デパート店員にも文句を言うし、
 トイレ清掃員にも、電車が遅れようなら駅員にも文句を言う。

カフェラテを注文して、ミルクが少しこぼれていようものなら、
 叱りつけた上、作り直させる。

アマゾンの再配達に、「今しかいないから、すぐ来きてほしい」と電話する。


顧客の要求水準が厳しいということは、
 従業員に求められる要求水準も高くなる。

その結果、
 サービスを提供する側からみると、「異常に厳しい社会」となる
わけです。

このように、サービスに対して異常に厳しいにもかかわらず、
 お金に対しても異常に厳しい
ので、
 利益も得にくい構造になっている。

ドトールのように、海外で200円程度でコーヒーを飲める国はあまりありません。

 要求水準が高い=価格が高い
ということが一般的ですが、
 日本の場合、安い価格でも好待遇を望む。

 サービスの質を高めながらも、低価格で提供することができないとうまくいかない。

 日本でうまくいけば、海外でもうまくいく。
といわれている理由はここにあります。

 ユニクロや無印の成功も、日本の消費者に鍛えられているからである
と考えられています。

https://www.mag2.com/p/news/257222


会社側からみると、
 営業や顧客とのやり取りなど、手厚い教育(研修)が必要である
ということになります。

手厳しい顧客からクレームの被害に遭った場合は、
 フォローする体勢の整備をする
ことが不可欠です。

フォローしないと、
 優秀な社員も潰れていってしまう
からです。

いつの時代も、
 新人類
などと言われ、
 理解できない
といわれるのは、当然のことです。

 時代によって、学生の育ってきた環境が異なる
からです。

しかも、
 その時代の変化は、IT技術の発展と共に早くなっている。

ドッグイヤーという言葉は、
 かつて7年かかっていた変化が1年で起こる
というIT用語ですが、
 それを扱う人の精神性も、同じように、急速に変化している
と思います。

スマホ(ライン)の登場により、
 コミュニケーションのあり方
も変わりました。


ゆとり世代は、
 学校のカリキュラムの変化
でしたが、
 スマホなどITのツール(ガジェット)
が、
 新たな世代を築いている
わけです。


ただ、学生の期間は数年間なので、
 会社として教育を行うことで、会社にとって必要な人材に転換する
ことができます。

また、
 会社に期待できないのであれば、自分で自分を「教育する」。

 自分はコミュニケーション能力がないな
と思えば、
 本を読んだり、おじいちゃんの家に遊びに行って、高齢者の喜ぶ話題を研究したりしてみる。

おじいちゃんも喜ぶし、自分も高齢者とのコミュニケーション能力も上がるし、一石二鳥。
 ○○さん、なんで、高齢者の契約がこんなに伸びたの?
 おじいちゃん、キラーだねぇ
 クレーマーのおじいちゃん、○○さんだと、丸く収まるんだよね。
と評価されたときに、
 他の人が持っていないスキルを身につけている
ことに気がつくわけです。

ちなみに、おじいちゃん、おばあちゃんと同居しているラッキーな人は、
 英才教育を受けている
のと同じ。

英会話の英才教育よりも、生かし方次第では「お金になる」。
高齢者はお金を持っているので、
 高齢者をターゲットにしたビジネスは今後もふえていく
ことになります。

そのときに、対応がうまいスタッフは、会社の「貴重な存在」として扱われるはずです。
介護施設でも、病院でも、信用金庫でも、カフェでも、不動産でも。
上司、教授に気に入られるのも出世につながる。

マーケティングの企画も高齢者向けのものであれば、
 高齢者の気持ちが分かる人の方が強い。

同年代が退化しているスキルだからこそ、
 身につければ、希少性の高いスキル
となり、独自性を生かすことができるようになるわけです。
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