九州では巨木と云えば、ずば抜けて多いのが樟、次いではこの公孫樹じゃないだろうか??
どの地方に行っても名だたる公孫樹の老巨木が在って、それには必ずそれなりの曰く因縁が有り、信仰の対象と成って居る場合が多く、この「滴水(たるみず)のイチョウ」も例外では無い。
JR鹿児島本線植木駅より北へ約2km地点、植木バイパス鹿南中学校近くの滴水集落公民館前の一段高くなった台地にそびえています。
九州の冬がいくら遅いと言っても、年の瀬の半ば過ぎ、小さな阿弥陀堂の台地は黄金色に染まり、裸木に近い大公孫樹は、寒そうに聳えて居た。
熊本県の天然記念物に指定された大公孫樹は、主幹の周りに株元から吹き出したヒコバエとの集合体の様に見えるが、実は5本の株が密植されて成長したものらしい。
根元には「滴水東屋敷の板碑」と言われる板碑石仏や石造物の残欠などが残り、この大公孫樹は平家落人の墓標として植えられたものだと伝えられている。
目通り14m、樹高42m、推定樹齢500年、廃寺跡の大地に佇む孤高の大公孫樹はそれだけで絵になる景観でした。
撮影2011.12.18