この地を最初に訪れたのはまだ春浅き4月の7日、この老大木のケヤキにやっと新芽が芽吹きだした頃でした。
往古ケヤキの木を「槻」と書いたので、大きな(高い)ケヤキの木が多くある所という意味でこの地方を「高槻」(たかつき)と云っていたようで、それが高月に転化したようです。
この地には現在でも多くのケヤキが「野の神」としてたいせつに守り崇められています。
国道365号を南から木之本方面に北上すると「柏原南」交差点のすぐ左手に、この「八幡神社の野神ケヤキ」の威容を見ることができます。
近づいて見ると一見、磐かと見まごうばかりの樹瘤を蓄えた主幹は目通り8.4m、まさに大樹、巨木のいでたちです。
樹高22m、樹齢300年以上と表示されていますが、樹齢の300年はこの巨ケヤキに余りにも失礼な数字のような気がします。
威風堂々としたケヤキの単木はそれだけでも孤高の巨木としての風格がありますが、この主幹のどっしりと大地を捕まえた姿はまさに巨木そのものの威厳もかね備えています。
樹勢は旺盛で御幣が幹の縦穴に差 し込まれ、野の神として地域住民に親しまれているようです。
撮影2007.4.7