巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

祇園杉

2006-11-11 | 京都府
京都、南山城の和束町は宇治茶の主産地として広く知れ渡って居り、家からもそう遠くないので、ドライブの途中に良く通っている道だけど、今まで気づかなかった。

和束は京都の最南端部に位置していて滋賀県の信楽に接している。


奈良時代、恭仁京から信楽宮への街道筋になっていた土地で、山深い土地ながら古くから開けたところです。

府道の南手の高台に和束中学が建っていて、その少し奥に天を突いて聳える大杉がみえる。


祇園杉と呼ばれているこの巨杉は、樹高、約30m・幹周り13mで、2本株立ち。

地上1m程度の所から数本の大枝に分かれており、普通の杉のように真っ直ぐ立っているのは2本の主幹だけであるが、根は一株のように見える。


ここには,今回二度目に成るが、カラーコピーのしおりが用意されていて、それによると。

この杉は「北山杉」で和束のような比較的温暖地帯には育ちにくく、同一品種は見当たらず誰がどうして植えたのかは謎とされています。

樹齢は1300年~1500年、聖武天皇の時代(744~749)にはこの八坂神社はこのちに祀られていて、聖武天皇の皇子、安積親王の病気平癒祈願がこの神社でも行われたと言い伝えられて居り、当時すでに大木として育っていたらしい。


最近では樹木医の手入れも入って樹勢も衰えを見せていない。 すぐ傍に民家は有るものの茶園と山の懐に抱かれており環境はまだ荒らされずにいる。


八坂神社の境内に在って祇園杉と呼ばれているようだが、ここでは 主が大杉で、八坂神社は後から勧請されたもののようです。  大杉の根元に小さな社が鎮座しているが、社より杉の根幹のほうが余程神々しい。


先ず大杉在りき、こんな、近くにこのような巨木があったことを今まで知らなかった自分が恥ずかしくも有る。

撮影2006.11.10