真福院への道は京都からだと結構遠い。
R24、R163、笠置から柳生へと、柳生から都祁越えで室生、室生から御杖、美杉へと入る。
真福院は、三重県、今は津市になっている旧美杉村にある国の名勝「三多気の桜」の桜並木を通り抜けたその最も奥にある。
奈良県境に近い美杉は山又山のあいだにある伊勢街道沿いの古い土地で、淀川水系原流域の一つで知られる。
1100年前、大峯や吉野にかかわりの深い理源大師が開いたとされる真言宗の寺で、伊勢国司を務めた北畠氏一族の祈願所でもあった。
山門に至る急な参道を登ると石段中程に巨大な2本の杉の木が天を突いて聳えている様がまるで山門が二重にあるようにも見え、その根元の寝針が見事に石段の役目を果たしている。
ケヤキの巨樹は樹高35m、目通り幹周6.5m、このケヤキは、すぐ隣の二本の巨杉のためにその方向への枝張りが少なくケヤキ独特の広がりには欠けているが、重厚な主幹は実寸以上の大きさを感じさせるほどに堂々としている。
撮影2006.4.21