股関節に炎症を起こしてから、歩行が辛くなり、自転車で町内を移動するようになっています。最近、体脂肪は増加気味ですが、体重が減ってきているので、筋肉量が減少しているのではないかと心配になりました。そこで昨日は、自転車を利用している公民館まで歩いてみました。健常時は17分くらいの距離に25分かかりました。歩いていると周囲の光景が詳しく目に入るものです。貸しビデオ店の路傍にタンポポを見つけました。日本タンポポは春年一回しか咲きませんが、セイヨウタンポポは一年中咲いているのです。
タンポポの種は綿毛にぶら下がり、風に乗って散らばります。着地した場所でまた花を咲かせ、種を風に託します。まるで、成り行き任せの私の人生を連想します。人は誰でも自分の人生にを夢見ますが、思い通りにはならないものです。北へ行きたいとか、一応希望方向は持っていても、どこへ定着するかは定かではありません。どこについても、そこで生きなければなりません。一生懸命生きているうちに、そこにやがて愛着を感じ、新しい夢に目覚めるのが平凡な人生で、その成否は運命と考えるしかありません。
「袖触れ合うも多生の縁」は含蓄のある諺です。出会う人によって、人生は決められると言っているのです。タンポポの種が風に運ばれて、たまたま降り立った場所で、同じくたまたまそこに降り立った人に出会い、人生が思いもしなかった道を進むことになるのです。私は、高校生時代に、農業に天職と感じました。大学で農業土木を学びました。農林省に入省し、津軽、北上、最上、石狩の片田舎で農業土木技術を磨きました。東南アジアで、身に付けた技術で現地農業改善に取り組みました。農林水産省退職後は、大学で若い学生たちに私が歩んできた経験を伝えました。今改めて、歩んできた道を振り返ると、どの場面でも運命の人との奇跡的な出会いがあったのです。
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