鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

第2ステージ制覇、年間王者奪還への重要な一歩

2015年07月14日 | Weblog
【J1 2ndステージ第2節 鹿島 vs 清水 プレビュー】
前節ともに大量失点。
課題の守備を修正し、勝ち点3をもぎ取るのは鹿島か清水か?

Text by 元川 悦子



11日にスタートした2015年J1第2ステージ。第1ステージは8位に終わり、常勝軍団復活が至上命題となっている鹿島アントラーズは、後半ロスタイムの土居聖真と遠藤康の劇的弾でアルビレックス新潟に3-2で逆転勝利。何とか後半戦を白星発進することができた。柴崎岳をケガで欠いて攻撃リズムを思うように作れない時間があったうえ、今季開幕時からの課題である失点の多さを克服しきれなかったものの、勝利に徹する彼ららしい姿勢が出たのは前向きな材料と言える。 

その15日の第2節でホーム・カシマスタジアムに迎えるのが、清水エスパルス。現在、年間総合で最下位に沈んでいる相手だ。清水は第1ステージを勝ち点13の18位で終了。後半戦からのテコ入れを図るため、中断期間は静岡・御殿場で強化合宿を行った。その成果を前節・ヴィッセル神戸戦で出したかったが、大榎克己監督が「行くところと引いて守るところの使い分けをうまくやりたかったが、下がりすぎてしまった」と反省したように、守備が崩壊。ホームで大量5失点を食らい、J2降格が現実味を帯びている状態だ。

鹿島が2失点、清水が5失点と、どちらも守りが落ち着かないのが目下、最大の問題点だ。年間ポイント上位にいるチームとの総失点数を比較してみると、浦和レッズが18、サンフレッチェ広島19、ガンバ大阪が14と1試合1失点平均をキッチリ死守している。それに対し、鹿島は27、清水は37。鹿島の27という数字はJ2降格圏内に沈んでいるモンテディオ山形よりも多い。清水に至ってはリーグワースト。これでは戦いようがない。そこを修正しない限り、現状を抜け出すことは非常に難しい。

鹿島は前節、GK佐藤昭大、DF(右から)西大伍、植田直通、昌子源、山本脩斗、ボランチ・青木剛、小笠原満男という並びだったが、前半から2失点したことで、トニーニョ・セレーゾ監督は後半途中に植田とファン・ソッコを交代させた。今季はこの2人を試合中に入れ替えるケースが少なくないが、それもセンターバックの安定感不足を懸念している証拠。今回の清水戦でどういう並びにするか分からないが、彼らのところでしっかりと最後の砦にならなければ、鹿島らしい堅守は取り戻せない。まずはセンターバックの動向をしっかりと見極めるべきだろう。

柴崎の復帰はまだ先になる見通しで、ボランチの構成は変わらないだろう。入れ替えがあるとすればその前の攻撃陣か。新潟戦は赤崎修平を1トップに置き、その後ろにカイオ、土居、金崎夢生という陣容で先発し、途中から赤崎と遠藤康、カイオと9か月ぶりに復帰したダヴィを代えた。この後半戦の並びで脅威の追い上げを見せたことから、今回はダヴィが1トップに復帰し、2列目は遠藤、土居、金崎という形が有力視される。ダヴィの復帰ゴールが飛び出せばチーム全体が勢いづくだけに、エースには早く結果を出してほしいところだ。

対する清水も、守備陣の陣容は不透明だ。神戸戦はGK櫛引政敏、DF(右から)犬飼智也、福村貴幸、カルフィン・ヨンアピンという並びで挑んだが、相手に対する寄せが甘かったり、犬飼がアッサリと背後への飛び出しを許し、それを見方もフォローしないといった個人と組織両方の問題が散見された。大榎監督は第1ステージ途中に4バックから3バックへと変更し、守りの安定感を構築しようと試みたが、その思惑通りには進んでいない。ここで4バックに戻すのか、3バックのままで人を変えるのか、それとも現状通りで行くのかというのは判断の分かれるところ。中3日の強行日程だけに、大ナタを振るうこともできないが、ここで連戦を落とすようなことがあれば、本当に監督交代といった最悪の事態も現実味を帯びてくる。清水としては鹿島相手に何とか踏みとどまらなければならない。

攻撃陣の方も、補強に踏み切った鄭大世のデビューは19日の名古屋グランパス戦まで待たなければならないため、今回はこれまで通りのメンバーで挑むことになる。神戸戦の前線は大前元紀とピーター・ウタカの2トップの背後に石毛秀樹、金子翔太の若い2人を配し、両サイドに枝村匠馬、ミッチェル・デューク、1ボランチに竹内涼という並びにしていたが、今回は村田和哉、本田拓也らの先発復帰もあるかもしれない。今季の清水は最大の得点源が7点の大前で、それに続くのが5点のウタカ、3点の石毛。ここは彼らの個人能力で何とか打開策を講じるしかない。後ろには長身選手がいるだけに、リスタートの工夫を凝らすことも1つの突破口になるかもしれない。

鹿島にとっては第2ステージ制覇、年間王者奪還への重要な一歩、清水にとってはJ2降格危機から抜け出すために負けられない一戦。両者の意地のぶつかりあいに注目だ。


「どちらも守りが落ち着かないのが目下、最大の問題点」と述べるJSPORTSのプレビューである。
鹿島の失点癖は改善されるのか否か、ホームでの今季初完封を記録するのかに注目が集まる。
ボランチ以下の守備陣は前節と同様であろう。
組織で守り、清水に付け入る隙を与えたくないところ。
また、好調の攻撃陣については入れ替えがありそうである。
前節途中出場で復帰したダヴィを先発させ、また決勝ゴールを決めたヤスも名を連ねそうである。
ダヴィの強さとヤスのキープ力で突破口を開こうではないか。
楽しみな一戦である。

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2015-07-14 20:26:16
開幕戦の借りを、熨斗をつけてお返ししましょう。
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