勢いはFC東京にあり。ACL敗退の鹿島はリスタートで意地を見せられるか
正確なキックでアシストを量産する太田(左)と中盤の要として凄味を増しつつある柴崎(左)。
FC東京はその後に控える浦和レッズとの大一番に勢いをつけることができるのか。クラブ史上初めてAFCチャンピオンズリーグ(ACL)でグループステージ敗退という屈辱を味わった鹿島アントラーズは、ここからいかなるリスタートを切るのか。
開幕から堅守速攻のスタイルで勝点を積み重ねてきたFC東京。4連勝で暫定ながら勝点で首位の浦和に並ぶ。アグレッシブで体を張った守備に加え、展開に応じて試合中に何度もフォーメーションを変える可変システムでゴールに鍵を掛けている。
守備をベースに戦う中で勝利を引き寄せているキーポイントが、太田 宏介の左足から放たれるセットプレーだ。多彩なキックパターンを誇り、直接狙うことも誰かに合わせることもできる。前節のベガルタ仙台戦で1アシスト、前々節の川崎フロンターレ戦では1ゴール1アシストをセットプレーから記録。まさに“一撃必殺”の飛び道具として、最大の得点源となっている。
また、そのセットプレーを引き出すポイントとして武藤 嘉紀が大きな存在感を見せている点も見逃せない。鋭いドリブル突破で相手のファウルを誘うだけでなく、敵陣で激しくプレスを仕掛けてボールを奪ったり、粘り強いキープからファウルを誘発してセットプレーの機会を増加。太田のキックを起点に森重 真人や武藤が合わせる形で得点を奪い、キッチリと締めるのが、FC東京の“勝利の方程式”となっている。
前節の仙台戦では3-0とリードした終盤に2点を返され、想定外にバタつきながら勝点3を得たが、選手たちはそろって「結果的に勝てたけれど、これではダメ」と課題を口にした。マッシモ・フィッカデンティ監督は「修正点は選手たちが気づいている。あのシーンをアーカイブとして選手たちが頭に組み込むことで次から同じ事態は避けられる。勝利を収めながら、ポジティブな経験を積めた。これは間違いなく成長につながる。チームの調子は、非常にいい状態にある」と前を向く。
一方の鹿島はACL敗退のショックからの切り替えがポイントになる。5日のFCソウル戦では激しく撃ち合った末に2-3で敗れたものの、中盤で細かなダイレクトパスを織り交ぜた攻撃には推進力と厚みがあった。ボランチの位置から長短の縦パスや鋭い飛び出し、強烈なミドルシュートで攻撃にアクセントを加える柴崎 岳の存在感は日増しに大きくなっているように感じる。
ただし、2015シーズンは開幕から一度も無失点に抑えたことがなく、セットプレーからの失点が続いているのは気がかり。FCソウル戦後にはトニーニョ・セレーゾ監督も球際の弱さについて言及している。攻撃で一定の持ち味を出しているだけに、守備の脆さが不安定な成績につながっていると言っていい。そこを改善しなければ、前には進めない。FC東京のストロングポイントが、鹿島の抱える不安材料と重なる点は言わずもがなだ。
FC東京は鹿島戦後に、浦和戦を控える。もちろん目の前の相手を倒すことが最優先だが、初ステージ制覇へ向けて強豪相手の2連戦が最難関となることは間違いない。20代前半の若手が順調に伸びている鹿島にとっても、常勝軍団の誇りを懸けてリスタートを誓う大事なゲームとなる。
勢いは青赤軍団にあり。だが、鹿島が一筋縄でいかない相手であるのも確かだ。FC東京が難関を突破して真の優勝争いへ打って出るのか、それとも手負いの“名門”が意地を見せるのか。
なお、試合翌週に行われる日本代表候補合宿には、FC東京から5選手(権田 修一、森重、太田、米本 拓司、武藤)、鹿島からは4選手(昌子 源、植田 直通、柴崎、遠藤 康)が招集されている。彼らがいかなるプレーを見せてくれるのかにも、注目しておきたい。
[ 文:青山知雄 ]
「岳の存在感は日増しに大きくなっている」と綴るJリーグ公式のプレビューである。
今季の鹿島を牽引するのは柴崎岳であるのは誰の目にも明らかである。
パスを出し、機を見てゴール前まで飛び出す、ミドルシュートも撃つ、そしてセットプレイのキッカーも務めておる。
まさにチーム・岳である。
とはいえ、鹿島は岳だけのチームではない。
ヤスのキープ力とミドル、カイオの突破とファンタジー、聖真の運動量と多くのタレントが跋扈しておる。
チーム一丸となって、勝利を掴むのだ。
強い鹿島の復活を信じておる。
正確なキックでアシストを量産する太田(左)と中盤の要として凄味を増しつつある柴崎(左)。
FC東京はその後に控える浦和レッズとの大一番に勢いをつけることができるのか。クラブ史上初めてAFCチャンピオンズリーグ(ACL)でグループステージ敗退という屈辱を味わった鹿島アントラーズは、ここからいかなるリスタートを切るのか。
開幕から堅守速攻のスタイルで勝点を積み重ねてきたFC東京。4連勝で暫定ながら勝点で首位の浦和に並ぶ。アグレッシブで体を張った守備に加え、展開に応じて試合中に何度もフォーメーションを変える可変システムでゴールに鍵を掛けている。
守備をベースに戦う中で勝利を引き寄せているキーポイントが、太田 宏介の左足から放たれるセットプレーだ。多彩なキックパターンを誇り、直接狙うことも誰かに合わせることもできる。前節のベガルタ仙台戦で1アシスト、前々節の川崎フロンターレ戦では1ゴール1アシストをセットプレーから記録。まさに“一撃必殺”の飛び道具として、最大の得点源となっている。
また、そのセットプレーを引き出すポイントとして武藤 嘉紀が大きな存在感を見せている点も見逃せない。鋭いドリブル突破で相手のファウルを誘うだけでなく、敵陣で激しくプレスを仕掛けてボールを奪ったり、粘り強いキープからファウルを誘発してセットプレーの機会を増加。太田のキックを起点に森重 真人や武藤が合わせる形で得点を奪い、キッチリと締めるのが、FC東京の“勝利の方程式”となっている。
前節の仙台戦では3-0とリードした終盤に2点を返され、想定外にバタつきながら勝点3を得たが、選手たちはそろって「結果的に勝てたけれど、これではダメ」と課題を口にした。マッシモ・フィッカデンティ監督は「修正点は選手たちが気づいている。あのシーンをアーカイブとして選手たちが頭に組み込むことで次から同じ事態は避けられる。勝利を収めながら、ポジティブな経験を積めた。これは間違いなく成長につながる。チームの調子は、非常にいい状態にある」と前を向く。
一方の鹿島はACL敗退のショックからの切り替えがポイントになる。5日のFCソウル戦では激しく撃ち合った末に2-3で敗れたものの、中盤で細かなダイレクトパスを織り交ぜた攻撃には推進力と厚みがあった。ボランチの位置から長短の縦パスや鋭い飛び出し、強烈なミドルシュートで攻撃にアクセントを加える柴崎 岳の存在感は日増しに大きくなっているように感じる。
ただし、2015シーズンは開幕から一度も無失点に抑えたことがなく、セットプレーからの失点が続いているのは気がかり。FCソウル戦後にはトニーニョ・セレーゾ監督も球際の弱さについて言及している。攻撃で一定の持ち味を出しているだけに、守備の脆さが不安定な成績につながっていると言っていい。そこを改善しなければ、前には進めない。FC東京のストロングポイントが、鹿島の抱える不安材料と重なる点は言わずもがなだ。
FC東京は鹿島戦後に、浦和戦を控える。もちろん目の前の相手を倒すことが最優先だが、初ステージ制覇へ向けて強豪相手の2連戦が最難関となることは間違いない。20代前半の若手が順調に伸びている鹿島にとっても、常勝軍団の誇りを懸けてリスタートを誓う大事なゲームとなる。
勢いは青赤軍団にあり。だが、鹿島が一筋縄でいかない相手であるのも確かだ。FC東京が難関を突破して真の優勝争いへ打って出るのか、それとも手負いの“名門”が意地を見せるのか。
なお、試合翌週に行われる日本代表候補合宿には、FC東京から5選手(権田 修一、森重、太田、米本 拓司、武藤)、鹿島からは4選手(昌子 源、植田 直通、柴崎、遠藤 康)が招集されている。彼らがいかなるプレーを見せてくれるのかにも、注目しておきたい。
[ 文:青山知雄 ]
「岳の存在感は日増しに大きくなっている」と綴るJリーグ公式のプレビューである。
今季の鹿島を牽引するのは柴崎岳であるのは誰の目にも明らかである。
パスを出し、機を見てゴール前まで飛び出す、ミドルシュートも撃つ、そしてセットプレイのキッカーも務めておる。
まさにチーム・岳である。
とはいえ、鹿島は岳だけのチームではない。
ヤスのキープ力とミドル、カイオの突破とファンタジー、聖真の運動量と多くのタレントが跋扈しておる。
チーム一丸となって、勝利を掴むのだ。
強い鹿島の復活を信じておる。
我らサポーターの願い!
1番悔しいのは、選手であるハズ!
悔しくない選手は、鹿島アントラーズの我らの代表として、ピッチに立つ資格はない!
私は土居選手が代表として選ばれるために必要な、闘志を5/5に感じました。
あの日感じました。
まだまだ舐められるチームじゃないよ!
我らの鹿島アントラーズはね!
日曜もいつも通り鹿島アントラーズの旗を玄関に掲げ、チームの勝利を願います。