鹿島アントラーズ原理主義

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柴崎岳、次節のキーマン

2012年08月17日 | Weblog
浦和対鹿島:浦和は優勝にふさわしいチームか?
J1第22節プレビュー



浦和は前節、神戸に1点のリードを守り切られる展開で12試合ぶりの敗戦を喫した。そのショックを引きずっているのか、今週のチームの練習は普段に比べると重苦しさもあったようだ。しかし、木曜日に槙野が日本代表から戻ってくると、彼のキャラクターがチームに再び活気をもたらす場面も見られた。彼の加入は、単純な1人の戦力以上の価値があるということを改めて実感させられる一幕だった。

さて、今節の浦和はマルシオ・リシャルデスが出場停止。チーム最多の8得点を挙げているマルシオが出場できないのは大きな痛手だが、個人的には原口、梅崎、柏木の1トップ2シャドーは、柏木を欠いたFC東京戦の原口、梅崎、マルシオよりは相性が良いのではと感じている。1.5列目タイプの梅崎とマルシオが並ぶときは、中盤での縦パスの収まりどころが著しく減少してしまうが、チャンスメーカータイプの柏木と梅崎が並ぶのは、理屈から言えば相性は悪くない。初めての布陣となるトライアングルがどのように機能するのか。この試合の見所の一つと言えるだろう。

一方の鹿島は小笠原が太ももに違和感を抱えて出場は微妙、そして五輪から山村が戻ってくる見込みだ。広州恒大から獲得したレナトは前節の磐田戦ですばらしいフリーキックを決めており、彼のキック精度は、リトリートした守備をベースとする浦和にとっては頭痛の種になるだろう。

ここで前回の対戦も振り返っておこう。鹿島ホームで行われた4月7日の試合は1-3でアウェーの浦和が逆転勝利を収めた。ぎこちなさの残る浦和のビルドアップに対し、鹿島は前線から激しくプレスを仕掛けて序盤に1点をもぎ取るものの、その後は前方に行き過ぎてスカスカに空いたスペースを浦和のカウンターに使われるという展開で3点を奪われてしまった。

現在の浦和はあのときよりも遥かにコンセプトが浸透し、サイドと中央の使い分けや縦パスを入れるタイミングは試合を重ねるごとに向上している。さらに夏場で運動量が削がれることを考えると、鹿島が前回の対戦と同じような前線からのプレスを選択するとは考えにくい。全体を低い位置に下げ、落ち着いたディフェンスからしぶとく勝ち点を拾おうとするのではないだろうか。そうなると、浦和には前節の神戸戦のイヤな記憶がよみがえってくる。虎の子の1点を守り切られ、悪くない試合をしながらも敗戦。そのようなゲームプランの遂行においては、今回の鹿島もJ1屈指のチームである。

この試合は浦和がリーグ優勝にふさわしいチームであるのか、その試金石になるのではないだろうか。昨シーズンを振り返ると、リーグ優勝を果たした柏は一度も連敗をしていない。一昨年に優勝した名古屋も同様だ。そして今シーズンの浦和も引き分けこそ目立つものの、ここまでは連敗をせず、リーグ4位という好位置に付けている。もしも、12試合ぶりの敗戦のショックを引きずってあっさりと連敗するようでは、浦和は優勝に足るチームとは考えづらくなるだろう。そういう意味では鹿島戦は大きな正念場だ。


【浦和:勝利へのポイント】
●引かれた守備をいかに崩すか?
●カウンターに対するリスクマネージメント
●素早いアプローチで、自陣ゴールに近寄らせない守備ができるか?

【鹿島:勝利へのポイント】
●横幅を使った攻撃に対する守備陣形の整理
●一瞬のすきを突くカウンターアタック
●1トップ2シャドーへの激しい守備


文/清水英斗(Hideto Shimizu)
Goal.com Japanの編集長を務める。サッカーライター&編集者。
著書は「サッカー観戦力が高まる~試合が100倍面白くなる100の視点~」
「DF&GK練習メニュー100」「セットプレー戦術120」など多数。
ツイッターアカウントは @kaizokuhide


浦和の攻撃に対する鹿島の守備に注目するGOAL.comのプレビューである。
ライターの清水氏は、前回の対戦後に於いても鹿島のボランチの守り方に苦言を呈しており、その守備が修正されぬまではファンサカで鹿島の選手は買えぬとこぼしておった。
あの対戦より4ヶ月以上が経ち、メンバーにも若干の変化があった。
当時負傷離脱しておった岳は、怪我が癒えた後にはレギュラーに固定され、中心選手として成長著しい。
岳が若者らしからぬ老練なプレイで浦和攻撃の芽を摘み、攻撃への切り替えを行えば、勝機は見えてくるであろう。
岳と共に完全アウェイの埼玉スタジアムで勝利の歓喜を呼び起こそうでは無いか。
期待しておる。

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-08-17 14:30:50
岳はすでに鹿島には欠かせない存在ですね。

ナビスコのセレッソ戦で3点目決めたとき、ベンチに駆け込んでいった姿はチームの一体感を垣間見た気がしましたし、岳の人間性を見た気がしました。

岳はどの試合も鹿島のキーマンだと思います。
まあ、チーム全員がそうですが。
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