鹿島アントラーズ原理主義

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クルンタイ・バンク戦試合前監督コメント・プレビュー

2008年03月11日 | Weblog

【AFCチャンピオンズリーグ クルンタイ・バンク vs 鹿島】試合前日のオズワルド オリヴェイラ監督(鹿島)記者会見コメント [ J's GOAL ]
3月12日(水)AFCチャンピオンズリーグ クルンタイ・バンク vs 鹿島(17:30KICK OFF/バンコク)
●オズワルド オリヴェイラ監督(鹿島)
「こんにちは。タイ・バンコクに来ることができてうれしく思います。今回が3回目になりますが、毎回違うタイと接することができて喜んでいます。ここにいるのはJリーグ、鹿島を代表して来ているということ。高いレベルの大会に出ることは大変光栄です。いい結果を出して帰りたいと思います」
Q:対戦相手の印象と警戒している部分は?
「クルンタイ・バンクの監督が素晴らしい評価をしてくださって感謝しています。明日の戦術、戦略などはここでは話すべきではないと思います。試合中に分析して戦っていきたい。いろんな障害があるでしょうが、試合の中で適応していければと思います。まずはグループリーグ突破が目標なので、それをしっかり実現していきたいです」
Q:ACLを勝ち抜くために必要なことは?
「このACLはJリーグとは全く位置づけが違う。試合形式も違うし、グループ1位しか突破できない。ホーム&アウェーでも戦い方が変わってくる。ホームでは勝点3を取り、アウェーでは最大限いい結果を収めることが大事になってきます。クルンタイ・バンクに敬意を払う必要があるし、我々がどのくらいできるのかも試されています。最終的にグループを突破してその先まで行くつもりなので、結果を出せるようにしていきたいです」
Q:気候への心配はあるか?
「もちろんあります。しかしそれ以上に私が心配しているのは15時30分というキックオフの時間。普通、平日ならば、試合は夜開催されるべき。この時間ではサポーターも来られません。これは何らかの意図があるのではないでしょうか。でもグループを突破したいなら、そういう困難も乗り越えないといけないと思います」

※以下、囲み取材
Q:監督は過去2回タイに来ているそうだが?
「1回目は81年のワールドユースの予選で。カタール代表のフィジカルコーチとしてここにやってきた。2回目は95年。タイ・ファーマーズ・バンクと対戦したが、その時もフィジカルコーチだった。過去2回は天然芝のピッチで試合をやりました」
Q:人工芝についてはどう思うか?
「慣れている人には問題ないと思うが、慣れていなければ不利かもしれない。サッカーはもともと天然芝でやるものだと私は考えています。FIFAから人工芝導入の許可が下りているのだからルール上は問題ないが、昔は人工芝を使っていたのは中東だけだった。それは技術的な問題で、水をどうまくかを考えていた。しかし今は中東でも天然芝を使っている。タイは雨も降るし、芝も生える。芝でやることに適した環境だと思う。そういうことを考えると、今回の人工芝というのはフェアな精神を欠いていると思う。それに平日の試合はほとんど夜7時以降に開催される。できるだけ多くの人が勤務の後に来られるようにするのが普通だ。今回のスケジュールを組んだ時も何らかの意図があると思う。蒸し暑い15時半というのは何らかの政治的なものがあると考えている
Q:今日の午前中のセットプレーの練習で、大岩、岩政が戻ったにもかかわらず、新井場が中に入っていたが?
「それはチームの成長の1つだ。前回の公式戦でペナルティエリアの中に11人を入れてくるチームと戦って新井場が点を取っている。それを生かしたかったし、チームの成長と捉えたいと思う。彼らがどう変わるかもぜひ見たい」
Q:暑い中での試合になるが、入り方は何か変えるのか?
「特別に何かを変えることはしない。試合まで時間があるし、敵は暑さではなくまず相手だ。その後に暑さやピッチ状態という条件がある。当然、暑い中でやればパフォーマンスの低下はありえる。そういう中で流れを失わずにやる方法を考えながらやりたい」
Q:今大会のタイトル獲得に向け、監督はどう捉えているのか?
「それだけの期待があることは分かっている。でもこの時点でタイトルを考えることは危険だ。まずタイの試合に勝つ、あるいは最低条件をクリアすることが先決だ。6試合やってグループをリーグ突破し、その先を戦って11月になれば、タイトルを意識する状態になれる。今は1つ1つの試合にしっかり勝つこと。ホーム&アウェーの中で適応力を発揮して、自分たちの力をしっかりと出すことだ。1つ1つ勝ち抜き、グループを突破した先でタイトルを意識すればいい」
Q:ACLのような大会を経験している選手とそうでない選手がいるが、そのあたりの影響は?
「毎日選手と話しているが、接し方の中で情報を与え、不安を払拭することが大事だ。今は選手たちの意識を統一する作業をやっている段階。不安があれば、それを取り除く作業を細かくやらないといけない。目的意識を統一することができればいい。ボールやピッチに対してどうするのかなどを考えるインテリジェンスが必要になってくる。クレバーさを持ってやることがいい結果につながる。どうやるかという細かい部分を明日に向けて詰めていきたい」
Q:タイに来て3日目だが、選手たちのコンディションはどうか?
「非常にいい状態だ。気候や芝、ボールの違いがあるので、それに対しての適応をしっかりしないといけない。それができていれば大丈夫だ。正直、あとはやってみないと分からない。フタを開けてみないと分からないと思う」
Q:日本で応援してくれるサポーターへのメッセージは?
「いつもサポーターが力を与えてくれる。それをエネルギーにして、我々は勝利を手にしてきた。明日も熱く応援してほしい。条件うんぬんより、しっかりやれば結果が出ると信じて、応援してくれたらうれしい」
以上

【AFCチャンピオンズリーグ クルンタイ・バンク vs 鹿島】プレビュー:5年ぶりのACL挑戦。初戦・クルンタイバンク戦に敵地で勝って勢いに乗りたい鹿島 [ J's GOAL ]
 3月11日の午前9時半からタイ・バンコクのチュラスタジアムで行われた前日練習。曇り空だが、気温は30度を優に超えていた。人工芝ピッチに温度計を置いたら43度近くまで急上昇する。「人工芝うんぬんより暑さの方が厳しい」と田代有三も苦笑いしていた。

 明日12日に行われる鹿島アントラーズの2008年アジアチャンピオンズリーグ(ACL)初戦 クルンタイ・バンク戦はなんと現地時間の15時半キックオフ。前日練習時よりもさらに過酷なコンディションが予想される。それでもオズワルド・オリヴェイラ監督は「敵は暑さではなく相手。その次に条件がくる」と冷静にコメントした。まずは相手の戦い方をしっかりと見極めたうえで、鹿島らしい老獪な試合運びを見せ、勝点3を確保したいところだ。

 先週末8日に行われた2008年J1開幕戦でコンサドーレ札幌に4-0で大勝し、最高のムードでバンコク入りした鹿島の選手たち。今季は「J1連覇」と「ACL優勝」の2つの大目標を掲げているだけに、明日も絶対に勝点を奪わなければならない。指揮官も「グループリーグ6試合を戦って最終的に1位通過していればいい」と話していた。明日は幸先のいい一歩を踏み出したい。

 ACLタイトルへの道が決して容易ではないことは、鹿島のスタッフ、選手たちは十分理解している。というのも5年前の2003年、彼らはグループリーグ最下位という憂き目に遭っているからだ。「あの時はACLの地位が今ほど高くなく、リーグ戦開催時期もJ開幕前の2月だった。あらゆる意味で難しかった」と当時を知る鈴木満取締役強化部長は話していたが、その苦い経験を生かさなければ意味がない。オズワルド・オリヴェイラ監督も「Jリーグとは気候もレフリングも全て違う。高い適応力を発揮しないと勝てない」と強調していた。昨季2冠を獲った実力をどれだけ出しきることができるのか。そこがアジアを戦ううえでの最大のポイントになってくる。
 高温多湿のバンコクに慣れるため、鹿島は9日に現地入り。10~11日にかけて試合会場で調整した。人工芝ピッチも今回の難敵。天然芝でやる時とは異なり、ボールのバウンドが変わり、処理しにくくなる。「ゴムのチップが多くてイレギュラーも多少あると思う。でも2日練習して、そこまで神経質になる必要はないと思った」とGK曽ヶ端準も特徴はつかんだようだ。細心の注意を払いながらもナーバスになりすぎなければ、選手たちは普段通りのパフォーマンスを出せるはずだ。
 そんな彼らにとって朗報なのは、札幌戦で出場停止だった大岩剛、岩政大樹の両センターバックが戻ってくること。札幌戦で最終ラインをコントロールした中後雅喜、伊野波雅彦のコンビも決して悪くなかったが、やはり経験豊富な2人の復帰はチーム全体にとって心強い。特に岩政は今季初の90分ゲームになるだけに、ペース配分などをしっかり考えながら戦う必要がありそうだ。

 対戦相手のクルンタイ・バンクは積極的な攻撃を特徴としている。アタポル・ブッサバコム監督が「我々は1ヶ月かけて鹿島を徹底的に分析してきた。精神的な準備はできているし、明日は勝点3を狙う」と話すなど、意欲満々なところも気になる。基本布陣は4-4-2だが、4-2-3-1へと流動的にシステムを変えてくるという。前線には長身FWがおり、彼に長いボールを当ててからゴールを狙ってくるようだ。タイの選手は個人技に優れ、遠目からも遠慮なしにシュートを打ってくる。そういう相手を自由にしたら失点の可能性も高くなる。簡単にボールを失わないことが肝要だ。
 攻めには自信を持っているクルンタイバンクだが、どうも守りの方は不安定らしい。青木剛によれば「前に前に来る分、サイドバックも上がってきて守備に戻らない。最終ラインも揃っていない。そういう弱点を突けばいい」という。岩政も「守備のバランスが取れていない印象が強かった」と話すだけに、鹿島攻撃陣がつけ入るスキはある。相手を勢いづかせる前にいち早く先制点を奪うこと。それさえうまくいけば、鹿島にとっては比較的ラクな試合展開になるだろう。

 試合前日練習でオズワルド・オリヴェイラ監督はセットプレーの確認も入念に行っていた。これも1つのカギになる。タイの選手に比べ、岩政や大岩、田代らが揃う鹿島の方が高さでは上回っている。普通に考えれば制空権は握れるはずだ。
 しかも今回は札幌戦で2ゴールを奪った新井場を前線に置く新たなパターンも試していた。「明日は暑いだろうし、セットプレーで早く先制できれば、こちらのペースになる」と彼自身、連続得点への意欲を見せていただけに楽しみだ。彼らを生かす小笠原満男、野沢拓也の両キッカーのFK・CKの精度も徐々に高まってきている様子。2人の名手の出来にも注目したい。
 いずれにしても、いつも通りの鹿島のサッカーをすれば、確実に主導権を握れる。いいリズムの時間帯にしっかりと点を取り、相手の危ない場面を封じれば、自ずから結果はついてくる。指揮官と選手たちには、ACL初制覇への確固たる手ごたえが感じられるような一戦をぜひ見たいものだ。

以上
2008.03.11 Reported by 元川悦子

我等の指揮官の頼もしいコメントである。
アジア制覇を任せるに相応しい。
絶好調の新井場は岩政、大岩に加えてセットプレイに攻撃するとのこと。
勝利をもぎ取る為、最大限努力するということであろう。
暑さ、芝、コンディション以外に政治的な要素が絡む午後三時半キックオフ。
我等はそれに勝利してこそ、勝者の椅子に座れるというもの。
正義の名の下に、征伐戦が始まる。


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