鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

テクニシャンが纏う“殺気”

2015年06月04日 | Weblog
【インタビュー】 鹿島アントラーズ 土居聖真選手
(2015/06/04)



相手をぶっ倒すくらいの気迫

「言い方は悪いかもしれないですけど、ここ最近の試合では、相手をぶっ倒すくらいの気持ちで試合に臨もうと思っているんですよね」

いつも穏やかで爽やかな印象の強い土居どい聖真しょうまが、少し乱暴な口調で言い放ったため、なおさら驚いた。

「気持ちがこもってないなって思ったんですよね。自分のプレーに。むしろ、気持ちというより、気合というか。試合を見返したとき、本当にゴールを奪いに行く気持ちでやってるのかって自問自答したんです」

自身にとって初となるAFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)を戦うなかで、土居は痛感していた。ユースからトップチームに昇格した2011年も、所属する鹿島アントラーズはACLに出場しているが、ルーキーに出場機会が巡ってくることはなかった。それだけに、プロ5年目にして初めて体感したアジアでの戦いは、彼に大いなる刺激を与えた。

「他3チームは毎試合、決勝戦のような気持ちで戦ってきた。球際もそうだし、相手DFは1点取られたらおしまいという気持ちで身体を張ってきた。うちがずっと決定機を作らせていなくても、ワンチャンスを決められてしまうような試合も多かった。それに対して、僕らは『次もある』という感覚の選手が多かったかもしれない」

初めてのACLでは、移動の厳しさや食事の大変さなど、国内でプレーしていれば感じることのない苦労を経験した。また、ACLとJリーグによる過密日程をこなしていく難しさも実感した。

3連敗から連勝した鹿島は、グループステージ最終戦まで決勝トーナメント進出の可能性を残していたが、第6節のFCソウル戦に2−3で競り負け、ACL敗退が決まった。土居は6試合すべてに先発出場。「結果に反映されなければ意味はない」と苦笑いを浮かべたが、チーム最多となる3得点を挙げた。

時間が経ったいまでも言葉には悔しさが滲んでいる。それでも少なからず手応えはあった。

「前を向いてボールを持って、ドリブルで仕掛けたときは、相手も嫌がっているというのは感じたし、スピードを活かしてDFの裏に抜ける動きも、同じく相手は嫌がっていた。試合を重ねるにつれて、ACLでもJリーグでもそれができているなって感じていたのですが、だからこそ、開幕当初から、そのプレーができなかったことが悔しい。それができれば、チームを助けられる回数がもっと増えたはずだから……」

苦い経験からわかったこともある。

「自分たちが相手より劣っているところがあったとすれば、技術じゃない何か。それは戦う気持ちであったり、一対一では負けないという思い。目に見えないところだった」

だからこそ、冒頭の言葉が土居の脳裏に浮かんだのである。そして、その言葉に、彼は何年も前に出会っていた。



試合に出るきっかけとなった初心

いまから2年前、トニーニョ・セレーゾが再び鹿島の監督に就任した2013年のことだった。まだ、出場機会すら得られず、悶々とした日々を送っていた土居は、一冊の本を手に取る。それは同じドリブラーであり、2010年南アフリカ・ワールドカップで活躍した松井まつい大輔だいすけ(現・ジュビロ磐田)の著書だった。土居がそこに綴られていた内容を教えてくれた。

「松井さんがフランスに移籍したばかりの頃、相手から全くボールを取れなかったらしいんですよね。海外では、相手をぶっ倒すくらいの気持ちで奪いにいかないと、ボールを取ることはできないって痛感したと書かれていたんです」

ちょうど土居がその本を読んでいた頃、ある人にも似たようなことを言われていた。それは、鹿島で長年センターバックとして活躍し、精神的支柱として後輩からも慕われていた岩政いわまさ大樹だいきだった。

「当時、試合に出られず、自分に何が足りないかを考えていたとき、大樹さんに『外国人の監督は、アグレッシブさだったり、戦う姿勢だったりというのを見ているんだぞ』って言われたんですよね。『お前に、技術があるのはわかる。それでも試合に出られないのはなんでかって言ったら、そこじゃないか』って。ちょうど、そのときに松井さんの本を読んでいたこともあって、大樹さんに言われた言葉が重なったんです。加えて……そこを意識して練習に取り組んでいたら、チャンスが巡ってきたというのもある」

「試合には出られなかったですけど、練習では調子がよかったんですよね」と話す土居に、突如、転機は訪れる。2013年8月3日に行われたJ1第19節の大宮アルディージャ戦で、いきなり先発に抜擢されたのである。そのシーズン、一度たりとも試合に起用されていなかった土居にとっては、まさに青天の霹靂だった。

「試合前日にセットプレーなどの練習をしたときも、スタメン組には入っていなかったんですよね。メンバー入りはしていたので、ベンチには入れるかなとは思っていたんですけど。それこそ当時は、メンバー入りしても、(急なケガ人などの不測事態に備えた)19人目(※試合の登録メンバーは18人)ということがほとんど。試合当日、スタジアムに出発する直前に、宿泊している寮でミーティングがあるんですけど、そこでボードにスタメンが貼られるんです。顔写真付きのマグネットに、4−4−2とか4−2−3−1といった感じでシステムに、それぞれスタメンが当てはめられてて、そこで選手は試合に先発するかどうかを知る。で、そのとき、よく見たらオレがいるみたいになって。もう心臓が飛び出しそうになりました」

トップ下として大宮戦に先発出場した土居は、それを契機に出場機会を増やしていく。

「モチベーションも高かったし、取りあえずやってやろうって、ずっと動き回っていた。そういう気持ちがいまのオレには足りないなって。がむしゃらさみたいなものが……当時は前半で体力が切れちゃうくらいやっていた」

それから1年半以上が過ぎた。2014年は34試合に出場して8得点と、自身のキャリアにおいて、初めてシーズンを通して活躍した。

「1年間、試合に出ると、いろいろな部分の成長が爆発的に早いことを実感した。やっぱり、練習だけでは得られないことが試合ではたくさんある。それがテクニック的なものなのか、メンタル的なものなのかはわからないですけど、試合に勝ったり、ゴールを決めたりすることで、自信になったりする。前までは『通用するかな』だったのが、『これで勝負できる』という確信が持てるようになった」

今シーズンはより一層、主軸としての自覚も芽生えている。一方で忘れかけていたものもあった。アジアでの厳しくも激しい戦いのなかで、初心を思い出した。 土居はそれを「殺気」とも表現する。

「ACLで得点を決めても、なんで勝てないんだっていう思いもあった。全然、ボールが来ない時期もありましたからね。フリーで手を挙げて、いくらパスを寄こせ、寄こせって呼んでも、誰も見てくれていなかったりする。『なんでだよ』って思うこともあった。それなら、自分からボールを取りにいこう、奪いにいこうと。こぼれ球だったり、クリアボールを自ら拾いにいって、ボールに触ろうと思うようになった。松井さんの本に書いてあったように、海外はきっとこういう状況なんだろうなって。いまは、ボールに触れない、パスが来ないという怒りをいい方向に、いいパワーに変えようと思ってるんです。いまのチームには、自分を使う前に、自ら仕掛けられる選手が揃っているというのもある。ただ、それでボールが来ないからといって諦めるのではなく、だったら、自分で奪いにいこうって」



自分たちの世代で未来を築いていく

ここ最近、土居のプレーを見ていて、昨シーズンとは明らかに何かが違うと感じていたのは、背番号が「28」から「8」に変わったという単純なことではなかった。

5月10日に行われたJ1リーグ1stステージ第11節のFC東京戦。前半の34分だった。左クロスに赤あかさき秀平しゅうへいが飛び込み、DFと競り合いこぼれたボールに、いち早く反応したのが土居だった。半ば強引に右足で放ったシュートはミートせず、お世辞にも華麗とは言えなかったが、ボールはゴール左スミに転がるとネットを揺すった。この得点が決勝弾となり、鹿島はFC東京に勝利。ACL敗退のショックを払拭する一撃となった。

得点は、「思い切り気持ちを込めて打った」と本人が語ったように、まさにボールを拾いにいった結果であり、彼が追い求めている“殺気”や“泥臭さ”により生まれたものだった。

ただし鹿島は、続く第12節でサンフレッチェ広島に引き分けると、第13節では首位・浦和レッズのホームに乗り込んでの大一番だったが、1−2で逆転負けを喫した。浦和戦での土居は、殺気を感じさせるような執念や自ら仕掛けようとする泥臭さを見せることができず、本人も「全くダメでした」と猛省していた。

ただ、彼はインタビューでこうも語っていた。

「いつも通りといえば、いつも通りですよね。1個ずつクリアしていかないと。ひとつひとつクリアしてきたのが僕のサッカー人生だったので。日々を平凡には過ごしたくないんですよね。スタメンで出場できるようになったからといって、それが当たり前ではない。それが日常だとは思いたくないんです。課題をクリアしたら、いまのままじゃ嫌だって、次の壁もクリアしたいって思う」



試合に出られず、腐りそうになったこともある。何をやってもうまくいかないと落ち込んだこともある。そのたびに彼は悩み、考え、壁を乗り越えてきた。「うまい選手ではなく怖い選手になりたい」と、かねてから語っていた土居は、いま、“殺気”であり“泥臭さ”を身につけようと、新たなる自分と向き合っている。

常勝軍団と言われる鹿島のトップチームに昇格して、5年目を迎えた土居だが、自らがピッチに立ちタイトルを獲得した経験はない。

「(リーグ)3連覇を達成した最初の年だって、タイトルの獲り方を知っている選手といえば、それこそ(小笠原おがさわら)満男 みつおさんたちの世代くらいだったと思うんです。そのときも結果を出しながら、勝ち方を築いていったはず。それを考えたら、僕らにも不可能ではないと思うし、いまいる全員で何かを変えていかなければならない。ひとりだけ変わってもダメだし、ひとりが変わらなくてもダメだと思う。満男さんたちのアドバイスを聞きつつ、若い選手というか僕らが、思ったり、考えたり、感じたりしていかなければいけないんじゃないかなって。そこにはまず、目の前の1試合にもっと執着するところから始めていかなければと思います」

その目には殺気とも言える強い意志が宿っていた。背番号8が壁を乗り越え、さらなる逞しさを備えたとき、鹿島は新たなる時代を築くのかもしれない。(了)


取材・文=原田大輔(SCエディトリアル)
写真=佐野美樹




土居聖真(どい・しょうま)

1992年5月21日生まれ、山形県出身。鹿島アントラーズ所属。MF。172cm/63kg。
小学校卒業後、地元・山形を離れて鹿島アントラーズのジュニアユースへ加入。その後、ユースを経て、2011年にトップチームに昇格した。2013年途中にトップ下で起用されると才能を開花させ、昨季はリーグ戦34試合出場8得点と活躍。今季より背番号も「28」から「8」に変わり、さらなる成長と飛躍が期待される。

土居選手が気になった君! 生でホームゲームを観戦しよう!

6月27日(土) 鹿島 VS. 川崎
カシマスタジアム/19:00キックオフ
7月15日(水) 鹿島 VS. 清水
カシマスタジアム/未定

チケット販売の詳細はこちらをご覧ください。


聖真にインタビューした原田氏である。
聖真が如何にしてポジションを得、今どのように考えておるのかが伝わってくる。
今季より背番号8を背負い、躍動する聖真とともにタイトルを奪取するのだ。
頼もしく成長を続ける聖真を応援していきたい。
期待しておる。

鈴木秀樹取締役事業部長、ハンディを逆手

2015年06月04日 | Weblog
第3部「スポーツを支える黒子」(4) ハンディ逆手、本業以外で稼ぐ鹿島アントラーズ取締役事業部長 鈴木秀樹氏

鹿島アントラーズの鈴木秀樹氏

 茨城県庁の静かな会議室に、張りのある声が響いた。平成17(2005)年9月9日のことだ。

 「ジムを開いて地域の健康増進に貢献します」「どんどんピッチを開放して使っていきます」「私たちはファン、サポーターの気持ちを最も分かっています」

 声の主はサッカーJリーグ1部(J1)の鹿島アントラーズで現在、取締役事業部長を務める鈴木秀樹(54)だった。

 会議室では、県知事に推薦する、県立カシマサッカースタジアム「指定管理者」の選定委員会が開かれていた。5年のJリーグ発足時から鹿島の本拠地。鈴木は、地域と結んできた十数年来の強い絆、未来への夢を熱く語った。

 公共施設の管理を民間会社や法人に委託できる同制度。指定されると、管理者自身が施設の使用許可や料金設定の権限を得たり、利用料を収入にしたりできる。鈴木は振り返る。

 「スタジアムを自分たちの裁量で使って、お金を稼ぐことができるのは非常に魅力的だった」

 選定委には、鹿島を含めて3社が競合していたが、投票の結果は全会一致で鹿島。当時、日本サッカー協会事務局長で、選定委員長を務めた豊島吉博(64)=現J2愛媛社長=は、鹿島の提案に心を動かされた。「スタジアムを地域のシンボルにしていく熱意はJリーグの理念を体現していた」「鈴木くんの説明には、スタジアムを使ってきたチームのプライドみたいなものがあった」とは豊島の回想である。

 茨城県議会の議決を経て、鹿島が指定管理者となったことは県にとっても渡りに船。「県が求めたのは、県サッカー協会といい関係を築いて競技の普及を図り、スタジアムの利活用ができ、鹿島と仲良くやれる業者。たまたま鹿島自身が管理者になったが、適任だった」。こう振り返るのは選定作業を担当した当時の県事業推進課課長補佐、松平正彦(58)=現同県用地課長=だ。

 鹿島が指定管理者を務めた18年からの5年間、鈴木らスタッフは制度を生かし、事業を展開する。スタジアム内にスポーツクラブを設置、夏場にはビアガーデンを開くなどして収入源を開拓した。Jリーグとの放送権契約を結ぶ「スカパー!」の委託を受け、ホームゲーム中継の制作にも参入。会場内のサブスタジオに機器を導入し、臨場感ある映像を提供している。

 その実績が認められ、23年からは異例の10年間という長期委託を勝ち取った。2002年日韓ワールドカップ(W杯)の前から鈴木と付き合いが続く松平は「秀樹さんはあのころからサッカー以外の事業が必要だ、と言っていたからね」。鈴木の先見の明に今さらながら驚く。

                
◇    ◇    ◇

 鹿島には生まれながらに背負ったハンディがある。プロスポーツで商圏の指標とされる半径30キロ以内の人口は鹿島が70万人強。首都圏のFC東京は約2千万人ともいわれる。プロ野球の世界では200万人前後が採算ライン。小さな商圏は普通なら泣きどころだ。

 「Jリーグ元年」の参加クラブ選定に際し、川淵三郎チェアマン(78)=現日本サッカー協会最高顧問=は、鹿島をこう突き放していた。「99・9999%ない。1万5千人収容のサッカー専用スタジアムを造っていただけるなら話は別だが」。カシマスタジアムは逆風下の鹿島を救うために建設された、かけがえのない母体だ。

 Jリーグ創設時に参加した10クラブの多くは、自動車、家電、鉄道などを営む母体企業を持ち、個人客に接する方法を持っていた。鹿島の前身は製鉄業の住友金属サッカー団。ノウハウなどない。すべてを一から手探りで作っていった。鈴木は逆境を楽しんでいるかのように笑い飛ばす。

 「うちは何かとハンディが大きい。だから知恵を絞って、考えて、結果的に新しいことをするしかないんだ」

 サッカーJ1、鹿島の取り組みは、チーム創設当時からJリーグの中で異彩を放っていた。

 取締役事業部長の鈴木秀樹を中心に平成4年、Jクラブで初めてファンクラブを設立。メールやスマートフォンなどがなかった時代に、電話やはがきでやりとりした。

 「スタンドで応援するサポーターは、太鼓が欠かせないらしい」と聞きつけると、鈴木は社内で募金を呼びかけ、集まった資金でサポーターに初めての太鼓を贈った。

        
◇    ◇    ◇

 厳しい環境での工夫と行動力は鈴木の経歴と関係が深い。昭和35年、青森県八戸市で生まれた鈴木は同市内の中学校を卒業。陸上自衛隊少年工科学校(神奈川県立湘南高校通信課程)に進み、卒業後は陸上自衛隊富士学校戦車教導隊に配属された。数多くの実弾射撃訓練も経験した。

 15~20歳の多感な時期に、一瞬の判断が命取りとなる戦場を想定した教練を受けた。「瞬時に物事のジャッジ(判断)をする必要がある。その経験はいまに生きている」

 中学1年でサッカーを始めた鈴木は、ボールと戯れる才能にも恵まれていた。19歳で出場した全国自衛隊大会で才能を見いだされ、日本代表候補合宿に招集された。合宿前、父に「変な気を起こすなよ」と、くぎを刺されたという。サッカー選手になろうなどと思うな、と。結局、サッカーへの思いを貫いた。

 合宿が縁で住友金属から声がかかり、20歳で入団。20代後半で引退した後はサッカー団の主務として、限られた予算の中でチームの遠征などを取り仕切り、現在までの立場を築いた。

 「全てはチームが勝つために」

 仕事の目的を問うと、鈴木はこう即答した。鹿島の収入は年間40億円前後。6割強のスポンサー収入、3割の入場料収入、1割程度の放映権料収入が3本柱。収入と成績の関係も深い。「37億円以上(収入が)ないと、タイトルが取れない」

 鈴木はサッカー以外の収入を「第4の柱」と位置づける。クラブが単独でスタジアムの指定管理者となっているのは、Jリーグの中でも鹿島だけ。先進的な運営方法を学ぼうと、多くのJクラブ関係者、自治体担当者がカシマスタジアムの視察に訪れている。

 近い将来、夢のような事業が実現しようとしている。わずか2日間でピッチを張り替え、使用可能にする技術を開発中だ。日本では芝生の全面張り替えは10年に1度程度が一般的。傷んだピッチには種をまいて養生するか、部分張り替えで対処してきた。

 「貴重品」のピッチを「消耗品」にする画期的な試みに、鈴木は夢を膨らませる。「試合を優先して芝の状態を考えると、なかなか他のイベントには使えなかった。短い時間で張り替えができれば、地域の運動会やコンサートにも使ってもらえて稼働率も上がる」

 ヒントは欧州にあった。平成22年6月に欧州各地のスタジアムを視察し、オランダのアムステルダムでピッチの芝生を48時間で張り替える光景に出合った。

 「鹿島でできないか」

 帰国後すぐにソニー、信州大などと協力して研究を開始。特殊な光を当てて芝生を促成栽培し、ピッチを土から掘り起こして張り替える技術に実用化のめどが立った。

 いまは張り替える芝を育成できる大規模な用地を探すさなか。栽培が可能になれば、カシマスタジアムはもちろん、Jクラブが使用するピッチへ芝を供給することも夢ではない。

 新機軸を次々と打ち出す鈴木の信念を、裏付ける証言がある。鹿島で長く強化を担当する常務取締役強化部長の鈴木満(57)はしみじみと語った。

 「秀樹は昔からアイデアマン。どんなに収入が少ない見込みでも『強化費を使うな、抑えろ』とは言わない。すごく感謝している」

 全ては勝利のために-。走り続ける。=敬称略

(榊輝朗)


鈴木秀樹取締役事業部長について報じる産経新聞である。
素晴らしい記事と言えよう。
鹿島が鹿島たる所以である。
これからも鹿島らしくいきたい。
期待しておる。

ガンバ戦トラッキングデータ

2015年06月04日 | Weblog
1stステージ 第10節
2015年6月3日(水)19:03KO 万博



Jリーグ公式に掲載されたガンバ戦のトラッキングデータである。
相変わらず夢生と聖真はよく走る。
しかしながら、ガンバの守備陣からゴールを割れなかったことは残念である。
スプリント回数に目を向けると、55分間という出場時間にて16回の赤に目が惹かれる。
ボールを追い、素速く動き出し、相手にプレスをかけるプレイスタイルが見て取れる。
ゴールまでもう一歩であった。
次の試合では豪快なゴールを期待しておる。

サッカーダイジェスト ガンバ戦寸評

2015年06月04日 | Weblog
【J1採点&寸評】G大阪×鹿島|完勝を収めた三冠王者。浦和との勝点差を「7」に縮めて“逆転優勝”に望みをつなぐ
大木 勇(サッカーダイジェスト)
2015年06月03日


出場停止明けの今野が攻守に躍動。CB&2トップも随所に存在感を見せる。


【警告】G大阪=宇佐美(59分)、パトリック(90+1分) 鹿島=カイオ(57分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】今野泰幸(G大阪)


【試合内容】
 序盤は鹿島の2列目に手を焼いたG大阪だが、徐々に主導権を握り返すと、藤春の上がりを活かしてチャンスを創出。一方の鹿島は、中央で撥ね返してゴールを死守し、時に鋭い縦パスからG大阪のゴールへ迫る。41分、遠藤のFKを鹿島のGK佐藤がパンチングではじくも、今野がこぼれ球をダイレクトで押し込み、ホームチームが先制した。
 
 後半早々には宇佐美のサイドチェンジから右サイドを崩すと、クロスのこぼれ球に反応した宇佐美が突破を試みてPKを奪取。これを遠藤が冷静に沈めてリードを2点に広げた。以降は鹿島が反撃に打って出るも、G大阪は堅守からのカウンターを徹底。両者ともに見せ場は作ったがスコアはそのまま動かず、G大阪が勝利を収めた。

【チーム採点・寸評】
G大阪 6.5
CBコンビを中心とした守備は堅く、中盤でも今野がこぼれ球を回収するなど躍動。崩し切る形は少なかったが、要所で相手を上回り、守備でも隙を見せなかった。

鹿島 5
CFとトップ下に良い形でボールが収まらず、徐々に金崎とカイオの突破力に頼る場面が増えて、攻撃の形をなかなか構築できなかった。一方の守備面でも、藤春の突破に苦しめられて後手を踏んだ。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6
キャッチ後の素早いキックでパトリックにつなげ、カウンターの起点として機能。後半に自身のクリアミスからピンチを招いたが、最終的に大事には至らなかった。

DF
4 藤春廣輝 6.5
10分にスピードを活かした絶妙な上がりで左サイドをえぐり、正確なクロスから宇佐美のシュートチャンスを演出。終盤になっても運動量が衰えず、守備でも穴を作らなかった。

5 丹羽大輝 6.5
鋭い出足で攻撃を食い止め、16分には的確なカバーリングでカイオのシュートをブロック。セットプレーでも脅威となり、オフサイドながらゴールネットも揺らした。

8 岩下敬輔 6.5
藤春の突破力を活かそうとポジショニングを常に意識。身体を投げ出したスライディングでシュートを防ぎ、クロスに対してもソツなく対応した。

14 米倉恒貴 6
金崎とマッチアップする形が多く、“次期代表候補同士の攻防”は見応え十分。攻撃を援護する機会は少なかったが、守備では身体を張って突破を阻止した。

MF
7 遠藤保仁 6
前半のプレー中断時に岩下へ指示を送り、“ピッチ上の指揮官”としてチームを落ち着かせる。何気なく通す気の利いた縦パスはさすがで、GKの逆を突いたPKの冷静さも光った。

11 倉田 秋 6.5
ギャップに顔を出して序盤から攻撃の起点に。藤春との連係も良く、左サイドを何度も打開。最後まで全力疾走の守備は衰えず、その運動量で守備陣を大いに助けた。

13 阿部浩之 6
ヒールキックで米倉を走らせる形はあったが、前半は右サイドの攻撃が機能せず。ただ、ボールロスト後の切り替えは素早く、47分に中央でカイオを止めた場面などは特筆に値。

15 今野泰幸 6.5
41分にはこぼれ球に反応して先制ゴール。カウンターを受けかけた際には卓越した予測力でピンチの芽を摘み、1対1の守備でも相手に巻き付くような嫌らしい対応ぶりが光った。

FW
29 パトリック 6.5
62分、宇佐美のパスにフリーで抜け出してGKと1対1を迎えるも仕留め切れず。ただ献身的なランニングは最後まで衰えず、ボールの収まりどころとなった。

39 宇佐美貴史 6.5
前半終了間際、強引に中央を突破したドリブルは圧巻。60分には正確なサイドチェンジで起点となり、直後にPKを奪取。58分、金崎の突破を止めた全力疾走でのスライディングは見事だった。

交代出場
MF
38 堂安 律 -
ロスタイムからの出場ながら、16歳にしてJリーグデビュー。ボールを触る機会はなかったが、左MFに入ってボールを追い、終了後に先輩たちとハイタッチを交わす。

監督
長谷川健太 6.5
序盤から終盤まで危なげない試合運びで、攻守に「隙のないサッカー」を見せた。ロスタイムには、16歳の堂安をJリーグデビューさせる粋な計らいも。

藤春の上がりに西が苦戦。攻撃陣も最後まで不発に終わる。

【鹿島|採点・寸評】
GK
1 佐藤昭大 5
遠藤のFKにパンチングで対応するも、目の前の今野にボールを渡す形となり、こぼれ球を直接叩き込まれる失態。その一方で、宇佐美のシュートを片手ではじく好プレーも見せた。

DF
3 昌子 源 5
前半は自身のサイドを崩される場面はなかったが、攻撃にまったく注力しなかった点を考えれば当然か。後半途中からCBにスライドするも、1対1で後手を踏む展開が続いた。

5 青木 剛 5.5
陣形が間延びし始めた後半は裏を突かれる形が増加。オフサイドをかけそこなって大ピンチを迎えるなど、守備の組織が大きくぐらつき、最終ラインを統率し切れなかった。

22 西 大伍 5
藤春に裏のスペースを何度も突かれてピンチを招く。劣勢となってから積極性を取り戻すが、クロスの精度を欠くなど特に見せ場を作れず。最終的に左SBに回された。

23 植田直通 5.5
チーム一の高さを駆使して空中戦で存在感を発揮。パトリックとも互角の攻防を繰り広げる。ただ後半に入るとスペースが生まれ、スピード勝負となってからは分が悪くなった。

MF
7 カイオ 5.5
13分にエリア内で裏に抜け出し、シュートを放つも左へ。後半早々にもチャンスを作ったが、見せ場はそれぐらいか。守備では同サイドの藤春の突破に苦しみ、体力を削られた。

8 土居聖真 5.5
中央で嫌らしいポジショニングを取るも、周囲との連係は今ひとつ。カイオの交代などに伴い左MFに回り、時折ドリブルで切れ込むが、ブロックの外側で動き回るばかり。

20 柴崎 岳 5.5
無難に散らす形が多くなり、ダイナミックな上がりも見られず。75分にフリーでクロスに合わせるも、シュートは枠を捉え切れず。崩しの局面で意外性のあるプレーもなかった。

33 金崎夢生 5.5
前半は果敢に仕掛けたかと思えば、タイミング良く中央に入り込んでコンビネーションでの打開。後半途中からFWに回ったが、ボールがなかなか入らずに突破力も活きなかった。

40 小笠原満男 5.5
中盤の底でボールを捌きながらリズムを作ろうとするも、G大阪の陣形を崩せず。後半はカウンターを受ける回数が増えて、守備の負担増加に伴い活動量がガクッと落ちた。

FW
18 赤秀平 5
中央で身体を張り、コンビネーションから良い形も作ったが、その回数も片手で数えられるほど。前線でボールを収め切れず、G大阪の守備陣からすればやりやすい相手だった。

交代出場
MF 
25 遠藤 康 5.5
右MFに入ってボールを引き出し、攻撃の起点となる。左足の正確なキックからボールを供給するも、相手の最終ラインに撥ね返されて効果的な崩しには至らず。

DF 
24 伊東幸敏 6
西を左に回す形で、“藤春対策”として右SBでプレー。同サイドの守備を安定させながら、遠藤をサポートして攻撃に厚みを加えるなど一定のパフォーマンスを披露した。

FW 
15 高崎寛之 5
金崎と2トップを組んで反撃を試みたが、G大阪のCBコンビに封殺される。手を上げてもなかなかボールが入らず、最後まで存在感は希薄なままだった。

監督
トニーニョ・セレーゾ 5.5
序盤から主導権を明け渡し、なかなかリズムを取り戻せないまま2失点。3枚の交代カードを切って藤春対策は一定の効果を得るも、攻撃も最後まで不発だった。

取材・文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。


サッカーダイジェストの大木氏によるガンバ戦の寸評である。
敗戦に総じて評価が低い。
その中で途中出場のユキに良い点数がつけられた。
ガンバの左サイド封じと攻撃のタスクを両立させたという評価である。
これは光明と言えよう。
ユキが右サイドを切り裂けば、決定力の高いFWが揃う。
これから多くのチャンスがユキから生まれて行くであろう。
楽しみな右SBである。

ガンバ戦コメント・報道

2015年06月04日 | Weblog
2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第10節


鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
Q.前半の入り方は悪くなかったと思うが?

A.立ち上がりは確かに、守備の部分でうまくいっていたところはある。ただ、失点の場面では、うちだけでなく、アウェイで戦うチームは、失点によってプランが崩れてしまう。気持ちの部分で落ちてしまうことがあるが、それは当たり前のこと。ハーフタイムに話したのは、前半に失点はあったかもしれないが、大きなミス、目立ったミスがあったわけではない。強いて言えば、GKが出ていったプレーで、当たりどころが悪くてボールが正面に飛んでしまったのは残念ではあったが、どのGKでもあり得るミスだと思う。前へ出ようとした気持ちを称えたい。要求に対して、それをやろうとした気持ちを称えたい。ミスは反省しなければいけないし、練習を積み重ねないといけない。大きな崩され方をしたわけでないので、継続するように話した。

A.守備はさほど悪くなかったが、攻撃の部分では、土居選手と赤崎選手がフリーで、相手のボランチの背後でボールを受けることができていた。前半は、相手のボランチが高い位置でうちのボランチにプレッシャーをかけようとしていたので、最終ラインとの間にスペースがあった。そこで、前を向きながらスピードアップすることができたにも関わらず、後ろや横にパスを出したり、前を向けるのに後ろを向いたり、スピードアップしなかった部分があったので、ハーフタイムに指摘をした。前半でそれをしていたのは、金崎選手とカイオ選手だった。ただ、2人とも無理をしてプレーをしようとして、深くまで運んでから戻して、シンプルにボールを保持すれば良いものを、無理してキープしようとして、接触で負けてしまう、あるいは駆け引きで相手が勝ってボールを奪うという展開だった。もう少しシンプルにプレーするところと、ボールを持って仕掛けるところの区別ができればということも、ハーフタイムで注文した。

A.当然ながら、G大阪は調子は非常に良くて、平均年齢が高くて経験値も高い。遅攻と速攻の使い分けなどを理解しているチームだ。後半の立ち上がりに2失点目を喫して、気持ちが落ちてしまったので、選手交代をするしかなかった。早い時間帯だったので、活性化することを考えて交代を行っていた。その交代については、入った選手が活性化してくれたと思う。

A.ただ、前半にはボランチとセンターバックの間にスペースがあったが、相手が2点目を取ったので、明らかにコンパクトに保っていた。前半にはあったスペースがなくなって、サイドにしかスペースがなかった。そこをもう少しうまく活用できれば崩すこともできただろうが、相手はうちの攻撃が真ん中に来るのを待って、カウンターを仕掛けていた。

A.もう1つ、称えなければいけないのは、相手の2トップは間違いなく強力だということ。何をしてもうまくいく状態だと思う。パトリック選手は助っ人として、外国籍選手としての力を、ピッチの中でパワーやスピードを使って違いを見せている。また、宇佐美選手はドリブルや視野の広さ、駆け引き、落ち着きは、今のメディアにずっと注目されるほどの状態であることは間違いない。選手、サッカーというのは「今」だ。G大阪は、これだけ多くのサポーターが水曜日に駆けつけて、これだけの観客の中で試合をするのは心強いだろうし、いろいろな要素がプラスに働いている。

A.ただ、チームが落ち込んでいたところで、それを活性化してチャンスは作れたと思う。0-2になってからも、最後まで1点を取ろうという気持ちで戦っていた、選手たちの意欲を褒めなければいけない。選手たちの姿勢に関しては、いろいろな条件下だとしても、気持ちの部分は大切にしたいし、褒めたいと思う。



【土居 聖真】
前半に失点してからも悪い流れではなかったし、やるべきことをしっかりとやれていたとは思うけど、もったいない失点が続いてしまった。単調なクロスは簡単に弾かれてしまうけど、工夫したクロスやコンビネーションでの崩しでは、シュートまで行けていた。そこを決められるようにしたい。1つでも上の順位に行けるように、切り替えてしっかりと準備していくしかない。

【昌子 源】
サイドバックで出場して、夢生くんを助けるような動きをすることができなかった。申し訳ない。センターバックに戻ってからは、相手が大伍くんと自分の間のスペースを狙ってくることはわかっていた。自分たちとG大阪がACLの関係で1試合少ない中、少しでも上に行くために重要な試合だった。非常に残念な結果になってしまった。

【青木 剛】
前半は、相手の攻撃に対して、全員でしっかりと守備の意識を持てていたし、ボールを奪ってから攻撃に転じることも、まずまずうまくできていた。失点はしてしまったが、1点差であればチャンスが十分にあると思っていた中で、後半の立ち上がりにとられてしまった。とにかく、試合に出たら試合に貢献したい。貢献できなくて、残念。

J1 1st 第10節 G大阪戦


本日行われたJ1 1st 第10節 G大阪戦は0-2で負けを喫しました。

G大阪、鹿島下して2位浮上も…次節にも浦和優勝の可能性
15/6/3 21:03

[6.3 J1第1ステージ第10節 G大阪2-0鹿島 万博]

 ガンバ大阪がホームで鹿島アントラーズを2-0で下した。勝ち点を27に伸ばしたG大阪は2位に浮上。首位浦和が引き分けたため、1試合少ない状況で、勝ち点差は7に詰まったが、次節7日にも浦和の優勝が決まる可能性が出てきた。

 先制点は前半41分に生まれた。G大阪は左サイドからのFKを獲得。MF遠藤保仁がゴール前に蹴り入れると、GK佐藤昭大がパンチングで防ぎに来る。しかし弾いたボールの目の前にいたのはMF今野泰幸。ピンポン玉のように右足ダイレクトで跳ね返すと、ボールがゴールネットに突き刺さった。

 追加点は後半に入ってすぐに生まれた。後半7分、エリア内に勢いよく侵入したFW宇佐美貴史がDF西大伍に倒されPKを獲得。ここで宇佐美はPKキッカーに名乗り出たが、ベンチは予定通り遠藤が蹴るように指示。遠藤は落ち着いてGKの逆を突くゴール右隅に蹴り込んだ。

 G大阪は守っても日本代表に選出されたGK東口順昭やDF丹羽大輝を中心に安定した守りを見せる。後半アディショナルタイムに16歳MF堂安律をリーグ戦デビューさせるなど、余裕を持った戦い方で試合を締めくくった。

 鹿島は日本代表に招集されたMF柴崎岳がゴールに迫るが、後半31分の左クロスに合わせたダイレクトシュートは枠を捕えることがなかった。鹿島は2戦ぶりの黒星で、順位を10位に下げた。

鹿島、G大阪に完敗 監督「気持ち緩んでいた」
[2015年6月3日22時42分]


前半、鹿島MF柴崎のパスをマークするG大阪FW宇佐美(撮影・奥田泰也)

<J1:G大阪2-0鹿島>◇第10節◇3日◇万博

 鹿島がアウェーでG大阪に完敗した。前半こそ主導権を握るが、同41分に課題のセットプレーから失点。

 トニーニョ・セレーゾ監督(60)は「前半は、守備の部分でうまくいっていたところがあった。アウェーで戦うチームとしては、気持ちの部分で緩んでいた」。ハーフタイムには「前半失点はあったかもしれないが、目立った決定機があったわけじゃない」と鼓舞したが、後半7分にもPKを与えてしまった。

 本職はセンターバックながらサイドバック(SB)に挑戦しているDF昌子源(22)は「攻撃も参加できたらよかったけれど…。SBの課題」と反省した。

鹿島 アウェーで惨敗…再び借金生活に突入
J1第1S第10節 鹿島0―2G大阪 (6月3日 万博)


G大阪に負け肩を落とす柴崎(右から2番目)ら鹿島イレブン
Photo By スポニチ


 鹿島が敵地で敗れて5勝3分け6敗となり再び借金生活に突入した。

 前半41分、相手の左サイドからのFKをGK佐藤がパンチングしたが、そのボールを今野に押し込まれた。「前に出た判断は間違っていなかったと思うが、もっと大きくパンチングできていれば」と、うなだれた。後半7分には微妙なPK判定で追加点を許した。
[ 2015年6月4日 05:30 ]

J1、鹿島不発完敗
明治安田J1第1ステージ第10節最終日(3日・万博記念競技場ほか=2試合)未消化だった試合が行われ、鹿島はG大阪に0-2で敗れた。通算成績は5勝3分け6敗、勝ち点18のままで10位に後退した。

鹿島は前半41分、相手FKのクリアボールを押し込まれ失点。後半7分にはPKを決められた。遠藤や高崎を送り込み反撃を狙ったが、得点を奪えず今季2度目の零封負けを喫した。

首位の浦和は3-3で柏と引き分け、開幕14戦無敗のJ1新記録を達成した。10勝4分けで勝ち点34とし、早ければ7日の第15節でステージ優勝が決まる。

G大阪は勝ち点27の2位に浮上した。

■鹿島・トニーニョ・セレーゾ監督
守備は大きくは崩されなかったので、これを継続したい。GKのミスで失点したが、要求に応えようとしたプレーだった。攻撃はシンプルにやれるところと、仕掛けるところの区別ができなかった。

■鹿島・土居
失点してからは、やることはやれ、悪い流れではなかった。気持ちは見せたが、頭をクールにしないと。久しぶりに点が取れなかった。


SB起用に関して「攻撃も参加できたらよかったけれど…。SBの課題」と悔やむ源である。
「夢生くんを助けるような動きをすることができなかった」とも述べる。
左サイドバックとしてはもう一つ成長する必要があろう。
伸びしろがあると言うことである。
CBに戻ってからは、パトリックとのマッチアップに完勝し、追加点を許さなかった。
幾度かあったCKから得点を奪えれば、勝利を引き寄せる選手となり得たであろう。
攻撃量を磨き、鹿島の顔となっていくのだ。
源の更なる成長を楽しみにしておる。