鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

聖真、キレのあるプレイで魅せる

2012年02月26日 | Weblog
いばらきサッカーフェスティバル2012 水戸×鹿島@Ksスタ
February 25, 2012 10:50 PM

いよいよ来週にはJ1に1週間先駆けてJ2が開幕。2012年シーズンが到来する足音を確実に感じつつある中、全国各地でプレシーズンマッチが行われています。今日やってきたのは、ケーズデンキスタジアム水戸。ゲームは今回で8回目の開催となり、間違いなく認知度も上がりつつあるいばらきサッカーフェスティバルです。ただ、前日に1つ残念なニュースが。茨城の復興をモチベーションに昨シーズン途中から水戸でプレーしてきた鈴木隆行が、B型インフルエンザでこのゲームを欠場することに。鹿島在籍時にはタイトル獲得にも貢献しており、水戸加入後は初めてとなる古巣対決に周囲もかなり期待していましたが、その機会は天皇杯以降へおあずけとなりました。
さて、降りしきる雨によって「残念ながらピッチに水溜まりが多くできて、サッカーに適していないコンディション」(鹿島・ジョルジーニョ監督)の中でキックオフを迎えたゲーム。水戸はGKが本間幸司。最終ラインは右から新加入の市川大祐、同じく新加入のキム・ヨンギ、塩谷司、こちらも新加入の輪湖直樹。ドイスボランチが西岡謙太とロメロ・フランク。1トップに岡本達也が入り、その下には右から小澤司、新加入で10番を背負う橋本晃司、島田祐輝が並ぶ4-2-3-1でスタートします。
対する鹿島はGKが曽ヶ端準。DFは右から新井場徹、昌子源、中田浩二、ユースから昇格したルーキーの鈴木隆雅。中盤はアンカーに青木剛を置き、右に遠藤康、左に小笠原満男、頂点に本山雅志が並ぶダイヤモンド。2トップは興梠慎三と始動日に間に合うやる気を見せ、川崎関係者を驚かせたというジュニーニョ。「クラブにとっても僕にとっても光栄なことだが、代表に選手が5人取られていた」(ジョルジーニョ監督)中、昌子や鈴木隆雅のアピールが期待されます。
先にシュートを放ったのは水戸。2分、少し距離のある位置から橋本が右足で枠内へ飛ばしたミドルは曽ヶ端がキャッチしましたが、まずは挨拶代わりの一撃を見舞うと、5分にも相手の連携ミスでこぼれたボールを拾った小澤が右サイドをドリブルで運び、そのままフィニッシュ。立て続けにシュートシーンを創出します。
一方、8分に小笠原が蹴った右FKを中田が合わせたヘディングは枠のわずかに右へ外れ、先制とはいかなかった鹿島。「こういうグラウンドだと繋ぐのはなかなか難しい」と中田も話したように、繋ぐ意識は十分に見られるものの、たびたびピッチにパスワークを阻まれてしまい、ストレスの溜まる展開を強いられます。
それでも、18分には右サイドからチャンスメイク。新井場が縦に付けると、流れた興梠がマイナスのクロス。下がりながらになった遠藤のヘディングは本間がキャッチしましたが、1つ崩した形を見せると、19分には決定的なチャンス。左サイドから本山がスルーパスを通すと、綺麗に抜け出した興梠がシュート。ところがボールは左ポストを直撃。またも先制ゴールとはいきません。
この時間帯で目立っていたのは小笠原。昨年までのボランチとは守備のタスクも異なるため、比較的自由に動き回ってボールを引き出すことが多く、チームのボール回しにリズムを生み出します。また、ルーキーの鈴木隆雅も時折持ち味を発揮。開始早々の2分に難しい体勢から鋭いクロスを放り込むと、26分にも本山のパスからサイドをえぐってクロスまで持ち込むなど、積極的なオーバーラップを披露していました。
「前でボールがしっかり収まらず、なかなか押し上げられなかった」(柱谷哲二監督)水戸も、30分を過ぎると「最初は繋げるのに蹴っちゃってた。ビビってたのかな」という橋本とフランクを中心に、ボールが回り始めます。これで躍動したのは「チームの狙いはわかってきている」と話した市川。再三のオーバーラップに加え、一旦右サイドで基点になり、全体を落ち着かせる役割も兼務。37分にはその市川がフワリと浮かせた絶妙のフィードを放ち、岡本達也が落とすと、受けた小澤は倒れながらシュート。ゴールに至らなかったとはいえ、綺麗な流れからチャンスを創出。終盤は水戸が盛り返し、最初の45分間はスコアレスで推移しました。
後半は開始早々に曽ヶ端が負傷退場するアクシデントでスタートしましたが、主導権は変わらず鹿島。55分には小笠原の右CKから、最後は本山が鋭い枠内シュート。56分に鈴木隆雅と替わった梅鉢貴秀が右SBに入り、新井場が左SBへスライドする交替策を経て、2分後には小笠原がジュニーニョとのワンツーからわずかに枠の右へ外れるシュート。水戸ゴールを攻め立てます。
すると60分に意欲が結実。遠藤が蹴り込んだ右CKを中田が豪快にボレー。目の前で揺れたゴールネットに赤いサポーターは熱狂。「昔からの"鹿島さんらしい"ゴール」と敵将も認めた勝負所の集中力を見せ、鹿島がリードを奪いました。
塩谷のイージーミスを起点に献上した「昨日のトレーニングも緩かったので一喝した」(柱谷監督)セットプレーで失点を許した水戸。63分には橋本が右へ展開すると、市川のピンポイントクロスに小澤が頭で合わせるも枠の右へ。66分にもフランクの展開から小澤が右クロス。橋本は反転しながら枠へ飛ばすも、鹿島GK佐藤昭大がキャッチ。65分に岡本達也と替えた村田翔をボランチに配し、フランクと橋本を1列ずつ上げると「ボールが回るようになって」(柱谷監督)手数は繰り出すも、ゴールまでの"あと少し"が届きません。
対する鹿島は68分にジュニーニョと本山を下げて、土居聖真と新加入の岡本英也を投入。以降、キレ味を見せたのはユース出身でトップ昇格2年目の土居。74分に右サイドからドリブルでエリア内へ侵入すると、興梠を囮に自ら強烈なシュートを本間へお見舞い。2分後にも新井場のパスを受けると、巧みなターンからフィニッシュまで。今シーズンのベースになりそうな中盤ダイヤモンドでは攻撃的な選手の起用増加が予想され、出場機会も与えられるであろう19歳がしっかりアピールしてみせます。
その後、鹿島は77分に小笠原とルーキーの伊東幸敏、81分に興梠と湘南から復帰した佐々木竜太をそれぞれ交替。伊東は右SBに入り、中盤は青木と梅鉢が中央に位置し、右に遠藤、左に土居が張り出すボックスに変化。また、2トップは岡本と佐々木に。水戸も78分に小澤とルーキーの鈴木雄斗、81分に島田と吉原宏太が入れ替わり、配置もチェンジ。最前線にフランクが入り、右から鈴木雄斗、吉原、橋本の3枚を村田と西岡の前に置く布陣で、最後の10分間に挑みます。
88分には水戸が右サイドからチャンス。市川の縦パスに吉原がクロスを上げ切り、ニアへ飛び込んだ橋本はわずかに届きませんでしたが、沸き上がる青いサポーター。90分のチャンスも水戸。エリア左でDFのクリアミスを拾った吉原が中へ。フランクの反転シュートは何とか青木がブロックしたものの、スタジアムに充満する同点への期待感。
そして水戸にこのゲーム最大の決定機が訪れたのは93分。西岡のクサビを丁寧に捌いたフランクが、ハーフウェーライン付近から極上のスルーパス。独走する橋本。立ちはだかる佐藤。場内が固唾を飲んで見守った1対1の帰結は、赤の歓喜と青の落胆。鹿島が8年連続となる茨城王者の称号を手にする結果となりました。
鹿島はこれがプレシーズン2試合目の対外試合。前述したように代表招集で5人の主力を欠きながら、スタメンに6人のフル代表経験者が顔を揃え、層の厚さを感じさせます。「7割8割くらいは意志の統一ができている」とジョルジーニョ監督。新しい指揮官の下、鈴木隆雅や昌子、梅鉢、土居といった若手のアピールも含めて、ある程度は順調な仕上がり具合と言ってよさそうな印象を受けました。
水戸はやはり「今年初めての90分のチャレンジで、試運転は合格だったかな」と柱谷監督が話し、「ボールが出てくる匂いを嗅ぎ分ける、一流の感覚がある」と守護神の本間も言及した市川の躍動が最大の収穫だと思います。本人も「こういう悪いコンディションの中でも、90分やれたことは大きなステップ」と一定の手応えを掴んだ様子。
また、塩谷以外は全員が新加入選手だった最終ラインも「守備の所は、ある程度押されながらもしっかりやれるんだなと感じた」と柱谷監督。ここに加えて鈴木隆行、あるいは現在離脱中の三島康平が前線の核として稼働すれば、J2を掻き回す存在になり得る期待を感じさせるような90分間だったのではないでしょうか。気温4.7度と、とにかく寒い中での茨城決戦でしたが、個人的にも収穫の多い一戦でした。
      土屋

J SPORTSの土屋氏の記事である。
若干水戸寄りではあるが、細かい視点で試合を解説しておる。
特に聖真のキレを表現してくれておるのは嬉しい。
昨季終盤からオリヴェイラ監督の信頼を勝ち得た若者は、今季も好調を維持し、より多くの出場機会を得るのではなかろうか。
楽しみである。

栃木・當間、マッチMVP獲得

2012年02月26日 | Weblog
【2012Jリーグプレシーズンマッチ 栃木 vs 横浜FM】試合終了後の各選手コメント(12.02.26)
2月26日(日) 2012Jリーグプレシーズンマッチ
栃木 1 - 0 横浜FM (14:03/栃木グ/5,867人)
得点者:22' 當間 建文(栃木)

●當間建文選手(栃木):
「疲れました(笑)。ゴールは狙い通りだった。相手のラインが下がると言われていたので、あそこに飛び込もうと。練習通りだった。前半に危ないシーンもあったけど、0に抑えられて良かった。ただ、後半に押し込まれた時間帯を楽にしたいと思う。それが今後の課題かな。前に蹴ろうという流れが多かったけれど、前が1回顔を出してくれれば繋げると思う。もう少し冷静にやれれば良いと思う。前に蹴るのか、それとも繋ぐのかバラバラなので、はっきりしたい。そこは、シーズンを通して深めていきたい。今日結果が出たので次に繋がると思う。今日のマリノスはモチベーション的に難しい所があったと思う。そういうところを僕達も勉強して、甲府戦に活かせて行ければ良いなと思う」

【コジマドリームマッチ2012 栃木SC vs 横浜F・マリノス】


コジマドリームマッチ2012で得点した栃木の當間である。
今季から栃木に完全移籍し、CBとしてレギュラーポジションを得た様子。
この試合でも唯一の得点を決めただけでなく完封勝利に貢献しておる。
高い身体能力を活かし、強い守りを披露してくれるであろう。
今季の栃木は注目である。

PSM水戸戦レポート

2012年02月26日 | Weblog
【2012Jリーグプレシーズンマッチ 水戸 vs 鹿島】レポート:鹿島が“したたかさ”を見せて手堅く勝利。互角の展開に持ち込みながらも水戸は“少しの勇気”が足りなかった(12.02.26)
冷たい雨が降り注ぐ中行われた第8回いばらきサッカーフェスティバル。試合は、60分に右CKを中央で中田浩二が合わせて決めた1点を鹿島が守り抜き、水戸を1対0で下した。これで鹿島の8連勝。“茨城の盟主”の座を今年もしっかりと手にすることとなった。

水戸にとっては絶好の勝利のチャンスであった。鹿島は代表組5人を欠く陣容。さらに、J2が3月4日開幕なのに対し、J1の開幕は3月10日。それだけにコンディション的に水戸の方が有利の状態にあった。勝利のチャンスであったし、「J1昇格」を目標に掲げるチームとしては絶対に勝利が求められる試合であった。

しかし、突然のアクシデントが水戸を襲った。試合前日、鈴木隆行がB型インフルエンザにかかっていることが判明。急きょ欠場を余儀なくされた。攻撃の軸であり、チームリーダーである鈴木隆の突然の不在がチームに大きな影響を与えることとなった。「(前線で)ボールがおさまらず、なかなか前に押し上げていくことができなかった」と柱谷監督が言うように、いつもなら絶対的な強さを発揮する鈴木隆が作るはずの前線の起点が作れない。ゆえに、なかなか前に出られない状態が続いた。

それでも水戸は時間とともに互角の展開に持ち込んだ。特に目立ったのが、右サイドの市川大祐の動きであった。序盤こそ対面の17歳鈴木隆雅に押し込まれる場面もあったが、時間とともに質の高い動きで右サイドを制圧すると、小澤司と息の合った連係を見せて、鹿島の左サイドにできた穴を広げていき、チャンスを作り出した。37分には、右サイドの市川がペナルティエリア内の岡本達也にボールを送る。岡本が落としたボールを中央に切り込んだ小澤が受けて、シュートを放つ。惜しくもミートせず、GKにセーブされるものの、市川がチームに新たなパワーをもたらすことを証明するシーンであった。

拮抗した展開のまま進んだ試合。勝負を分けたものは、“したたかさ”だ。隙を作らず、隙を突く。鹿島の伝統とも言える“勝負強さ”に水戸は屈することとなった。60分、塩谷司の軽率なプレーでボールを奪われて与えたCK、遠藤康が蹴ったボールを中田が合わせて先制する。それまでなかなか水戸の守備組織を崩せなかったものの、相手のミスに付け込み、確実に点を取るあたりはさすがであった。

そして、その直後のプレーが印象的であった。鋭いプレスで鹿島からボールを奪った水戸がカウンターに出ようとした瞬間、スペースに抜け出そうとした橋本晃司のコースの前に、それまで前線にいた小笠原満男が素早く戻って、体でブロック。献身的な動きで水戸の攻撃の芽を摘んだ、隠れたファインプレーであった。

そうした地味ながらも貢献度の高い動きを鹿島の選手たちの多くは見せていた。ゴール前ではDF陣が体を張り、ボランチの青木剛も高い危機察知能力を発揮して、鹿島ゴールを果敢に狙おうとする水戸の攻撃を跳ね返し続けた。開幕2週間前ということで、まだコンディションが万全でない状況の中でも勝利に対する強い執念を発揮して、水戸を下したのであった。試合終了間際、ロメロ フランクのスルーパスから抜け出し橋本がGKと1対1の場面を迎えるも、橋本が放ったシュートをGK佐藤昭大が左足を伸ばして止めてみせた。

「これまで戦った中で一番力の差がなかった」と本間幸司が言うように、過去に例のない拮抗した試合展開であり、水戸の成長ぶりをうかがわせる内容であったのは事実だ。だが、今季の水戸はそこで満足するわけにはいかないのだ。「J1昇格」という目標を掲げる限り、やはりどんな内容であれ、結果にこだわらなくてはいけない。相手が鹿島だろうと、鈴木隆が欠場しようと、勝たなくてはいけないのが今季の水戸の宿命だ。

何が足りなかったのか。様々な要因があるだろう。その中で挙げたいのが、“少しの勇気”だ。印象的なプレーを挙げると、87分の場面。水戸が中盤でボールをキープしている時、鹿島の右サイドに膨大なスペースが存在した。そこに輪湖直樹が走り込めば、ビッグチャンスになったであろうシーンがあった。だが、輪湖はバランスを取るために、最終ラインから離れなかった。決して輪湖が悪いのではない。周囲が輪湖を押し出すことが必要だったのではないだろうか。「後ろは任せろ。前に行け」。塩谷や村田翔あたりがそう言えるようになると、もっと水戸は強くなるはずだし、塩谷と村田もさらにレベルアップすると思われる。その後に西岡謙太が同様の場面を迎えたが、西岡も中盤に戻ってしまった。
バランスを保ちたい気持ちは分かる。だが、そこでリスクを負ってでも前に行く“勇気”がなければ、相手の守備をこじ開けることはできない。チームの土台は築かれ、90分通して安定した戦いを見せることができるようになっている。だが、勝利をつかむためにはプラスアルファが求められる。残り1週間、水戸が培うべきは“少しの勇気”と、それを支える“サポートの精神”。リスクを冒しながらもバランスを保つ。それが本当の組織なのではないだろうか。今季の水戸ならば、そこにトライできるはず。リーグ開幕戦、勝利のために果敢にトライする姿を見せてくれることを信じたい。

「この悔しさを忘れずに開幕を迎えたい」と橋本は力強く語った。最後の“レッスン”が終わり、「J1昇格」を現実的に見据えた戦いが、いよいよ1週間後に幕を開ける。


以上
2012.02.26 Reported by 佐藤拓也


水戸担当の佐藤氏によるレポートである。
もう少し何かが足りず、鹿島に惜しい敗戦とのこと。
そこにある隔たりは、ちょっとしたもののように映ったのであろう。
しかしながら、それはそう埋まるものではない。
それは、ここまで築き続けた我等はよく知っておる。
そして、鹿島は更に新化する。
楽しみにしたい。

いばらきサッカーフェスティバル、連勝記録継続中

2012年02月26日 | Weblog
茨城ダービー、J1鹿島8戦全勝 水戸でプレシーズンマッチ
J1鹿島とJ2水戸が対戦する恒例のプレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル2012」は25日、ケーズデンキスタジアム水戸で行い、鹿島が1-0で水戸を下し、同大会の対戦成績を8戦全勝とした。あいにくの雨にもかかわらず7千人近くが観戦し、それぞれのチームカラーの赤と青に染まったスタンドから大きな声援が送られた。

水たまりができるなどピッチの状態は不良だったが、鹿島は開始からパスをつなぐ姿勢を貫いて主導権を握った。決定機は遠かったものの、後半15分、遠藤のCKに中田が左足で合わせて先制。守備は球際で粘り強く、無失点で逃げ切った。

水戸も徐々にパスがつながり、攻撃で見せ場をつくった。終了間際には橋本がGKと1対1の決定機を決められず、同点のチャンスを逸した。

茨城ダービー、鹿島勝利
プレシーズンマッチ沸く


ゴール前で競り合いシュートを放つ水戸の小沢司選手(左)と鹿島の中田浩二選手(25日、ケーズデンキスタジアム水戸で)

 サッカーJ1・鹿島アントラーズとJ2・水戸ホーリーホックが対戦するJリーグプレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル2012」が25日、水戸市のケーズデンキスタジアム水戸で行われ、鹿島が日本代表選出で主力を欠きながらも底力を発揮、1―0で勝利した。水戸も新戦力の充実ぶりをアピールした。駆け付けた6787人のサポーターは、リーグ戦開幕を前に一足早く熱戦に沸いた。

 小雨が降り、ピッチには雨水が浮かぶ悪いコンディション。序盤は両チームともにボールが落ち着かない。先にペースをつかんだのは水戸。元日本代表の新戦力DF市川大祐選手が右サイドを突破し何度も好機を作る。しかし、鹿島の盤石な守備陣に、FW鈴木隆行選手をインフルエンザで欠いた攻撃陣は決定機を作れなかった。

 後半に入ると、鹿島が流れを握り、お家芸の“堅守速攻”を披露。60分にはコーナーキックから、「ピッチが悪かったのでセットプレーを狙っていた」とDF中田浩二選手が左足で合わせて先制。その後も鹿島はMF梅鉢貴秀、土居聖真両選手など途中出場した若手がはつらつとしたプレーを見せ、水戸は新加入のMF橋本晃司選手が試合終了間際に相手GKと1対1の決定機を作るなど見せ場を作ったがゴールは遠かった。

 試合後、今季から鹿島の指揮をとるジョルジーニョ監督は「やろうとしたことが少しは出来た。経験と若さ故の勢いがうまくかみ合うと期待している」、水戸の柱谷哲二監督は「もう少し得点のにおいがするゲームが出来れば。開幕までにコンディションを上げていきたい」と話した。

 鹿島の中田選手は「お互いに頑張っていけば県民に元気を与えられる」と話し、水戸に加入後、初めてフル出場した市川選手は「90分間戦えたことが自分にとって大きい。チームの狙いも分かってきている」と手応えを感じていた。
(2012年2月26日 読売新聞)[PSM]ジュニーニョ不発もDF中田が決勝点、“茨城ダービー”は鹿島が貫禄勝ち
[2.25 プレシーズンマッチ 水戸0-1鹿島 Ksスタ]

 鹿島アントラーズは25日、ケーズデンキスタジアム水戸で水戸ホーリーホックとプレシーズンマッチを行った。試合は後半15分のDF中田浩二のゴールを守り切った鹿島が1-0で勝利。ジョルジーニョ新監督を迎え、常勝軍団復活を目指す鹿島が“茨城ダービー”を制した。

 この日の鹿島は日本代表のアイスランド戦メンバーに招集されていたDF岩政大樹、MF増田誓志、MF柴崎岳が欠場し、さらにはU-23日本代表のFW大迫勇也、MF山村和也も不在。J開幕を2週間後に控えた貴重な実戦の場だったが、主力の多数を欠く陣容となった。

 新生・鹿島のシステムは中盤をダイヤモンド型にした4-4-2。GK曽ヶ端準で、DFラインは右から新井場徹、中田、昌子源、ルーキーの鈴木隆雅と並んだ。中盤はワンボランチに青木剛が入り、右に小笠原満男、左に遠藤康、トップ下に本山雅志。そして前線ではFW興梠慎三と、川崎Fから今季加入したFWジュニーニョが2トップを組んだ。

 ところどころに水たまりもできたピッチコンディションの中、個で上回る鹿島が試合を優位に進める。前半8分、右サイドで得たFKのチャンスに小笠原がゴール前に蹴り込むと、競り合いから中田がヘディングシュート。これは惜しくもゴール右に外れたが、同19分にも本山の絶妙なスルーパスに抜け出した興梠の右足シュートが左ポストを弾くなど好機をつくった。左SBで先発したルーキー鈴木も積極的にドリブルを仕掛けてクロスを送る。得点の匂いは感じさせたが、スコアは動かず、0-0で前半を折り返した。

 後半開始早々、鹿島がアクシデントに見舞われた。GK曽ヶ端がクロスボールを弾いた際、着地で足をひねってしまう。足を引きずりながらも自ら歩いてピッチをあとにしたが、無念の交代。代わってGK佐藤昭大がゴールを守った。

 それでも、攻撃陣は攻勢を続ける。すると後半15分、右CKから遠藤がゴール前にクロスを上げると、マークを外して飛び込んできた中田が左足ボレーで合わせ、先制点。結局、セットプレーからの一発が決勝点となり、中田は試合後「前半、(小笠原)満男からいいボールが入ったのに外していたので、後半は入れようと思ってました」と安堵の表情を見せていた。

 一方、期待の新戦力であるジュニーニョは精彩を欠いた。前線で孤立する場面が目立ち、走り込んでもパスが出てこないなど連係面に課題を残したまま、後半24分にFW岡本英也と交代でピッチを退いた。

 試合後のインタビューでジョルジーニョ監督は「今日はピッチコンディションが悪く、思い通りのパスワークができなかった。だが、勝利することが(開幕に向けて)準備するうえでは重要。勝つことができてうれしい」と結果を素直に喜び、「A代表に3人、U-23代表に2人選ばれ、フルメンバーで練習できないなど、チームとしての仕上がりという面では(順調さを)欠くが、みんなで一つずつ課題をクリアにして、いい方向に向かいたい」と、急ピッチでチームづくりを進めていくつもりだ。


劣悪なピッチ状態で思うように試合運びが出来なかったが、パスワーク主体の戦術の片鱗を感じることが出来た。
ボールがイメージ通りに転がれば、面白いような攻撃が展開されることであろう。
攻撃サッカーでJリーグを席巻しようではないか。
楽しみである。

曽ケ端・岩政・西、負傷中

2012年02月26日 | Weblog
ジョルジーニョ監督、1勝!菱形布陣機能「意思統一できた」…鹿島
 ◆プレシーズンマッチ 水戸0─1鹿島(25日・ケーズデンキスタジアム) 鹿島のジョルジーニョ監督(47)が25日、就任後、初勝利を挙げた。U―23、A代表の5人を欠く中、DF中田の決勝点で水戸を下した。中盤をひし形にした陣形の4―4―2に挑戦しているが、「7、8割くらいは意思統一できた」。ただ、GK曽ケ端が左足首を捻挫し、負傷交代。急性腰痛症のDF岩政、左膝痛のDF西に続き、主力に負傷者を出し、表情が緩むことはなかった。
(2012年2月26日06時01分 スポーツ報知)

サッカー:Jリーグ・プレシーズンマッチ 若手を積極起用、鹿島が水戸降す
 J1鹿島とJ2水戸が25日、水戸市のケーズデンキスタジアム水戸で対戦した。雨でピッチに水たまりができる悪条件の中、鹿島が後半15分、右CKに中田が合わせて1-0で勝った。

 今季から指揮を執る鹿島のジョルジーニョ監督はロンドン五輪予選を戦うU23(23歳以下)代表やA代表で主力5人が抜けたこともあり、若手を積極的に起用。「ベテランの経験と若手の勢いがかみ合えばいい」と話した。【村社拓信】
毎日新聞 2012年2月26日 東京朝刊


曽ケ端の捻挫も不安だが、岩政の腰痛、西の膝痛も痛い。
とはいえ、隆雅が輝き、U-23日本代表から戻ってきた山村、そしてさんまが穴を埋めてくれるであろう。
若き戦力の充実で確実に層が厚くなった。
ベテランと若手の融合で戦っていきたい。

日本代表・増田誓志、一定の評価

2012年02月26日 | Weblog
増田 遠藤からも絶賛、運動量認められ選出
ウズベキスタン戦メンバー発表


24日のアイスランド戦に出場した増田(右)
Photo By 共同


 MF増田は24日のアイスランド戦のプレーが評価され、ウズベキスタン戦メンバーに選出された。

 アイスランド戦では豊富な運動量で攻守に貢献。ボランチを組んだ遠藤から「やりやすかった」と絶賛されるなどチームメートからの信頼も高まっている。それでも本人は満足しておらず「もっと欲を出して積極的にやっていきたい」と力を込めた。
[ 2012年2月26日 06:00 ]

増田、ザック監督の信頼得た!
 日本サッカー協会は25日、ブラジルW杯3次予選・ウズベキスタン戦に臨む日本代表23人を発表した。

 「人生とはいかにチャンスを拾っていけるか」‐。ザッケローニ監督がアイスランド戦前日会見で語った言葉を実践できたのはMF増田1人だった。海外組が11人。GKを除けばザックジャパンで出場実績がある選手が選ばれた。

 同じボランチに長谷部、細貝と海外組がいるにもかかわらず呼ばれたのは、アイスランド戦で信頼を得た証拠。指揮官は試合後「特に守備のところで非常にフィジカルで献身的に動いてくれた」と絶賛した。

 サイドのFWは、大久保(神戸)、田中(柏)、石川(FC東京)の3人が試されたが、結局残されたのは、11年アジア杯Vメンバーの藤本。「いろんな選手を見たい」がゆえの選考だと説明したが、藤本を押しのける選手は新戦力組にはいなかったことになる。

 海外組を強制的に招集できる「国際Aマッチデー」は6月の最終予選前には29日しかない。海外組のテストはこの日しかできないため、注目のFW宮市、そしてFW乾もウズベキスタン戦が勝負の試合になる。

(2012年2月26日)

日本代表に選出された誓志がニュースになっておる。
遠藤には「やりやすい」と評価され、ザッケローニ日本代表監督からも信頼を勝ち得た様子。
ここから更に精進し、次は積極的な攻撃を魅せて欲しいところ。
期待しておる。

水戸戦コメント

2012年02月26日 | Weblog
マッチレビュー
鹿島アントラーズ:ジョルジーニョ監督
ピッチが乾いていたら問題なかったが、今日は雨が降って水たまりが多く、サッカーに適していないピッチコンディションだった。その中でもやろうとしていることが少し出ていた。光栄なことに代表に選手が5人呼ばれていて、フルメンバーで戦えなかったが、やれることをやろうとした。ピッチコンディションは悪かったが、後は気持ちの問題。選手たちがそれを示して、結果として現れた。チームの出来の比較として、今日は代表に選手が呼ばれていることでメンバーも違って、連係や意思疎通もまったく違うが、7割、8割は意思の部分で統一できていると思う。若手の選手を使ったがサッカーはチームプレーなので、個人名を挙げて評価する必要はない。今日は組織的な部分で良いところがあったので、良かったと思う。今シーズン、ベテラン選手に期待したい。また、ベテランの経験と若手の勢いが上手くかみ合えばいいと思っている。

【昌子 源】

CBがいなかったので交代しないつもりでやった。(目標である)出場する試合は無失点ということはできたが、これがスタート地点。浩二さん、イバさんに助けられた。慣れないコンディションで苦労したが後半は落ち着いて出来たと思う。

【梅鉢 貴秀】
思い通りにプレー出来なかった。手ごたえがない。もっと頑張らないと。課題もまた見つかった。交代してサイドバックで入ったのでクロスを意識したけど、1本も上げられなかった。ポジションニングが良くない。雨で寄せられなかった。

【鈴木 隆雅】
スタメンだとは思っていなかったので緊張した。浩二さんや満男さんに声をかけてもらってからは楽に出来る様になった。ピッチが悪かったのでシンプルにプレーすることを心掛けた。最初にしては出来たと思うが課題も見つかった。

【土居 聖真】
最後は自分のミスからピンチを招いた。裏でボールをもらいたかったが足元へのボールが多かった。ボールが出てこなくても裏への動きだけは続けた。短い時間は難しいけど、適用できるようにしたい。


2012年02月25日(土)

本日行われたプレシーズンマッチ水戸戦は、中田選手のゴールが決まり1-0で勝利しました。

【2012Jリーグプレシーズンマッチ 水戸 vs 鹿島】ジョルジーニョ監督(鹿島)記者会見コメント(12.02.25)
2月25日(土) 2012Jリーグプレシーズンマッチ
水戸 0 - 1 鹿島 (14:04/Ksスタ/6,787人)
得点者:60' 中田浩二(鹿島)


●ジョルジーニョ監督(鹿島):
「ピッチ自体は乾燥していれば問題ないのですが、雨が多く降ったために水溜りが多くできて、サッカーに適していないピッチコンディションになってしまった。そういう中でも自分たちのやろうとしているところは少しぐらいは出ていたと思います。あとは、今回代表に5人選手を出していて、なかなかフルメンバーで戦えないところはありますが、クラブにとっても、僕にとっても光栄なことなので、いい準備をみんなで進めようということでやってきました。ピッチコンディションを考えたら、最後は気持ちの部分になってきますので、どのぐらい戦い続けることができるかということでした。そこを選手たちが示して、結果として表れたのではないかなと思っています」

Q.現時点での仕上がり具合をどう感じていますか?
「まず、今日の試合は比較の対象にならない部分があります。1つは、水戸ホーリーホックさんは開幕が1週間早く、チームの仕上がりもそれだけ早いわけですから、その時点で条件は違うわけです。あと、我々は名誉なことに代表に5人が行ってますので、連係や意思の疎通についてはまた変わってくると思います。そこに違いはありますが、パーセンテージで言うと、7割8割ぐらいはチーム全体として意思の部分での統一はできていると思いますし、今日はいろいろ必要な条件が整っていなかったので、比較にはならないと思います。僕は代表に選手が呼ばれることは名誉なことだと思っているので、もっと増やしていきたいという考えです。その中でしっかり調整をしてきたいと考えています」

Q.若い選手を多く起用しましたが、印象的な選手はいましたか?
「個人名を挙げる必要はないのかなと。サッカーは団体スポーツなので。組織的な部分でうまくいったところがあったので、そこがよかったところだと思います。よく「ベテラン」に関していろいろ言われることがありますが、僕自身はベテランに大いに期待しているところがあります。また、若手にも大いに期待していきたいと思います。
チームというのは、経験と若さゆえの勢いが必要であるわけであって、その2つがうまく噛み合えばと思っていますし、みなさんが「ベテラン」と呼んでいる選手たちに対して、僕は期待をしています」


以上

【2012Jリーグプレシーズンマッチ 水戸 vs 鹿島】試合終了後の各選手コメント(12.02.25)
●興梠慎三選手(鹿島)
「ピッチ状態は難しかったけど、それはお互い一緒。その中でうまくやれたかな。ここまでけがはないし、順調にきていると思います。もっと仕掛けていきたいですね。紅白戦も含めて、実戦をあまりやってきていないので、ホンダロックと水戸と戦って、徐々によくなっているという感じはあります。ジュニーニョとのコンビは、もっと2人でつなげるといいなと思っています。ただ、マルキーニョスのときも最初はなかなかかみ合わなかったので、これから徐々にかみ合っていくと思います」

●鈴木隆雅選手(鹿島)

「緊張しました。こんなに早くスタメンが来るとは思っていませんでした。自分を出せたところがあるけど、課題も見つかった。そういう意味で、個人的にいい試合だったと思います。当たりとフィードは負けている気がしなかったです」

【鹿島】中田V弾で水戸に1-0勝利
<プレシーズンマッチ:水戸0-1鹿島>◇25日◇Ksスタ

 鹿島が水戸とプレシーズンマッチを行い、後半15分にMF中田浩二(32)が決勝点を挙げて1-0で勝った。日本代表MF増田誓志(26)らを欠く布陣だったが、ジョルジーニョ監督(47)は「7~8割は意思統一ができている」と手応えを口にした。

 また、後半開始直後にGK曽ケ端準(32)が左足首を負傷し、途中交代した。

 [2012年2月25日18時10分]

結果としては辛勝であるが、随所に新システムの良さは見えており心配は感じられぬ。
特にジュニーニョは格の違いを魅せており、公式戦になれば結果を残すであろう。
あれだけのピッチコンディションでは、本来のコンビネーションは発揮出来ぬもの。
練習試合としてはまずまずであったのでは無かろうか。
今後に期待である。