鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

LIXILと共に

2012年02月03日 | Weblog
JAPANサッカーを支える企業
「サッカーの力、結束する強さ。
 新しい世の中に向かってチャレンジしていこう」
株式会社LIXIL
宣伝プロモーション部 部長
石橋和之


長年、ユニホームスポンサーとして鹿島アントラーズを支援してきたトステム。4月に「LIXIL」として生まれ変わり、今シーズンからLIXILとしてアントラーズを支援している。新会社誕生後に、アントラーズと共同開催した震災復興チャリティイベント「SMILE AGAIN」の企画プロデューサー石橋氏にサッカーへの熱き思いを語っていただいた。

――スポーツ支援を中心に、御社の企業理念からお話しいただけますか?
「スポーツというのは、人の心に響き、共感を呼ぶ大きなパワーのあるコンテンツです。企業としてそうしたスポーツに関わることによって、周りにパワーを与えるだけでなく、自分たちもパワーをもらい、元気になれると思います」

――スポーツ全体に関して、これまでにどのような活動をされていらっしゃいますか?
「LIXIL(リクシル)の前身であるトステム時代ですが、自動車レースのF3000を4年ほど協賛させていただきました」

――サッカーという競技に対して、どのようなイメージをお持ちですか?
「競技人口、ファンともに世界に広がっていて、“共通語”と言ってもよく、グローバルな視点で観られるスポーツだと思います。“サッカー小僧”と呼ばれるような少年たちは、小さいときから海外の有名な選手に憧れを持つことができますからね。サッカーの持つコンテンツ力は本当に強いと思います。横浜マリノスとヴェルディ川崎の開幕戦、チケットが手に入らずテレビにかじりついて観ましたが、それまで自分たちが観てきたプロ野球やラグビーとは全くレベルの違うオープニングで大成功を収めました。あれで、一気に日本にサッカーが根付いたと思います。

サッカーというスポーツは、小さい子どもでもできる。それは、企業がスポンサードするときに重要なポイントとなります。お子さんがサッカーチームに入ると、それまでサッカーに全く興味がなかったお父さんがコーチを務めたり、お母さんが子どもを応援しながらのめり込んでいったり。サッカーというのは、年代に応じてそれぞれが楽しめる数少ないスポーツです」

――Jリーグの理念については、いかがでしょうか?
「とても素晴らしいものを打ち出したなと思います。特に、地域に根ざしていくという点。鹿島アントラーズをスポンサードさせていただくようになった際にも、それが大きなメッセージになりました。
私どもの主力工場は茨城にありまして、アントラーズのホームグラウンドと近い。そこで、アントラーズを支援していくことでサッカーや地域を通じて活性化していこうとなったわけです。Jリーグが開幕して2年目の1994年からアントラーズをスポンサードしていますが、Jリーグの理念と我々の考え方が一致していました」

――2011年6月4日、鹿島アントラーズと共同で震災復興チャリティイベント「SMILE AGAIN」を開催されましたが、改めてその趣旨を教えてください。
「震災直後、茨城があそこまで被災しているとは思っていませんでした。報道では、どうしても東北が中心でしたから。でも、茨城の被災状況も甚大で、グラウンドもボロボロだと知って。茨城に元気を取り戻して欲しいと企画しました。もともと、20年目を迎えたアントラーズと誕生して1年目のLIXILで、何か力強いことをやりたいと思っていたところでしたので、復興に向けて“いまこそやるべきだ!”と立ち上がりました。スタジアムが再開して最初の試合で、みんなに力強くエールを贈ろうと。

特にサッカー担当の部下が熱意をもって企画してくれ、そして、いろいろな方々に乗ってきていただいて。もちろん、手弁当ですが。チャリティライブをやったFUNKY MONKEY BABYSさんも我々の趣旨に賛同していただきました。みなさんに感謝しています。力を結集した強さを感じましたね。来てくれたお客さんは、感動して帰ってくれました。

当日は、各地から集まった社員がボランティアで、声をからしてチャリティTシャツを販売してくれたんです。5社がひとつになって、4月に生まれたばかりの会社ですから、社員同士どこか見合っているようなところがありまして。自己紹介するのは、いちいち“○○出身の”と言うような雰囲気。でも、このイベントをきっかけに、LIXILはひとつになることができました。“一体になるって、こういうことなんだな”とみんな感じたと思います。試合後、ボランティアたちは自分たちがこのイベントに関われたことでみんな感動してくれましたね。元気になってもらったお客さんから、逆に元気をもらって、社員はいい経験をさせていただきました」

――「SMILE AGAIN」、素晴らしいタイトルですね。
「企画に携わったみんなで考えましたが、被災された方々にいいメッセージが届けられたと思います。ジーコさんをはじめ、海外からも多くの方々が集まってくれて。素直に感謝できる、いいイベントでした。自分の力だけではできないことばかりですから。サッカーの強さ、そこに音楽も絡んで、結集する強さも感じましたね」

――心温まるエピソードなどありましたら。
「前夜祭ですけど、我々がチャリティTシャツを販売していたブースにラモスさんが来て、“俺が売ってやるよ”と。“買ったら、サインするよ”と大きな声で呼びかけて、50枚も売ってくれました。ラモスさんのこと、とっても好きになりました。インタビューでは、“現役時代は鹿島に来ると、俺へのブーイングが物凄くて。でも、あれで燃えたんだよ”なんて言ってましたけど。

FUNKY MONKEY BABYSさんたちも、試合が終わったら自分たちのライブの前にお客さんがみんな帰ってしまうんじゃないかと心配してまして。それで、ライブが始まる前にファンキー加藤さんが“みんな、残ってくれていて、ありがとう”と。あれを聞いて、涙が出ました。お客さんからも、“ファンモン、すげぇよかった。今度コンサートに行って、ちゃん聞いてみよう”という声も聞きましたが、きっとサッカーファンに好かれる音楽なんでしょうね」

――鹿島アントラーズに関して、これからの取り組みや予定されていることがありましたら。
「いま大きなイベントが終わったばかりで、企画していることなどはありません。今シーズン、ちょっと低迷していますが、ぜひまた盛り上げていただきたいですね。アントラーズは毎年のようにタイトルを獲得してきて、我々は勝利をプレゼントしてもらってきましたが、今年もよろしくお願いします。LIXILになって、社員の数も大幅に増えましたので、いままで以上に広い分野で応援できると思います」

――Jリーグのチームをスポンサードされている企業としては、御社が一番長いのでは?
「出資企業ではなくスポンサードということであれば、うちが最長という感覚はあります。他社さんから、“長く続けていて偉いね”と誉めていただくことがありますが、それはひとえにアントラーズが我々を大事にしてくれているからです。アントラーズを中心としたスポンサー同士のつながりも強く、ただ協賛しているだけではなく、“同じチームを支援している”という意識があります。今回のチャリティイベントでも、各社協力してうまく役割分担してきましたし、アントラーズとは企画段階からざっくばらんに話し合ってきました。

アントラーズとは、まさに“ファミリー”という感じです。選手とうちの社員が触れ合う機会を大事にしていただいて、人間的なつながりを感じます。また、スポンサード開始にあたって、私の前任部長が奔走してアントラーズとの関係をつくってくれました。私がそれを引継いで、いま私の右腕とも言うべき若き課長がそのスピリットをつないでくれています。うちの社内でもそんな“ファミリー”というべき感覚なんです。組織としてもそうですが、構成している一人ひとりのマインドがそうなんですよ。担当の方々には、LIXILの社員なみにうちのことを考えていただいて、“こうすれば、もっとメリットになるのでは”なんて、いつも叱咤激励されています。

そして、我々が長くスポンサードさせていただいている一番の理由は、アントラーズが強いということ。これはスポーツを応援する企業にとって、何よりもありがたい。企業論理からすると、低迷すれば離れざるを得なくなります。でも、アントラーズはずっとタイトルを獲り続けています。スポンサーを逃がさないように、きちんとやっているというか。とにかく、我々は非常に恵まれています。

ジーコさんから始まってレオナルド選手、その後日本人選手が中心になって、小笠原(満男)選手がベテランになってきたら、大迫(勇也)選手のような若い世代が育っている。素晴らしいのは、自前の選手を育てて中核にしてきたこと。企業にとっても人は財産ですが、その点でも同じスピリットを感じますね。  実は以前低迷しかけたとき、スポンサー各社が連なって即戦力の外人選手を補強するように直訴したことがあるんです。でも、“いま他から連れて来ると、ようやく育ってきた若手がつぶれてしまう。もうちょっと、辛抱してください”とチームの方に言われました」

――チーム方針がブレないですね。
「本当にいいパートナーとめぐりあえたと思います。ですから、長く支援していくことで、これからますますいい関係になっていくでしょうね」

――サッカー界やアントラーズに望まれること、提言などございましたら。
「スタジアムの活性化として、交通の便の改善、もっと行きやすくなればいいと思います。日本のスタジアムはアクセスにちょっと問題があるところが多い。特に鹿島の場合、車やバスが交通手段の中心ですが、やはり不便ですし、エネルギー的によくない。これは行政といっしょにやらなければならないことですが、もっと工夫して欲しいです」

――最後に、日本のサッカー界、選手、ファンへ熱きメッセージをお願いします。
「震災の年にLIXILという会社が誕生し、いま“リクシルって知ッテル?”というキャンペーンをやらせていただいています。先ほどもお話させていただきましたが、違う文化と歴史を持った5社がひとつになって、新しい会社となるというのは大きなチャレンジです。日本全体が構造改革を求めているなか、我々はチャレンジしています。

ぜひ、サッカーはもちろん、野球や相撲などあらゆるスポーツを含めて、新しい世の中に向かってチャレンジしていけたらと思います。エネルギーの問題があっても、ただ“世の中を変えていこう”と言っても伝わりませんが、私たち自身が価値観を変えていけば世の中は変わっていくと思います。日本の社会はこれまでエネルギーを浪費することをよしとしてきましたが、身近にあるものを大事にしたり、愛しんでいけば、変わっていくはずです。

昨年、トステムの“スマイルエコキャンペーン”テレビCMソングとしてFUNKY MONKEY BABYSさんに『未来の君へ』という曲を作っていただきました。そのなかで“子どもたちにホタルを見せてやれる世の中でなければいけない”と歌っているんですが、まさにそれだと思います。LIXILは住まい、生活に関わる企業として、そういうマインドをこれからもみなさんと共有していきたいと思います」


取材・文:宮崎俊哉(CREW) 撮影:吉澤士郎

重要なスポンサーであるLIXILの宣伝プロモーション部長のインタビューである。
単なるスポンサーとしての関係を超えて良好なお付き合いをしていることが伝わってくる。
鹿島のぶれない軸が、企業としての信頼を勝ち得ておるのであろう。
今後も、鹿島の神髄を貫き、より深く良きパートナーとしての関係を深めていって欲しい。

伊東、早稲田大学合格

2012年02月03日 | Weblog
早稲田大学人間科学部eスクールにJリーグ所属選手7名が合格
 2012年度早稲田大学人間科学部eスクール(通信教育課程)の特別選抜入学試験に、Jリーグから7名の選手が合格しました。
 早稲田大学では、2007年より人間科学部eスクールにスポーツ分野の特別選抜枠を設けており、2012年度はJリーグの選手7名が応募し、全員合格が決定いたしました。
 合格選手は、今後Jリーグ選手としてプレーを続けながら、通信課程で単位を取得します。

【2012年度早稲田大学人間科学部eスクール(通信教育課程) 特別選抜入試 合格者一覧】
*学科ごとの五十音順
■人間環境科学科
舘野 俊祐 (たちの しゅんすけ)/東京ヴェルディ
・1993年5月19日 (18歳)
・神奈川県立菅高等学校卒業予定
・東京ヴェルディユース~東京ヴェルディ(2012~)
■健康福祉科学科
伊東 幸敏 (いとう ゆきとし) /鹿島アントラーズ
・1993年9月3日 (18歳)
・静岡学園高等学校卒業予定
・静岡学園高~鹿島アントラーズ(2012~)

佐藤 祥 (さとう しょう)/ジェフユナイテッド千葉
・1993年7月22日 (18歳)
・千葉市立千葉高等学校卒業予定
・ジェフユナイテッド千葉U-18~ジェフユナイテッド千葉(2012~)
杉本 竜士 (すぎもと りゅうじ) /東京ヴェルディ
・1993年6月1日 (18歳)
・明星高等学校卒業予定
・東京ヴェルディユース~東京ヴェルディ(2012~)
田尻 健 (たじり けん) /ガンバ大阪
・1993年6月11日 (18歳)
・大阪府立北千里高等学校卒業予定
・ガンバ大阪ユース~ガンバ大阪(2012~)
奈良 竜樹 (なら たつき)/コンサドーレ札幌
・1993年9月19日 (18歳)
・北海道立札幌国際情報高等学校卒業予定
・コンサドーレ札幌U-18~コンサドーレ札幌(2012~)
西野 貴治 (にしの たかはる) /ガンバ大阪
・1993年9 月14日 (18歳)
・大阪府立吹田東高等学校卒業予定
・ガンバ大阪ユース~ガンバ大阪(2012~)

なお、一般社団法人 Jリーグ選手OB会についても、2012年度より特別選抜入試推薦団体として認可され、2名の合格が決定いたしましたので、あわせてご報告いたします。


伊東が早稲田大学人間科学部eスクール特別選抜入学試験に合格とのこと。
これは素晴らしい。
プロサッカー選手であると同時に勉学にも勤しむのは重要なことである。
教養と学問を頭に詰め込み、より大きな人間として成長して欲しい。
頭脳派プレイで相手を翻弄するのだ。
また、選手としてのキャリアを追えた後の人生に於いて教養は非常に役に立つ。
伊東の前向きな姿勢と、合格した頭脳に乾杯したい。

山形・船山、右足を練習

2012年02月03日 | Weblog
船山、右足で変わる!利き足でなくても使う…山形

奥野監督(右)の出したボールを右足でシュートする船山

 J2山形は2日、静岡・裾野市内で1次キャンプを行い、MF船山祐二(27)が意図的に利き足とは逆の右足を駆使したボールコントロールに挑戦した。「右を使えればサイドチェンジとか戦い方が変わる。それでチームが連動すればいい」。加入2年目のレフティーが今季のクラブスローガン「連」を体現すべく、自己改革に踏み切った。

 シュート練習を織り交ぜたフィジカルメニュー。奥野僚右監督(43)が出したパスを船山は不得意な右足でとらえた。「右足? 奥野さんが右で打たせるところに出すから…」というのは冗談で本心は別だ。「右を使えば変わる部分が出てくるから」。左利きが右足でプレーすれば戦術の幅も広がるという狙いがある。

 鹿島から移籍した昨年はリーグ戦19試合出場にとどまった。「昨年は一人一人だけの形が多くてJ1で通用しなかった」と自らの不振とJ2降格を冷静に分析。奥野監督も、「左利きを左サイドに置くとは限らない」と多様な形での起用を示唆しているだけに方向性は正しい。箸を持つ手以外は「左」の純正レフティーが、利き足を変えてチームも変える。

(2012年2月3日10時50分 スポーツ報知)

右足を練習する山形の船山である。
左足一本で勝負してきたが、右も使えればプレイに幅が出来るというもの。
特にセントラルで起用される船山は両足でコントロールすることも必要と言えよう。
奥野新監督の指導の下、新生船山が山形を勝利に導いてくれる。
両足から川島や中島にパスを通すのだ。
楽しみにしておる。

サーキット・トレーニング実施

2012年02月03日 | Weblog
2012年02月03日(金)

午前練習は9時30分よりサーキットトレーニングを約1時間実施しました。
午後練習は15時からスタートとなります。


ボールを使った練習をするメンバーである。
縦に速いサッカーをするとの情報があるジョルジーニョ監督であるが、それを実践するにはボールを正確に止めて蹴る必要があろう。
厳しい練習に励み身につけていって欲しい。
期待しておる。

情熱の新監督

2012年02月03日 | Weblog
鹿島に帰ってきたジョルジーニョ“監督”
その情熱が鹿島に変革をもたらすか!?

2012年2月3日(金)
■「現役のとき以上の結果を残したい」


鹿島に復帰したジョルジーニョ新監督(右)と川崎から移籍したジュニーニョ。二人のブラジル人が鹿島を変えられるか【写真は共同】

 1月30日、県立カシマサッカースタジアムで行われる新加入記者会見には多くの報道陣が詰めかけていた。普段の試合開催日であれば、来賓・関係者用の入り口となる天井の高いロビーには、深紅のカーペットが花道をつくっている。壇上のテーブルを鹿島アントラーズのチームカラーが彩り、その背後にも大きなエンブレムがそびえるなか、たくさんのTVクルーや記者たちが新監督の登場をいまか、いまかと待っていた。

 そして、この日の主役が定刻通りに姿を現す。袖から壇上に登るとき、報道陣にチラリと視線を向けたが、その視線は驚くほど柔らかく、余裕さえ感じさせる。

「まず、自分がここにいることを光栄に思っています。現役のときには、鹿島とともにいい歴史を刻むことができましたので、また新たな立場で同じような、あるいはそれ以上の結果を残すことができればと思います」

 ジョルジーニョが、監督として鹿島に戻ってきた。

■すべてをサッカーにささげる覚悟を

 監督としての初日は、所信表明を告げるには絶好の機会だ。前任者であるオズワルド・オリベイラは、得意のビデオ編集技術を生かし、自分がやりたいサッカーがイメージできるような映像を過去のチームなどから集め、選手たちに示した。そして、そのイメージ通りの攻守の切り替えの早い自身の理想とするチームをつくりあげ、5年間で国内タイトルを6度も獲得する、黄金時代を築き上げたのである。
 ジョルジーニョは選手たちに何を求め、何をもたらそうとしているのか。一番強調したのは、“情熱”だった。

「それぞれの監督や指導者には、それぞれに好きな指導やシステムがあると思います。当然ながら、選手の状態、出場できる選手を見極めなければなりませんが、われわれブラジル人監督は4-4-2からのスタートになります。あとは選手の配置をいろいろな状況に合わせて変えることもあるかと思います。ただ、一番のベースというのはサッカーに対する情熱です」

 サッカー選手が現役生活を送れるのはごく短い期間だ。主な選手であれば10年から15年くらいプレーできるだろう。しかし、それもごくごく限られた人数だ。さらに、そのなかで勝者でいられるのはほんの数パーセントに過ぎない。しかし、ジョルジーニョはプロサッカー選手であるだけでなく、勝者であることも選手たちに求めた。

「ただサッカー選手であるのと、サッカー選手であるのと同時に勝者でもあり、多くのタイトルを獲得したというのとでは、大きく違ってきます。いかに現役生活を密度の濃いものにするか、結果を多くして生きるか、というのは大切なこと。今日の午前中にも選手たちに話しをしました」

 その象徴が集合時間の変更だ。オリベイラ体制のときには練習開始時刻にクラブハウスに到着していれば問題なかったが、ジョルジーニョは練習の30分前に集合することを課した。いい練習をするためには、いい準備が必要ということだろう。そのためには前日の夜からいい睡眠をとらなければならず、単に時間を早くしたわけではなく、すべてをサッカーにささげる覚悟を選手たちに問うたのだった。

■大迫ら若手選手の台頭に期待


ジョルジーニョ新監督が期待を寄せる大迫(右)と興梠。得点力不足解消には彼らの成長が必要不可欠だ【写真:徳原隆元/アフロ】

 しかし、選手と接する姿を見ていると厳格なだけではない。47歳とまだ若く、現役を引退してから10年しかたっていないこともあって、体も動くせいか、選手との距離感は非常に近い。小笠原満男や岩政大樹ら、中心選手と積極的にコミュニケーションを図ってチームの実状を把握しただけでなく、空き時間には他の選手たちと一緒になってボールを追いかける姿も見られている。

 監督自身も、チームはファミリーであることを強調する。

「この鹿島アントラーズというのは、昔から“ファミリー”という言葉を常に掲げてきました。ファミリーというのは、ただクラブハウス内での出来事だけでなく、それ以外の部分でも関わることであって、互いに気を遣いながら、支え合いながらできれば、と思っています」

 とはいえ、鹿島は世代交代に直面し、チームを再建している真っ最中だ。近年、ずっと悩まされている決定力不足に解決策を見いださなければならない。昨季のリーグ戦を振り返ってみると、レギュラー格だった興梠慎三がシーズン4点、大迫勇也が5点と全く振るわず、ベンチからのスタートが多かった田代有三が12点と気を吐いたものの、出場機会を求めて神戸へ移籍している。ジョルジーニョ新監督もその問題点については、十分に認識していた。
 「サッカーの醍醐味(だいごみ)のひとつはゴールを獲ることです。昨年の鹿島の試合を11試合ほど見ましたけれど、チャンスをつくる創造性というのは非常に高いものを持っています。しかし、最後の得点のところで、落ち着きだったり自信だったりというものが足りない。そのせいでなかなか得点に結びつけることができませんでした」

 しかし、その表情は明るい。「FWの選手の能力が低いと考えてはいません」と、選手たちへの信頼を示す。

「大迫選手は高い能力を持っていますし、もっと成長できるものを持っています。興梠選手についても運動量が豊富で、縦にも横にも多彩な動きを持つ選手だということも分かっています。そしてジュニーニョが加入したことで、彼の得点力がチームの力になってきます。その他の新加入の選手も含めて、僕は大いに期待しています。前の選手というのは自信を持っているか持っていないかで大きな差があります。自信を持たせる作業が大事になりますし、それは練習の積み重ねになると思います」

 FW陣で鍵を握るのは、川崎フロンターレから移籍したジュニーニョだろう。しかし、クラブとしてはエースFWとしての活躍を期待しているわけではない。それは、託された背番号が18番ではなく8番であることからも分かる。8といえば野沢拓也が付けていた番号だが、その後継者として期待したのではもちろんなく、かつてジョルジーニョとともにプレーしたマジーニョが、当時売り出し中だった柳沢敦(現・ベガルタ仙台)を支えゴールを量産させたことをイメージしてのものだ。つまり、J1で通算110ゴールをあげたジュニーニョには得点の量産というよりも、興梠や大迫といった若手の覚醒(かくせい)を手助けする役割が期待されている。

 もう一つの問題点である野沢が抜けた中盤についても、新監督は痛手は感じていたが、システム変更や選手のポジションを動かすことで対応できると自信を示した。
「確かに彼が出ていったことで質が落ちることを懸念されるかもしれません。ほかにいる選手たちが補っていかないといけません。システムでも4-4-2だけでなく4-3-3も考えられるし、いまは小笠原選手がボランチをやっていますがもともとはハーフの選手でしたので、そこに戻してプレーすることもできます。それに本山選手もいますし、遠藤(康)選手もだいぶ成長してきました。あとは安定して力を発揮することができれば、野沢選手の変わりも務めることができると思いますし、その他の若い選手の台頭にも期待してます」

■チームには活気が満ちている

 チームが始動したとはいえ、現在の練習内容は体力測定が主。新進気鋭の若手監督の手腕が本格的に披露されるのは、2月6日から始まる宮崎合宿となるだろう。具体的な戦術面での変更や、戦い方が見えてくるのもまだまだ時間がかかるはずだ。
 しかし、監督が代わり、ポジションの序列が白紙になったことでチームに活気が満ちている。今季はアジアチャンピオンズリーグに出場することもないため、日程的には十分に余裕もある。毎日の練習を勝ち抜いた選手がピッチに立つことになるだろう。

 かつてジョルジーニョが選手として在籍したときは、毎日の練習がその積み重ねだった。その激しさを経験し、競争を勝ち抜いてきた選手が、小笠原であり、本山、中田浩二なのである。ベテランが再び輝きを取り戻し、期待を背負ったFWが覚醒し、若手選手が躍進を遂げる。ジョルジーニョがいたのはそういう時代だったのである。

 ジョルジーニョの情熱がもたらすものは、監督になっても変わらないはずだ。

<了>

田中滋氏のコラムである。
ジョルジーニョ新監督の「情熱」を伝えてくれる。
また、野沢の穴は満男やヤスが埋めてくれるであろう。
それ以上に、ゴールゲッターとしてで無くマジーニョが如く興梠と大迫にチャンスを作ってくれるであろうジュニーニョに期待である。
日本人FWは若手ばかりになったが、厳しい練習を積み重ね自信を持って試合に臨むのだ。
さすれば結果はついてくるというもの。
熱き監督と共に勝利を掴み取っていきたい。
楽しみである。

さらば、フェリペ・ガブリエル

2012年02月03日 | Weblog
フェリペ ガブリエル選手との契約解除のお知らせ 2012/02/03
フェリペ ガブリエル選手との契約を解除しましたので、お知らせいたします。1月に1年契約を締結していました。同選手は、現在ブラジルに帰国しており、現地時間の2月1日(日本時間2月2日)に契約を解除しました。

≪選手プロフィール≫
■選手名:
フェリペ ガブリエル デ メロ エ シウバ
Fellype Gabriel de Melo e Silva

■登録名:
フェリペ ガブリエル Fellype Gabriel

■生まれ:
1985年12月6日、ブラジル リオデジャネイロ出身

■サイズ:
176センチ、68キロ

■ポジション:
MF

■経歴(カッコ内は加入年)
フラメンゴ(2004)-クルゼイロ(2006)-ナシオナル・マデイラ(2007、ポルトガル)-ポルトゲーザ(2008)-鹿島アントラーズ(2010~)
※2005年U-20ワールドカップブラジル代表(5試合0得点)

■公式戦成績
Jリーグ 47試合(4得点)
Jリーグヤマザキナビスコカップ 3試合(0得点)
天皇杯 6試合(1得点)
アジアチャンピオンズリーグ 11試合(1得点)
ゼロックススーパーカップ 1試合(0得点)


ガブさんとの契約を解除したとのこと。
これは寂しい。
ガブさんは、オリヴェイラに請われボタフォゴへ移籍することとなった様子。
シュート以外はワールドクラスの活躍をしてくれたガブさんであったが、厳しいマークで負傷が多かった。
また、震災と原発事故の影響は小さくなく、日本でのプレイに影響を及ぼしておったと言えよう。
彼の献身的な動きと、ボール落下点を見極める能力は天下一品で、Jリーグへの適応も早かった。
せっかく延長した契約を全うして欲しかったのは本音である。
とはいえ、これも縁。
新たなる所属クラブで名を上げて欲しい。
それだけの能力は十分に持っておる。
リベルタドーレス杯を制し、CWCで相見えようでは無いか。
楽しみである。

植田くん、神戸の練習に参加

2012年02月03日 | Weblog
J注目の早大生FWらが神戸の鹿児島合宿参加
 J1神戸の鹿児島合宿に早大FW富山貴光、MF島田譲(共に3年)が参加した。

 期間はキャンプ初日の2日~10日。富山は、10年の広州アジア大会で、U‐21代表時代の関塚ジャパンにも名を連ねたJクラブ注目の逸材。2人はランニング、ミニゲームなど合宿初日のメニューをチームと共に消化した。神戸の幸田チーフスカウトが「これからいろんなJクラブの練習に参加すると思う」と語るなど、進路を絞っている段階だ。

 神戸の鹿児島合宿には2人の他にもMF松村亮(神戸U‐18)、DF植田直道(大津高)、FW中浜健太(鵬翔高)の3人の高校生が、それぞれ2~6日参加する。

(2012年2月2日)

鹿島が獲得の意思を表明している大津高校の植田くんが神戸の練習に参加しているとのこと。
神戸にはU-17W杯でCBを組んだ岩波がおり、心が揺らぐやも知れぬ。
とはいえ、鹿島にも隆雅がおり、条件は変わらぬ。
ここは、冷静に所属クラブを見つめて欲しい。
下から大事に選手を育てていくクラブと、他から乱獲するクラブ。
熟考せずとも答えは導き出されるであろう。

フェリペ・ガブリエル、ボタフォゴへ

2012年02月03日 | Weblog
Fellype Gabriel é o terceiro reforço
do Botafogo para esta temporada

Comandado pelo técnico Oswaldo de Oliveira no Kashima Antlers, do Japão, meia pode ser apresentado nesta sexta-feira pelo clube
Por André Casado e Thales Soares
Rio de Janeiro



Fellype Gabriel já com camisa do Botafogo
(Foto: Divulgação/ Site Oficial Botafogo)


Apesar de o setor ofensivo ser o mais bem servido do Botafogo, a diretoria do clube acertou a contratação até o fim do ano do meia Fellype Gabriel, que estava no Kashima Antlers, do Japão, onde foi comandado pelo técnico Oswaldo de Oliveira. O jogador, que já passou nos exames médicos, será apresentado nesta sexta-feira, às 11h, em General Severiano, onde será feita a reapresentação do grupo depois do confronto com o Madureira, pelo Campeonato Carioca.
Revelado nas categorias de base do Flamengo, Fellype Gabriel passou por Cruzeiro, Nacional, de Portugal, e Portuguesa, além do Kashima. Aos 26 anos, ainda é considerado uma boa aposta para o Botafogo. O jogador ainda tinha mais um ano de contrato com o clube japonês. Antes dele, apenas Andrezinho e Brinner haviam sido contratados.
Além de Fellype, o Botafogo segue atrás de reforços para o setor defensivo. O zagueiro brasileiro naturalizado japonês Marcus Túlio Tanaka, do Nagoya Grampus, é o principal alvo. Ele voltou ao Japão na terça-feira para tentar convencer os dirigentes a liberá-lo. Seu contrato vai até o fim de 2013 e a multa é de 700 mil euros (R$ 1,7 milhão).

Botafogo contrata Fellype Gabriel por um ano
Em rápida negociação, clube anuncia jogador do Kashima Antlers como reforço e apresentação será nesta sexta feira
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Fellype Gabriel já vestiu a camisa do Botafogo no site oficial do clube (Foto: Divulgação/BFR)

Os dirigentes do Botafogo e o empresário de Fellype Gabriel chegaram a um entendimento com o Kashima Antlers e jogador será o terceiro reforço alvinegro na temporada. A apresentação está confirmada pelo clube, nesta sexta-feira, em General Severiano. O meia assinou um contrato com duração até o fim do ano.
Num primeiro encontro, durante a semana, as partes envolvidas deixaram praticamente acertada a negociação. Questões como tempo de contrato e salários já estavam acordadas, restando apenas detalhes para o anúncio.


フェリペ・ガブリエルのボタフォゴ加入を報じる現地紙である。
1月16日に鹿島残留が報じられたが、1月30日のチーム始動にも姿を見せず、去就が注目されておった。
彼の移籍はほぼ決まりと考えて良かろう。
フェリペ・ガブリエルの移籍で、二列目の層は一気に薄くなった。
満男を前に戻そうというジョルジーニョ監督のコメントも信憑性を帯びてくる。
システムも含め、新監督の手腕が問われる。
厳しいようにも思えるが、逆に楽しみとも言えよう。
ジョルジーニョ監督の指揮が楽しみである。

八木邦靖、アルテリーヴォ和歌山監督就任

2012年02月03日 | Weblog
アルテリーヴォ和歌山に新監督「Jリーグ経験を生かす」
 サッカーのJリーグ入りを目指している社会人チーム、アルテリーヴォ和歌山の新監督に1日、四国の地域リーグで監督を務めた八木邦靖氏(46)が就任した。

 八木氏は愛媛県出身。鹿島アントラーズFC育成部や17歳以下の日本女子代表コーチなどを経て四国リーグの愛媛FCしまなみ(現FC.IMABARI)で2009年から今年1月末まで監督を務めた。チームは昨シーズンの四国リーグで優勝を果たした。

 八木氏はこの日、練習場所の和歌山県紀の川市内で会見し、「J1の鹿島などでの指導経験を生かし、魅力的なチームを作っていきたい」と語った。


八木邦靖がアルテリーヴォ和歌山とのこと。
鹿島育成部での経験を活かし、Jリーグ入りを果たして欲しいところ。
期待しておる。

伊野波、神戸加入

2012年02月03日 | Weblog
元クロアチア ハイデュク・スプリト DF伊野波雅彦選手 移籍加入決定
この度ヴィッセル神戸では、2012シーズンの新戦力として、元クロアチア1部ハイデュク・スプリトDF伊野波雅彦選手(26)の完全移籍加入が決定しましたのでお知らせいたします。

伊野波雅彦(Masahiko INOHA)
■生年月日:1985年8月26日(26歳)
■身長/体重:179cm/75kg
■ポジション:DF
■背番号:19
■出身地:宮崎県宮崎市
■チーム歴:宮崎東サッカースポーツ少年団
1998~2000 生目台中学校(宮崎)
2001~2003 鹿児島実業高校
2004~2005 阪南大学
2006~2007 FC東京
2008~2011 鹿島アントラーズ
2011.7~ ハイデュク・スプリト(クロアチア)

■出場歴:
J1リーグ通算 リーグ戦137試合出場3得点、リーグカップ戦14試合0得点、天皇杯13試合出場0得点
クロアチアリーグ通算 リーグ戦15試合出場1得点、リーグカップ戦3試合出場0得点
■その他公式戦出場記録:
2008年(鹿島)アジアチャンピオンズリーグ 2試合出場0得点
2009年(鹿島)アジアチャンピオンズリーグ 6試合出場0得点、ゼロックススーパーカップ1試合出場0得点
2010年(鹿島)アジアチャンピオンズリーグ 5試合出場0得点、
2011年(鹿島)アジアチャンピオンズリーグ 3試合出場0得点
2011年(ハイデュク・スプリト)ヨーロッパリーグ 1試合出場0得点

■代表歴:
U-20日本代表(2005年 FIFAワールドユース選手権)
U-22日本代表
U-23日本代表
日本代表(2006、2007、2010、2011) ※国際Aマッチ9試合出場1得点

≪最新の出場試合≫
2011年11月15日
2014FIFAワールドカップブラジル アジア3次予選 vs.朝鮮民主主義人民共和国(●0-1@平壌)
※先発フル出場

■伊野波雅彦選手コメント:
「この度、私、伊野波雅彦はヴィッセル神戸に完全移籍することになりました。
ここで、これまで応援してくださっている皆様にきちんとお伝えしたく、お話させていただきます。
まず新聞で報じられたようにハイドュク・スプリトに先月契約解除を申し出ました。大きくとりあげられている給与未払いはありましたがそれが全てではありません。総合的にみて判断しました。今後のサッカー人生をしっかり考えた上での契約解除となりました。
その後スペインに渡り、オファーをいただいた欧州のチームでプレーすべきか、Jリーグでプレーすべきかを考える中でヴィッセル神戸を選択しました。ここには明確な方向性、ビジョン、一体感があり、魅力を感じると共に自分の役割をも見出だすことができました。
人生でこれほど悩み、もがき苦しんだ2週間はありませんでした。
しかし今はヴィッセル神戸というチームの歴史を変える一人としてチャレンジできることに大いなる喜びを感じています。
様々な考えや意見もあると思いますが、私は一人のプロサッカー選手です。
自分の選択と確固たる決断に責任をもって、今はヴィッセル神戸を常勝軍団に作り上げたいと思っています。ピッチで表現するのみです。
皆様、これからもどうか応援よろしくお願いします。」

伊野波、神戸と正式に合意
 神戸は2日、クロアチア1部ハイデュク・スプリトに所属していた日本代表DF伊野波雅彦(26)の完全移籍を発表した。背番号は19。この日朝、関西国際空港着の航空機で帰国した伊野波は、その足で神戸と交渉のテーブルに着き夕方、正式合意。今日3日、鹿児島キャンプに合流する。

 伊野波は給料未払い問題などから1月17日にハイデュク・スプリトとの契約を解除。直後から神戸を含むJの複数チームやスペイン1部ラージョ・バジェカノなどからオファーを受けていた。伊野波はチームを通し「人生でこれほど悩み、もがき苦しんだ2週間はありませんでした」と明かした上で「自分の選択と確固たる決断に責任をもって、神戸を常勝軍団に作り上げたい」とコメントした。神戸は今季、MF橋本英郎(32)FW田代有三(29)ら主力クラスを獲得。伊野波を加え、これで一気に日本代表経験者5人の大型補強を成功させた。
 [2012年2月3日6時52分 紙面から]

神戸、伊野波獲得!鹿児島キャンプ合流へ
2012.2.3 05:01

 J1神戸は2日、クロアチアリーグのハイデュク・スプリトでプレーした日本代表DF伊野波雅彦(26)を獲得したと発表した。背番号は19。チームが行っている鹿児島キャンプへ3日に合流する。伊野波は昨年7月にJ1鹿島からハイデュク・スプリトに移籍したが、今年1月に給与未払いなどを理由に契約を解除。スペイン2部・ウエスカからもオファーを受けていた。
(紙面から)

神戸 DF伊野波獲得を発表!背番号は「19」

神戸がDF伊野波獲得を発表した
Photo By スポニチ


 満点補強が完成した。神戸は2日、クロアチア1部のハイデュク・スプリトからDF伊野波雅彦(26)を獲得したことを発表した。背番号は19。このオフは元代表選手を積極的に獲得するなか、初めて“現”代表の獲得に成功。守備的なポジションをマルチにこなすDFの加入によって、さらに魅力あるチームに生まれ変わり、リーグ戦の台風の目となる予感が漂ってきた。

 最後の1ピースがはまった。この日、キャンプ地の鹿児島に入った神戸の和田監督は伊野波加入を大歓迎。「FC東京の時は右サイドをやっていたイメージはある。ただセンターバックもそうだし、もうひとつ前のボランチでもいいと思う」と起用法を思い巡らせた。

 このオフは鹿島からMF野沢とFW田代を獲得し、攻撃面での迫力が格段に上がった。さらにG大阪からMF橋本を獲得して中盤を強化。同じくガンバからやって来たDF高木には空中戦に期待をかける。

 ただ元日本代表4人を加えた一方で、最終ラインの層の薄さに一抹の不安を抱えていたのも事実だった。指揮官は今季の理想型として、「DFの選手も攻撃参加するような攻撃的なサッカーをする」と掲げている。守備の選手に対する要求が高くなる新戦術だけに、強さとスピードを兼ね備える現代表DFの加入はうってつけ。センターバックをはじめ、右サイドバックやボランチをこなすマルチな才能も可能性を広げる。

 伊野波自身はこの日、関西方面に入って最終的な契約を詰めた。3日からキャンプに合流する。「ここには明確な方向性、ビジョン、一体感があり、魅力を感じるとともに自分の役割をも見いだすことができました。いまはヴィッセル神戸を常勝軍団につくり上げたいと思っています」と広報を通じてコメントを寄せた。

 今季はACL出場を再び照準にすえオフのピッチ外での主役となった。今度はその補強が正解だったことをピッチ内で証明するとき。キャンプを前に飛び込んできた最後の朗報でさらに勢いづいたヴィッセルが、魅力あるチームへと一歩ずつ近づいていく。
[ 2012年2月3日 06:00 ]

完全移籍で日本代表DF伊野波獲得…神戸
 神戸が2日、クロアチア1部リーグ、ハイデュク・スプリトに所属した日本代表DF伊野波雅彦(26)を完全移籍で獲得したと発表した。契約は複数年で、この日、スペインから関西空港着の航空機で帰国。3日に高校時代を過ごしたキャンプ地の鹿児島入りする。

 昨年7月に鹿島からハイデュク・スプリト入りした伊野波は、給与未払い問題などで契約を破棄。その後、複数の1部クラブがオファーしたスペインへ渡ったが、神戸入りを選択。「明確な方向性、ビジョン、一体感に魅力を感じ、自分の役割をも見いだすことができた」とコメントしている。

 伊野波は06年にA代表初招集後、昨年1月のアジア杯サウジアラビア戦でデビュー。いきなりアシストを記録し、準々決勝・カタール戦でも試合終了間際に決勝ゴールを決めるなど、日本代表に定着した。
(2012年2月3日06時01分 スポーツ報知)

神戸、伊野波加入でサバイバル激化!
 J1神戸は2日、新シーズンに向けた鹿児島キャンプを開始。雪が舞うなど極寒の気候ながら、合宿初日はミニゲームなどで約1時間半の練習を行った。また、日本代表DF伊野波雅彦(26)の獲得を正式発表。和田昌裕監督(47)は、イレブンにし烈なポジション争いを求めた。

 サバイバル合宿のスタートだ。今オフ獲得したMF野沢ら元日本代表4人に加え、現役の日の丸戦士の加入を発表。背番号は「19」で、3日午後の練習から合流することも決まった。

 指揮官も練習前に新戦力獲得をイレブンに報告。伊野波は複数の守備的なポジションを高いレベルでこなせるだけに「これから競争が始まる。質の高い競争をして欲しい」と和田監督。伊野波の起用位置については「どこで使うのがチームの適正なのか、直接見て決めたい」とした。

 伊野波はクラブを通じて「人生でこれほど悩み、もがき苦しんだ2週間はなかったが、チームの歴史を変える一人としてチャレンジできることは大きな喜び。神戸を常勝軍団にしたい」と所信表明。注目度抜群の新生神戸は、チーム内競争からも目が離せない。

(2012年2月3日)

神戸への移籍が決定した伊野波である。
元鹿島の選手を多く抱えることとなった神戸については特殊な気持ちを持ちたくなるところであるが、ここは平常心を保ちたい。
それだけ多くの優秀な人材を有しておったと誇りに思うところであろう。
そして、当事者の伊野波についてである。
わずか半年の欧州チャレンジは彼を人間的に成長させることが出来たのであろうか。
確かに過酷で厳しいリーグに所属することで、サッカーとは別の経験を積んだことであろう。
とはいえ、プレイヤーとして成長するには少々時間が短かったように思える。
給与の未払いは大きな問題ではあるが、堪え性が無いと受け取れた。
そもそも、クロアチア・リーグやハイデュク・スプリトの情報は日本にいるときから得ることは出来たはず。
それを怠って、結果的にこのような状況に陥ったのは自らが招いたことでは無かろうか。
それは良い経験となったであろう。
給料の遅配の無く安全な日本に戻ってきたことで証明されておる。
伊野波はこれでサッカーに集中出来よう。
元のチームメイトであった野沢と田代の存在もあり、いち早くチームに溶け込むのでは無かろうか。
鹿島としては、リーグ終盤に引き分け、二年続けて優勝の目を断たれる相手となった神戸に、今季は勝利を飾って優勝を目指したい。
神戸だけで無く、全ての対戦相手から勝利を掴むことを目標として挑むのだ。
期待しておる。