岩波ホール映画「湾生回家」を観てきました
<解説>より勝手に抜粋等
敗戦により日本に引き揚げてきた、湾生と呼ばれる戦前に台湾で生まれ育った日本人たちの姿を追ったドキュメンタリー。
およそ20万人の湾生たちのうち6人に焦点を絞って、ずっと忘れられずにいた故郷台湾とそれぞれの人々の関係を照らす。
監督を務めるのは、短編『トゥー・ヤング』などのホァン・ミンチェン。戦争によって引き裂かれながらも、絆を育んできた日台の人々の姿を描いている。
20万人の引き揚げには時間がかかった、船を待つ「湾生」に台湾現地の人はとても親切だった山にかくまってくれるとか、現地に留まる事を勧める方もいた。親の墓を守るため現地に残り台湾の方と結婚した女性も出てくる。
台湾に入り鍬で開墾した日本人、インフラの整備・治安の安定をさせたのも日本人とか。敗戦後、台湾から日本に引き揚げてきたとき3歳だった72歳の清水一也さんは、当時の記憶はほとんどないものの湾生たちの存在が薄れていくのを不安に感じている。88歳の冨永勝さんは、古い友人を捜しに幾度も台湾に足を運んだが、やっと見つけたときにはすでに友人は他界していた。78歳の松本洽盛さんは、当時住んでいた家を捜しに何度も台湾に行き、自分の故郷は台湾……。
自分のルーツをさがし日本での戸籍や墓を探す「湾生」…
<私の感想>満州からの引き揚げ者、中国大陸の残留孤児、抑留生活等侵略戦争が招いた悲惨な事態とは少し異なり戦前50年植民地として統治してきた台湾には明治末期から居住していた日本人もいた。「湾生」は一切本人の事情とは関係なく「強制送還」として帰国、戦争は更に悲劇を招く…私は台湾について知らないことが多かった。そして、侵略・戦争は悲劇を招く悲しい現実が残る…しかし、植民地・統治といっても他国を侵略してきた「日本国」なのであり、……一番悲しいのは侵略された国の”人民”なのだ
今回の岩波映画「湾生回家」は私の思いつきで一人で観に行ってしまったが妻と一緒に観るべきだったと思った。共有しておかなければならない感覚ですよネ