ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

2021年の芝居を回顧して

2022-01-11 15:46:16 | 回顧
2021年に見た芝居は25コ。コロナ禍にもかかわらず、予想以上の数でした。その中から特に印象深かったものを7点、例年通り、見た順に挙げていきます。
カッコ内は、特に光っていた役者さんです。

           


1月    ザ・空気 ver.3 そして彼は去った    永井愛作        演出:永井愛   (神野三鈴、佐藤B作) 
             ※ ホッカホカの時局ネタ(日本学術会議への首相の人事介入を巡る)が圧巻。説得力ある構成が胸に迫る。こういう芝居を熱烈に支持する
               人が大勢いるという現状を知ると、日本もまだ大丈夫だと思える。B作さんの魅力も全開。          

      墓場なき死者        サルトル作       演出:稲葉賀恵     
             ※ フランス人がフランス人を拷問し虐殺するのは格差ゆえ。階級社会ゆえ。貧しくて教育を受けていない民兵たちは、教養ある
               レジスタンスの人々への憎しみを、拷問することで吐き出す。サルトルの戯曲の例に漏れず、圧倒的な迫力。
     
6月    キネマの天地       井上ひさし作       演出:小川絵梨子 (高橋惠子、那須佐代子、鈴木杏)
             ※ 作者お得意のどんでん返しが楽しい。何度見ても面白い、よくできた芝居。演出には一部疑問あり。
  
9月    熱海殺人事件      つかこうへい作      演出:稲葉賀恵、文学座公演 (石橋徹郎、奥田一平)    
             ※ 有名な戯曲をやっと見ることができた。あの頃の熱い空気が懐かしい。熱に浮かされたような芝居。
   
10月   子供の時間       リリアン・ヘルマン作    演出:西川信廣 (佐々木愛、新井純、原田琴音)
             ※ よく練られた戯曲。映画「噂の二人」との違いがわかり、興奮。興味は尽きない。

11月   鷗外の怪談       永井愛作・演出        (味方良介、瀬戸さおり、木野花、池田成志)
             ※ あまり知られていない文豪の私生活が興味深い。大逆事件を巡る、友人との論戦には引き込まれた。

      ダウト         J.P.シャンリー作       演出:小川絵梨子 (那須佐代子、亀田佳明)
             ※ 見る者に息もつかせぬ迫力。何度見ても素晴らしい。いつか戯曲を手に入れて読みたい。

この他、印象的だった役者さんたちは次の通り。

川平慈英(井上ひさし作「藪原検校」での語り役)
若村麻由美(蓬莱竜太作「首切り王子と愚かな女」)
富田靖子(井上ひさし原案、畑澤聖悟作「母と暮らせば」)
木村有里(ケッセルリング作「毒薬と老嬢」)
戸田恵子(リンゼイ=アベアー作「グッドピープル」)
サヘル・ローズ(同上)

例年3月頃、桜の開花と競い合うようにアップする、お恥ずかしい我が「回顧」ですが、今回は1月中という快挙!
そもそも回顧などというものは年内にするものでしょうが、評者の場合、これでもすごい進歩だと自画自賛しております。
次なる目標は、年内にアップすることです。
今後ともよろしくお願いいたします。


          




    

     





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