今年見た芝居は37コ。ようやくコロナ禍以前に戻ったよう、いや、それどころか、かつてないほどたくさん見た年でした。
中には見なきゃよかった、と腹立たしい思いにかられたものもいくつかありますが・・。
その中から特によかったものを選ぶのは骨の折れる作業でしたが、何とか14コに絞りました。
すでに有名なもの、定評のあるものは、敢えて除外しました。
ではいつものように、特に印象深かった舞台を、見た順に挙げていきます。(カッコ内は特に光っていた役者さんです)
理想の夫 オスカー・ワイルド作 演出:宮田慶子 新国立劇場演劇研修所修了公演
※ ワイルドがこんな戯曲を書いていたとは。実に面白いし、興趣尽きない。研修生たちも好演。
レストラン『ドイツ亭』 アネッテ・ヘス作 演出:丹野郁弓 脚本:長田育恵 劇団民藝+てがみ座公演
※ 戦後ドイツの複雑な状況が少し分かってきた。戯曲としても素晴らしい。
薔薇と海賊 三島由紀夫作 演出:大河内直子 東京芸術劇場シアターウエスト (霧矢大夢)
※ おとぎ話。最初は普通の芝居のように始まるのに、ラストは面食らった。三島由紀夫の多面性を改めて感じる。
冬のライオン ゴールドマン作 演出:森新太郎 東京芸術劇場プレイハウス (高畑淳子)
※ 麻実れいと平幹二郎版が決定版だと思っていたが、高畑淳子と佐々木蔵之介版も実に面白い!戯曲が傑作だし何度見ても素晴らしい。
ピローマン マーティン・マクドナー作 演出:寺十吾 演劇集団円公演 俳優座劇場
※ ひたすら怖いが謎解きの要素もあり、迫力ある展開に目が離せない。マクドナーの生い立ちが改めて気になる。役者はみな好演&熱演。
ロビー・ヒーロー ケネス・ロナーガン作 演出:桑原裕子 新国立劇場小劇場 (中村蒼)
※ 優れた劇作家に出会えた。演出もいい。
黒塚~一ツ家の闇 わかぎゑふ脚本・演出 流山児★事務所公演 下北沢 ザ・スズナリ
※ 歌舞伎や能に疎いので全く知らない世界だったが、ゑふさんのお陰で新しい世界が開けた。殺陣は見応えがあり、役者はみなうまい。
恭しき娼婦 ジャンポール・サルトル作 演出:栗山民也 紀伊國屋ホール (奈緒、金子由之)
※ 米国が舞台。サルトルは劇作家としても超一流。
ザ・ウェルキン ルーシー・カークウッド作 演出:加藤拓也、シスカンパニー公演、 シアターコクーン (大原櫻子)
※ ただもう大原櫻子の演技に圧倒された。女優12人の競演も見応えあり。
評決 バリー・リード原作 脚色:マーガレット・メイ・ホブス 構成・演出:原田一樹 劇団昴公演 俳優座劇場
※ 法廷もの。ベストセラー小説が原作だけに、非常に面白い作品。
加担者 デュレンマット作 演出:稲葉賀恵 オフィスコットーネプロデュース (外山誠二)
※ デュレンマットは「貴婦人の来訪」しか知らなかったので、驚いた。
住所まちがい ルイージ・ルナーリ作 上演台本・演出:白井晃 (仲村トオル)
※ 不条理劇だがとにかく楽しい。膨大な量のセリフと格闘した3人の男優さんたち、お疲れ様。
検察官 ニコライ・ゴーゴリ作 演出:ペトル・ヴトカレウ 俳優座劇場 (田部圭祐)
※ モルドバ共和国の演出家の手にかかるとこんな風になるのかと胸を打たれた。独創的で魅力的。
建築家とアッシリア皇帝 フェルナンド・アラバール作 上演台本・演出:生田みゆき シアタートラム (成河、岡本健一)
※ ファンタジーだが、二人の名優の熱演がすこぶる楽しかった。
この他、印象に残った役者さんたちは次の通り。
安藤みどり(田中千禾夫作「京時雨濡れ羽双鳥」「花子」)
秋山菜津子(デュレンマット作「貴婦人の来訪」)
要田禎子(リンゼイ=アベアー作「ラビットホール」)
坂井亜由美(同上)
賀来千香子(井上ひさし作「吾輩は漱石である」)
今年は久々に、賞を送りたい役者さんたちがいます。
最優秀女優賞:大原櫻子(「ザ・ウェルキン」)
最優秀男優賞:外山誠二(「加担者」)、田部圭祐(「検察官」)
さて、今年も拙い文章を読んで下さってありがとうございました。
こうして自分の感想を発表する場があること、読んで下さる方々がおられること、たまに賛同してくださる方々がおられることが、
どれほどありがたく、また励みになっていることか。
どうか、今後ともよろしくお願いいたします。
中には見なきゃよかった、と腹立たしい思いにかられたものもいくつかありますが・・。
その中から特によかったものを選ぶのは骨の折れる作業でしたが、何とか14コに絞りました。
すでに有名なもの、定評のあるものは、敢えて除外しました。
ではいつものように、特に印象深かった舞台を、見た順に挙げていきます。(カッコ内は特に光っていた役者さんです)
理想の夫 オスカー・ワイルド作 演出:宮田慶子 新国立劇場演劇研修所修了公演
※ ワイルドがこんな戯曲を書いていたとは。実に面白いし、興趣尽きない。研修生たちも好演。
レストラン『ドイツ亭』 アネッテ・ヘス作 演出:丹野郁弓 脚本:長田育恵 劇団民藝+てがみ座公演
※ 戦後ドイツの複雑な状況が少し分かってきた。戯曲としても素晴らしい。
薔薇と海賊 三島由紀夫作 演出:大河内直子 東京芸術劇場シアターウエスト (霧矢大夢)
※ おとぎ話。最初は普通の芝居のように始まるのに、ラストは面食らった。三島由紀夫の多面性を改めて感じる。
冬のライオン ゴールドマン作 演出:森新太郎 東京芸術劇場プレイハウス (高畑淳子)
※ 麻実れいと平幹二郎版が決定版だと思っていたが、高畑淳子と佐々木蔵之介版も実に面白い!戯曲が傑作だし何度見ても素晴らしい。
ピローマン マーティン・マクドナー作 演出:寺十吾 演劇集団円公演 俳優座劇場
※ ひたすら怖いが謎解きの要素もあり、迫力ある展開に目が離せない。マクドナーの生い立ちが改めて気になる。役者はみな好演&熱演。
ロビー・ヒーロー ケネス・ロナーガン作 演出:桑原裕子 新国立劇場小劇場 (中村蒼)
※ 優れた劇作家に出会えた。演出もいい。
黒塚~一ツ家の闇 わかぎゑふ脚本・演出 流山児★事務所公演 下北沢 ザ・スズナリ
※ 歌舞伎や能に疎いので全く知らない世界だったが、ゑふさんのお陰で新しい世界が開けた。殺陣は見応えがあり、役者はみなうまい。
恭しき娼婦 ジャンポール・サルトル作 演出:栗山民也 紀伊國屋ホール (奈緒、金子由之)
※ 米国が舞台。サルトルは劇作家としても超一流。
ザ・ウェルキン ルーシー・カークウッド作 演出:加藤拓也、シスカンパニー公演、 シアターコクーン (大原櫻子)
※ ただもう大原櫻子の演技に圧倒された。女優12人の競演も見応えあり。
評決 バリー・リード原作 脚色:マーガレット・メイ・ホブス 構成・演出:原田一樹 劇団昴公演 俳優座劇場
※ 法廷もの。ベストセラー小説が原作だけに、非常に面白い作品。
加担者 デュレンマット作 演出:稲葉賀恵 オフィスコットーネプロデュース (外山誠二)
※ デュレンマットは「貴婦人の来訪」しか知らなかったので、驚いた。
住所まちがい ルイージ・ルナーリ作 上演台本・演出:白井晃 (仲村トオル)
※ 不条理劇だがとにかく楽しい。膨大な量のセリフと格闘した3人の男優さんたち、お疲れ様。
検察官 ニコライ・ゴーゴリ作 演出:ペトル・ヴトカレウ 俳優座劇場 (田部圭祐)
※ モルドバ共和国の演出家の手にかかるとこんな風になるのかと胸を打たれた。独創的で魅力的。
建築家とアッシリア皇帝 フェルナンド・アラバール作 上演台本・演出:生田みゆき シアタートラム (成河、岡本健一)
※ ファンタジーだが、二人の名優の熱演がすこぶる楽しかった。
この他、印象に残った役者さんたちは次の通り。
安藤みどり(田中千禾夫作「京時雨濡れ羽双鳥」「花子」)
秋山菜津子(デュレンマット作「貴婦人の来訪」)
要田禎子(リンゼイ=アベアー作「ラビットホール」)
坂井亜由美(同上)
賀来千香子(井上ひさし作「吾輩は漱石である」)
今年は久々に、賞を送りたい役者さんたちがいます。
最優秀女優賞:大原櫻子(「ザ・ウェルキン」)
最優秀男優賞:外山誠二(「加担者」)、田部圭祐(「検察官」)
さて、今年も拙い文章を読んで下さってありがとうございました。
こうして自分の感想を発表する場があること、読んで下さる方々がおられること、たまに賛同してくださる方々がおられることが、
どれほどありがたく、また励みになっていることか。
どうか、今後ともよろしくお願いいたします。
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