さて、毎年恒例、気の抜けたビールのような時期外れの総括でございます。
満開の桜の中、もうすっかり開き直っておりますが、昨日は雪も降ったことですし、ギリギリ3月だし、ま、いいか、と。
昨年見た芝居は18こ。例年に比べると、いささか少ないです。
いつものように、特に面白かった作品を、観劇した順に挙げていきます(カッコ内は特に印象に残った役者さん)。
1月 暗くなるまで待って フレデリック・ノット作 演出:深作健太
※映画化もされ、非常に面白く、よくできた芝居だが、出来過ぎていて心臓に悪い。
2月 プラトーノフ チェーホフ作、脚色:デイヴィッド・ヘア 演出:森新太郎 (高岡早紀、藤原竜也)
※チェーホフの処女戯曲が彼の死後20年近く経って発見されて上演!実にめでたい。配役もいい。悲劇なのに実におかしい。まさに悲喜劇。
父 フロリアン・ゼレール作 演出:ラディスラス・ショラー (橋爪功、若村麻由美)
※日本初演。発想と設定の勝利。高齢化社会を迎えた時代に合った戯曲。
3月 母と惑星について、および自転する女たちの記録 蓬莱竜太作 演出:栗山民也 (キムラ緑子、鈴木杏)
※確かな作劇術。手練れ。
6月 化粧二題 井上ひさし作 演出:鵜山仁 (内野聖陽、有森也実)
※チャーミングな二人の演技を堪能した。
8月 人形の家part2 ルーカス・ナス作 演出:栗山民也 (那須凛、永作博美)
※有名な戯曲の続編。日本初演。作者はイプセンの作品をよく読み込み、非常に面白い後日談を作った。だが本編と違って主人公ノラに人間的魅力が薄く、
自立し過ぎ、強過ぎて感情移入しにくいのは皮肉。成長した娘の心情に説得力がある。
9月 スリーウィンターズ テーナ・シュティヴィチッチ作 演出:松本祐子 (寺田路恵、南一恵、倉野章子)
※久々に文学座らしい歯応えのある素晴らしい芝居が見られた。日本初演。
10月 オイディプス ソフォクレス原作、ダンスター作 演出:ダンスター (黒木瞳)
※有名な芝居を初めて見ることができた。黒木瞳が圧巻。
渦が森団地の眠れない子たち 蓬莱竜太作 演出:蓬莱竜太
※大人の役者たちが子供たちを演じるが、実に自然。
12月 月の獣 カリノスキー作 演出:栗山民也 (真島秀和、岸井ゆきの、升水柚希、久保酌吉)
※胸に迫ってくる物語。配役もいい。
今年はコロナウイルスの蔓延のため、見ることのできる芝居はさらに少なくなりそうだ。
今現在、行く予定だったオペラが2つ、芝居が2つ、コンサートが3つ、中止になった。
この状況がいつまで続くのだろうか。
公演する側の方々は本当に大変だと思う。
政府は自粛を求めた公演の補償を、速やかに決断してほしい。
満開の桜の中、もうすっかり開き直っておりますが、昨日は雪も降ったことですし、ギリギリ3月だし、ま、いいか、と。
昨年見た芝居は18こ。例年に比べると、いささか少ないです。
いつものように、特に面白かった作品を、観劇した順に挙げていきます(カッコ内は特に印象に残った役者さん)。
1月 暗くなるまで待って フレデリック・ノット作 演出:深作健太
※映画化もされ、非常に面白く、よくできた芝居だが、出来過ぎていて心臓に悪い。
2月 プラトーノフ チェーホフ作、脚色:デイヴィッド・ヘア 演出:森新太郎 (高岡早紀、藤原竜也)
※チェーホフの処女戯曲が彼の死後20年近く経って発見されて上演!実にめでたい。配役もいい。悲劇なのに実におかしい。まさに悲喜劇。
父 フロリアン・ゼレール作 演出:ラディスラス・ショラー (橋爪功、若村麻由美)
※日本初演。発想と設定の勝利。高齢化社会を迎えた時代に合った戯曲。
3月 母と惑星について、および自転する女たちの記録 蓬莱竜太作 演出:栗山民也 (キムラ緑子、鈴木杏)
※確かな作劇術。手練れ。
6月 化粧二題 井上ひさし作 演出:鵜山仁 (内野聖陽、有森也実)
※チャーミングな二人の演技を堪能した。
8月 人形の家part2 ルーカス・ナス作 演出:栗山民也 (那須凛、永作博美)
※有名な戯曲の続編。日本初演。作者はイプセンの作品をよく読み込み、非常に面白い後日談を作った。だが本編と違って主人公ノラに人間的魅力が薄く、
自立し過ぎ、強過ぎて感情移入しにくいのは皮肉。成長した娘の心情に説得力がある。
9月 スリーウィンターズ テーナ・シュティヴィチッチ作 演出:松本祐子 (寺田路恵、南一恵、倉野章子)
※久々に文学座らしい歯応えのある素晴らしい芝居が見られた。日本初演。
10月 オイディプス ソフォクレス原作、ダンスター作 演出:ダンスター (黒木瞳)
※有名な芝居を初めて見ることができた。黒木瞳が圧巻。
渦が森団地の眠れない子たち 蓬莱竜太作 演出:蓬莱竜太
※大人の役者たちが子供たちを演じるが、実に自然。
12月 月の獣 カリノスキー作 演出:栗山民也 (真島秀和、岸井ゆきの、升水柚希、久保酌吉)
※胸に迫ってくる物語。配役もいい。
今年はコロナウイルスの蔓延のため、見ることのできる芝居はさらに少なくなりそうだ。
今現在、行く予定だったオペラが2つ、芝居が2つ、コンサートが3つ、中止になった。
この状況がいつまで続くのだろうか。
公演する側の方々は本当に大変だと思う。
政府は自粛を求めた公演の補償を、速やかに決断してほしい。
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