春の嵐 ・9
さてと
私は、渦眼が待っているお店へ戻る
すると、渦眼の姿が無い
透明「おりょ渦眼が居ない・・・」
タイ「お、おいそれってマズイだろう」
透明「お~いうずめ~
何処にいるんだ~逆眼について
聞きたいんだけど~」
そう言うと、見慣れない箱のようなものから
渦眼が這い出てくる
透明「そこがお前の家なの」
渦眼「・・・・・」
ありゃりゃ
あまり知られたくなかったのかな
渦眼の眼が、全てよそを向いていキョドっている・・・。
見た目に反し、ちょっと可愛いが、そんなことは
言っていられない
透明「タイさんそこの箱って」
タイ「んっああそいつは、この前売りたいって言う
婆さんが持ってきたもんだ」
婆さんが持ってきたもんだ」
婆さんって泰蔵さんがいう婆さんっていくつだよと
突っ込みたくなるのだが・・・
透明「中身は」
タイ「確か・・・何だったかなぁ~」
透明「売り物くらい、把握しておきなよ~」
タイ「仕方ないだろがぁ~
突然来て、ワケありで置いていったんだからよ~
ってこいつか」
透明「そうみたいだよ」
タイ「あ~の~ババァ~~~ 」
透明「相手も、知らなかったのだろうから仕方ないよ
それより、ワケありってなんなの」
タイ「う~む、確か、子供が病気で金がいるとか
言ってた気がしたんだがウチは質屋じゃねぇ~から、
他所にもってけって言ったんだがよ~
質屋だと、最終的に売れ残ったらバラされちまうから、
このままで、買ってくれる人を探してくれって、
無理やり置いてきやがったんだ」
透明「開けてもいい」
タイ「ああ」
透明「渦眼も良いよね」
渦眼「・・・・。」
よくわかんないけど、大丈夫そうだから良いかな
私は、小さなその箱を手にとる・・・。
透明「意外と軽いね
どれどれ・・・・これって」
そこには、小さいが真紅に光るルビーが施された
リングが
リングが
透明「これって・・・。」
タイ「おお~そうそう
何でも、亡くなった旦那にもらった
指輪とか言ってたぞ
指輪とか言ってたぞ
ただよ~ウチは呪術系や法具系専門だからよ~
置いていったところで、売れねぇ~ぞって
言ったんだがなぁ~」
透明「渦眼もしかして、逆眼って」
渦眼「・・・・そ・・う・・・。 」
いつの間にか、触手を私の手にくっつけていた
渦眼が答える
透明「タイさん急いでこの指輪の持ち主に
連絡とれないかなぁ~」
タイ「ど、どうしたんだ」
透明「この指輪、ペアリングだよ」
タイ「・・・そうか、それじゃぁ~逆眼は」
透明「多分、もう片方にいると思う」
タイ「わ、わかった連絡とってみる」
続く・・・。
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