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何か違う企画でうき特製のお菓子をお送りします♪



錦秋名古屋顔見世に行って来たなり~







先日の歌舞伎観劇の記録を残しておきます。
もうねぇ、忘れちゃうのよ。
何度も見た演目でもストーリーや配役を全然思い出せないの。
そういうとき、過去の記録を見ると、「ああ、そうだった」と思い出せて便利なのよね。
いつでも、どこでも、出先でも出来るってのがいい。
このどうでもいい過疎ブログも、私の脳をサポートするのにとても役立っています。(笑

さて、この日の演目は「寺子屋」「英執着獅子」「品川心中」でした。
「寺子屋」は、「菅原伝授手習鑑」の全五段の中の四段目。
追放された菅原道真の息子を預かっている染五郎さん扮する寺子屋の塾長・武部源蔵
これがまぁ!酷いのよ。
寺子屋に道真の息子がおると疑われて、息子の代わりに塾生を差し出そうとするの。
が、どの塾生も田舎の山猿のような子供ばかりでがっかりして、めっちゃ機嫌が悪くなるのよ。
がっかりって、なんやねん!
あんた、お金もろて預かってる大事な他所さんの子供を身代わりしようって思うだけでも、大概酷い人間やで。
ちょうどそこへ品の良い賢そうな塾生が新しくやって来るのね。
先生、「こりゃええ!これなら身代わりに使える」と上機嫌。
オイオイ。
時平(敵方)の家臣と息子の首実検を命じられた仁左衛門さん扮する松王丸がやって来て、田舎の子供達の顔を確認していくの。
ここはねー、ちょっと滑稽で、結構見せ場らしいのよね。
涎くり与太郎というちょっと足らん子を中村国生さん(橋之助)で観たことがあるんだけど、これがもうめっちゃハマり役なのよ。(笑
ゆるーい感じ(地?)を上手く演じてましたわ。
彼の与太郎は、もう観れないんだろうなぁ。
さ、田舎の子供の中には道真の息子はおりませんがな、どうします?
塾長、なんと!心を決めてしまいます。
家臣と松王丸の前に首桶を持って現れます。
キャー!いくら主君のためとはいえ、他所さんのお子さんの首を勝手にはねちゃったの?
はねられた首を確認する松王丸
「これは間違いなく道真の息子」と証言するんだよなぁ。
家臣がその首を持って引き揚げた後、新塾生の母親が息子を迎えに来るのね。
塾長、ここでもまた非道なことをしようとするの。
なんと!その母親を口封じのために殺そうとするのよ。
どんだけクズなんだって。
で、母親が「自分の息子は、身代わりに役になったか?」と塾長に聞くの。
塾長、???よね。
そこに再び松王丸が現われて、「自分の本当の主君は道真、道真の息子を守るために、自分の息子を差し向けたんだ。あの首は息子のもんだ」
とこれまたエゲツナイことを言う。
オイオイ、あんたら狂ってるで。
で、最後は松王丸夫妻が白装束に着替えて、自分らの息子の胴体を籠に載せて去って行く。
とまぁ、こんな理解出来ないストーリーなのよ。
松王丸が敵方の時平に仕えてるのに、なんで道真のために自分の息子の命を差し出すの?
そこまでのことをする理由は何?
とか、ずっと疑問に思ってたのね。
それが去年の春に通し狂言で観て、ようやく話が繋がりましたわ。
↑道真を仁左衛門さんがやっていた。
なるほどねー、なんだけど、それにしても切ない話なんだよね。
この話に似た「熊谷陣屋」という演目があるんだけど、私の中でいつもごっちゃになるんだ。
こいうことが美談として流行った時代があったのね。

「英執着獅子」は、舞踊でした。
踊り手は、我らの中村時蔵さん
↑何故か名古屋公演に必ずいらっしゃるんだよね。(笑
踊りの解釈はわからないので、プログラムから引用します。
「花飛び蝶驚けども人知れず」の長唄の演奏に合わせて姫君が登場。
「短夜~」から手踊りで恋に悩む心情を表現。
続いて「露東雲の草葉になびく」からは手獅子を用いて、胡蝶に戯れる獅子の姿を華やかに。
「大宮人の庭桜」からは「桜尽くし」の詩章に合わせた艶やかな踊り。
この辺りが、長唄の最大の聞きどころとなっているそうな。
続いて、「時しも今は牡丹の花」からは、鈴太鼓を用いた踊り、さらに、扇獅子を用いた踊りを見せた後、姫君は姿を消します。
そして、舞台は清涼山へと変わり、ここへ最前の姫君とは変わった獅子の精が出現。
勇敢な獅子の狂いを見せて幕となります。
とまぁ、恋する乙女の心情を表現した踊りなんでしょうかねぇ。
時蔵さんがこの踊りがお好きなんじゃないかしら?
イキイキと踊ってらっしゃいました。
小道具の鈴のついた小さな獅子も可愛らしかったし、早着替えもスムーズで観ていて華やかな気分になる演目でした。

そして、最後の「品川心中」
まぁ、これはバカバカしいお話なの。(笑
人気に翳りの見える芸者おそめは紋日(京踊りの発表会みたいなもん?)に支度が出来なくて死にたくなってるのね。
1人で死ぬのは寂しいから、誰かを道連れにして心中をしようと決意するの。
その相手として白羽の矢が立ったのは、元は大店の若旦那だったんだけど、放蕩の末勘当された太鼓持ち・染五郎さん扮する一八
このアホウがさぁ、しっかり者の女房と乳飲み子の息子がいるにもかかわらず、おそめの誘いに乗っちゃうのよ。
ほんまに底抜けのアホウは、どうせ死ぬなら、とお座敷に相撲取りや落語家を呼んで飲めや唄えやのどんちゃん騒ぎをやっちゃうの。
いやいや、あんた、そんなん出来る立場やないですやん。
借金で首が回らんと息子を里子に出そうかという話まで出てんのに、なにやってんねーん。
いよいよ心中を決行。
いざとなったら、あれやこれや理由をつけて逃げようとする一八
そんな一八を海に突き落すおそめ
自分も続いて飛び込もうとしたとき、お店の人が現れて「贔屓の若旦那が紋日の支度をしたると言うてるで」と。
おそめ「あ、それなら死ぬ理由がないやん。一八さんごめんね~」
と店に戻って行ってしまったの。
あららー、なんちゅう現金な女なんやー!
ハハハ。
胸騒ぎがした女房おたね一八を探しに来るの。
みつからなくて、「キツイことばっかり言うてごめんね。私も一所懸命働くから、頑張っていこな」
みたいなことを言うてたら、一八が姿を現すのよ。
一八が突き落とされた海は、浅瀬で膝丈くらいまでしか水がないじゃない。
で、お定まりの改心して夫婦仲良くやっていこ。
となるんだけど、最後のドタバタ劇で(ドリフの最後みたいなやつね)、おそめが懺悔のつもりか丸坊主になって現われるの?
ええっ?なんで?
晴れに日に支度が出来なくて死のうとまで考えた女が丸坊主って?
明日からのお座敷はどうするつもり?
とどうでもええようなことが気になる私でありました。
ほんま、しょうもない話でしたが、全体のバランスとしてはとても演目でした。
最後に伊勢音頭みたいな話だったら、どよーんのまま帰らなきゃいけないじゃない?
あれ、シンドイんだよね。
バッカだねー、で終わるのは気分よく帰れますわ。(笑
それにしても、染五郎さんは横から見ると男前なのに、正面から見るとなんでニューハーフの人みたいになっちゃうんだろ。
シリアスな場面でも、あの顔を見るとつい笑っちゃうんだよね。
って!失礼だろうがぁ~!


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