ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

ハイレゾ・ラッシュ:Flash Point 2

2024年01月14日 | 世の中のこと

Flash Pointの2が1月26日に配信リリースされます

 

Flash Pointは2006年にリリースした2枚組のCDです。

1枚目は:コンサートのライブ録音とスタジオ録音

1: Walk Man (スタジオ録音)

2: Jardain Secret ll (スタジオ録音)

3: Carny (ライヴ録音)

4: Bacchanale (スタジオ録音)

5: Canteyodojaya(ライヴ録音)

6: 除夜舞(スタジオ録音)

となっていて、ライブ録音はDATで90年代の当時にしては48/16と高音質で録音してました。

2枚目はほぼスタジオ録音なので、パソコンにマイクで直接録音なので、2000年初頭でしたが44.1/24 bitとか48/24でした。

これらの高音質をCD仕様の44.1/16 bitにダウングレードしてアルバムにしていたのです。配信はさらにmp3という軽いフォーマットです。

配信の黎明期には、このmp3に対する音楽家の嫌悪が凄くて、なかなか配信をしようという音楽家がポップス以外はいませんでした。邪道だとハッキリと言う人も少なくなかったです。面と向かって言われたこともありました。

それがどうよ

黎明期から5年ほどで「高音質配信」というCD以上の音質の配信が始まり、2019年には「マスタリングと同じ音質のApple Digital Music」も開始され、「音質にこだわる人にはそれなりの音を、こだわらない人にはそれなりに楽しめる音」が提供されるようになったのでした。メデタシメデタシ

 

とコトは単純ではなかった

 

これだけスペックが増えると、同じスペック(44.1/24とか48/24とか96/24とか)で録音した音でアルバムを組めばハイレゾ仕様アルバムになるわけだけど、48/16のような16 bitのものは日本ではハイレゾ扱いにされないということを去年に知って以来

リ・マスタリングをして16 bitのものを24 bit にアップグレードして再リリースするハイレゾ・ラッシュが業界内で起こってます

エンジニア様たちの稼ぎ期

上から下(24から16)は分かるけど、その逆のシャケの川上りのようなことが出来るのか

とは思いつつ、興味を抑えきれず試してみました。結果:

Cabaret とTransitionは元の16 bitのまま、再リリースしました

この2枚はスタジオ録音で、マスタリングで16に落としたのしか残ってなかったので諦めも早かった。

 

結論:

ピアノのアップグレードは難しい

Cabaretの歌(三橋さん)はアップグレードすることでオオ 良くなったのですが、伴奏のピアノが・・・

エンジニア様の企業秘密なのでどんな作業をしたのかは全然・書けないのですが、さらに2つほどのやり方でピアノ・ソロをアップグレードしようとして・・

諦めました

歌とかフルートとかならアップグレードでかなりハイレゾになるというのはわかった。やっぱりピアノは音域も音量も巨大なので鯨の川上りくらいのイメージ

 

さてそうなると、スペックの違う録音の音源を使ったFlash Pointをどうするか

という問題に戻り、せっかくのハイレゾ仕様になる2枚目は独立してハイレゾ仕様アルバムにすることにしました。

1:風光る時 44.1/ 24

2: spartan arc 96/24

3: cage 96/24

4: The Same Sky 48/24

5: 7 Aneis 44.1/24

という構成なので、Apple Degital Master 他 ハイレゾ・サイトに44.1/24のアルバムで納品しました(← 一昨日 )

録音した当時が2005年。こんな日が(マスタリング音質で)来るとは当時、一緒に作ったエンジニアの方たちも思ってなかったのではないでしょうか。ダウングレードした曲があるとはいえ、2と3はシンセなのでほぼ変わらないし、4も僅かなので分かりません。

感涙

去年のうちにリリースする予定だったのが延びていたのはこういう事情でした。

ということでFlash Point 1と別々のアルバムとしてリリースします。

 

アルバムとしての配信はFlash Point 1は通常音源(mp3)のみで、Flash Point 2はmp3とハイレゾの44.1/24の2つになります。

既に去年のうちにリリースしたPlaying in the Darkは元データがDSDで、それを96/24に「落とした」2012年のハイレゾ・アルバムでもあり、今回それをアップルにも納品したので、ハイレゾでも聞いていただけます

 

CDもございますよー

 

てかCDショップがあるので44.1/16の配信はしないのではないか?と思うんだけど。ジャケも解説もない音だけのデータというのも味気ないとは思う。しかし場所を取るという問題に勝てるのか Flash Pointはものすごくそこを配慮して作ったアルバムなので、通常音源ダウンロードなら、CDの方が絶対・お買い得

 

作業として、音源の整理から始めるのでこんな感じ

次にリリースするのは Serious = Japanese になるかもです。

これだけスペックの違う録音の音圧を揃えたりするのです。なるたけ差の少ないアルバムからやっていきたいもの。

 

もういっそスペックでだけ揃えたハイレゾ・アルバムに組み直すかとはもちろん思いましたが。

なんか闇鍋になりそうでさ

 

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