えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

香港・中国で誠実に商いを

2009年10月02日 17時38分04秒 | ドンキホーテ
 先日、アジア図書館で開かれたセミナー「中国では“日中戦争”をどのように歴史教育しているか」(講師鳥井克之・関西大学名誉教授)を聴いてきました。

 鳥井先生によると、終戦直後の中国政府の対日観は「日本人民も犠牲者」だったと言います。このことは、中国の軍事法廷で裁かれた日本人BC級戦犯で死刑が一人もいなかったことでも現されています。しかしその後、「極悪、残虐な日本人」と日本たたきに変わりました。そして今再び、「遺恨を乗り越えて友好を」に変化してきているそうです。

 当社は中国、香港と永年にわたり商いを続けてきています。同じ取引先と何十年にもわたり何度も何度も会っては仕事をしています。しかし、彼らと戦争の話をしたことはありません。本来、これほどの長い付き合いであればそんな話を一回ぐらいしてもよいはずなんでしょうが、どうもそうはいきません。

 最近、「そういう話はせずにいたとしても彼らに誠実な態度をしたい」と思うようになって来ました。戦争中に日本人がどんなことをしたかは別にしても、少なくとも「(今の日本人の)お前は誠実だ」、「あいつ(日本人)は信用できる」と、彼らが思うような行動をしたいのです。

 彼らと正面からあの戦争の話をする手もあるでしょうが、誠実な態度を続けることでも、日中友好の、さらに言えばアジア諸国の人たちとの友好に結びつくと思います。

 それは駆け引きのあるビジネスの中で難しいことではあるし、その成果は些細なことでもあるのですが、少なくともそんな気持ちは持っていたい。
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