あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

感動のトルコ周遊その2 トプカプ宮殿

2010-12-20 11:09:52 | 海外旅行トルコ

 トプカプ宮殿、幸福の門をくぐって第3庭に来ました。 いよいよスルタンの居城か?
 が・・・・・・・・


 期待していた大きな建物はなく 平屋の独立した建物がいくつかあるだけです。 空からの俯瞰図を見ると相当広大な城なのですが、それはどうもハレム部分のようです。

 ハレムー日本の大奥のようなシステムらしいです。 が、ガイドさんによれば、国中から集めた12,3歳の女の子を、政府の高官と結婚するにふさわしい女性を育てるための教育施設の役割もあったそうです。 すべての女性がスルタンと会えるわけではなかったようです。 また皇子もここで教育したということですが、ガイドブックによれば、スルタン位争いに敗れた皇子たちを幽閉した部屋があるということですから、本当のところはどうなんでしょう。 ともあれ、今のわたしたちがイメージするハレムとはだいぶ事情がちがっていたようですね。
 ハレムは建て増しに建て増しを続けて400もの部屋があり、外部からの侵入を防ぐため、また中からの逃亡を防ぐため、窓には鉄格子がはめられているとか。この部分だけで独立した博物館になっているので、 ここへはいるためには別にチケットを買い、30分ほどかけて見なくてはなりません。 でも、見たかった。 あとからガイドブックを読み返し、残念な気持ちがつのりました。 


 さて、門を入ってすぐの建物。
 謁見室です。 ここは政府の高官とスルタンとが会議をした場所だそうです。


 小さいけれど美しい建物です。 柱の続きはアーチになっていますが、これらは色の違う大理石でできています。アーチの部分などはお菓子みたいでしょ。 白とチョコレート色の大理石を交互に使っているのです。


 こちらはアメフット3世の図書館。この中にはスルタンの衣装が飾ってありました。 豪華、そして重そう。



 


 入り口の真下にとてもきれいなものがあったのですが、たしか水道になっていたと思います(記憶があいまい)



 


 図書館内部。 写真OKの場所です。 幾何学模様のタイルがびっしり。すばらしい。 わたしなら、本を読み疲れたらソファに寝転がってタイルをながめ・・・・ いや、一日中眺めているかも。



  庭の正面の建物の一角に通路があり、そこを抜けると海の見渡せる庭に出ました。
 


 ボスフォラス海峡



 白い東屋が建っていました。 東屋ですが医師の住まいだったこともあるとか。



  この庭の左手、一般には入ることができないようになっているところがスルタンの私的な庭だそうです。 ハレムの見学の続きで見ることができるそうなのですが、そちらはマルメラ海に面しています。つまり、二つの海に突き出した岬のような土地に、3方を海に囲まれて建てているわけで、安全上非常に配慮されているのだと思いました。


 こうしてみると、誰でもが入れる場所と、スルタンのみが入れる場所が厳重に区別してあるということでしょうか。 ちなみに一時は1200人が働いていたという調理場は、第2庭の、ハレムとは反対側にありました。


 さて、アーチ型の通路が美しいこの建物。 写真左手に4つの部屋があります。
 ここは、残り時間全部を使ってゆっくり見てみようと思った宝物館。 いくつものツアー客の集合場所になっているので、長いベンチは満員です。



 アタテュルク空港からツアーの全行程に付き合い、また空港で見送ってくれたトルコ人のガイドスワビーさんは、日本語の上手な物静かな青年でしたが、ときどき素知らぬ顔をしておかしなことを言います。


 なんと宝物館には強力な磁石があって、人がみな吸い寄せられると言うんですね。


 ええ?ほんとかいな


 と思った瞬間、「大きなダイヤが飾ってあって、みんなそこへ集まってきます」とのこと。 みんな大笑いです。


 それは第4室の壁の中央に飾られていました。 世界で10本の指にはいるという86カラットのダイヤ。周りを49粒のダイヤが取り囲んでいます。
 それ以外にも、エメラルドやルビーをこれでもかと飾り付けたベルトや剣やその他多数の宝飾品、袖や裾を強調しておおよそ実用には適さないと思われる衣装の数々。
 スルタンの権勢を実感できる宝物の数々でした。 が、
 これだけたくさんの宝石を見せつけられると、ダイヤもルビーも、ただのガラス玉に見えてくるんですわ。 研磨の技術が今ほどではないからなのでしょうか、86カラットのダイヤもわたしたちが目にするダイヤほどのきらめきはありません。


 どれほどの財宝を持ち多くの人の上に君臨しても、常に外敵や内敵の脅威を警戒しながらの暮らしは、わたしにとって魅力のある生活とは思えませんでした。 ーつづくー

コメント (12)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 感動のトルコ周遊 その1 ... | トップ | 変わったことは? »
最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2010-12-20 14:40:05
第2段。始まり始まりですね。
タイルがすばらしいですね。ほとんど芸術品かしら。海も魅惑的ですね。立ち入り禁止区域は特に絶景の場所ばかりだったのでは?地震が多いのによく残ってますね。
返信する
蒼が違うねぇ(#^.^#) (慧竿(けいかん))
2010-12-20 20:33:17
藍色の綺麗な空と
ボスフォラス海況の海の蒼が

印象的ですねぇ!!(^_-)-☆
返信する
満腹? (京都三毛猫倶楽部事務局員)
2010-12-20 23:39:03
 あた子様の説明聞いているだけで満腹感が……。浅学の私は「スタルン」という名称も初めてでした。そして、ダイヤの大きさからしてトルコの国力、スタルンの権力の大きさがうかがえますね。図書館のタイルとステンドグラスも素敵ですね。そして、やはりヨーロッパとはちょっと違う感じ、イスラムともちょっと違う感じがしますね。
返信する
トルコ周遊 (りんご)
2010-12-21 00:20:44
図書館でのタイル綺麗ですね。
私もずっと眺めていたいです。
ボスフォラス海峡 素敵ですね。
瀬戸内海とはまた違う美しさがありますねぇ。
返信する
Unknown (ぱふぱふ)
2010-12-21 09:32:24
当座う交易のかなめ・・トルコの繁栄した時代
想像しても及びもつかない美しさがありますよね
素敵な思い出がまた増えましたね
返信する
ぺさんへ (あた子)
2010-12-21 23:36:15
トルコへ行きたかった理由の一つが、このすばらしいタイルにあります。おそらく一つひとつ手書きしたであろう膨大なタイルを見ると、昔の人の芸術性の高さを感じました。
ハレムの方は、今は博物館として公開されていますが、時間がありませんでした。写真集を見ると、それはすばらしい部屋ばかりで、残念さが募るばかりです。
返信する
慧竿さんへ (あた子)
2010-12-21 23:37:52
トルコは冬で、雨や雪が多いと聞いていたのですが、この日はこの空の青さ。気温は21度ありました。
トルコでは地中海、エーゲ海、黒海といろいろな海が見られるんですよ。
返信する
京都三毛猫倶楽部事務局員さんへ (あた子)
2010-12-21 23:40:27
東西の文明が融合したって感じでしょ?
イスタンブールにはトプカプ宮殿の他にも宮殿があるのですが、そちらはヨーロッパ風です。
いずれにしても、スルタンの権勢は大きかったのですね。
返信する
りんごさんへ (あた子)
2010-12-21 23:43:05
こんな図書館では本に集中できないだろうなと思いました。天井がすごく高くて、寝転がったらいい気持ちなんじゃないかと(笑)
島の多い瀬戸内海と違って、ボスフォラス海峡は島がありませんが、両側の陸地に、宮殿や高級別荘やモスクやが建っていて、その眺めがとてもきれいでしたよ。
返信する
ぱふぱふさんへ (あた子)
2010-12-21 23:46:20
まだこれは序の口。トルコの歴史の深さ、国土の広大さをたっぷり楽しんできました。
世界史をおさらいしていったらよかったです。いつも旅行の度に反省するのですが、結局はバタバタと出発してしまいましたので。
返信する

コメントを投稿