娘ぶじこのリクエストでミョウガまんじゅうを作りました。ちょうどお盆でお供えにもなるし。写真下の細長い葉がミョウガです。上の二つはかしわもち。ちょっと手抜きして作ったので味は今一。というのは、本当は、水で練った粉をいったん蒸してすりこぎで餅をつくようにつき、あんを包んで、別に蒸しておいた葉でくるみます。でもわたしは、水で練った粉で餡を包み、葉っぱにくるんでそのまま蒸すと言うやり方。つく手間を惜しんだ分ちょっと粉っぽいのですが、手間ひまかけてめったに作らないというよりは、簡単に回数多く、というのがわたし流です。といってもそんなにたびたび作りません。せいぜい年に1回。これじゃ「回数多く」にはならないか
さて、期待のミョウガまんじゅうの匂いは? 「あんまり匂わんよ。かしわもちと変わらん。!」
ミョウガの匂いぷんぷんのまんじゅうを期待してたらしいのですが、期待はずれだったようです。おかしいなあ、子どもの頃は相当臭いと思ったんだけど・・・大人になってミョウガの匂いに慣れてしまったからなのか、作り方が悪いのか、それとも季節によって葉の香りの強さが違うのか・・・ 今度母に作り方を聞いてみます。
ところで、かしわもちの方ですが、ふつう端午の節句に作りますよね。それも、柏の木の葉で。わたしが子どもの頃からなじんでいるかしわもちは、サルトリイバラの葉でくるんだおもちです。嫁いできたこちらの地方では、これを「しばもち」(柴餅か?)と言っています。弟のうんちくによれば、「かしわ」というのは、昔、食べ物を包んだ平らな葉っぱのことで、必ずしも柏の葉をさすものではないそうです。西日本ではサルトリイバラの葉が使われるとか。 サルトリイバラの葉は5月の端午の節句頃はまだ柔らかい若葉で、蒸すと餅にくっついてしまいます。旧暦の端午の節句だと、しっかりした葉になっていてちょうどいいのかもしれません。
最後にぶじこの一言を。 「この写真、おいしくなさそうじゃねえ。」
みょうがの葉を見たのも初めてです。
薬味や漬物のみょうがは大好き。おまんじゅうもおいしそうですねぇ。
金沢の夏のお菓子といえば氷室まんじゅうです。
氷室の雪を将軍さまに献上したところから名付けた初夏のお菓子で、学校給食にも出るんですよ。
どこにでもあるような酒まんじゅうですが、「氷室」の焼印を押してあるから季節を感じるのです^^
ミョウガまんじゅうはわたしの記憶とも違っていてなんだか腑に落ちません。
そこでかしわもちについて少々調べてみましたら、多くは「カシワの葉で包んだ餅」とあり、ついでのように西日本ではサルトリイバラを使う。とありました。
これでは東西かしわもち論議が起こりそうですが、私はこういった記事の中にひとつの癖があるような気がしています。それは植物や動物の名前の付け方一つにしても、ほとんど関東、とりわけ東京での呼び方に統一され、それが標準和名となっていることです。各地に伝わる名前は地方名と呼ばれ参考程度にしか扱われないという傾向にあります。かしわもちについてもその傾向がぷんぷん匂ってきます。つまり東京の方式が正しいのだと決めてしまう癖が見えます。でも現にあた子さんのように、丸い葉っぱのかしわもちに馴染んでこられた方がいらっしゃるわけで、強いて何が正しいかといえば、古来自然の中で生活をし、その恩恵を得て作り上げたそれぞれの文化が正しいと言えるかと思います。とすれば場所によって違う文化はどれも正しいと言えるでしょう。
北欧では一歩森に入ればドイツトウヒがそこかしこにあり、普通の生活の流れでこれに飾りつけをしたのがクリスマスツリーとなり、日本の田舎ならどこにでもある竹にかざりつけをしたのが、七夕飾りです。これらの植物が、もし逆に自生していたなら、竹のクリスマスツリーに、トウヒの七夕飾りも正解だと私は思っているのですが。
ところで私は甘いものが大好きです。ぶじ子さん。お言葉ですが、この写真よだれがでてきます。
でも今はこのあたりでも柏の葉のかしわもちが売られるようになって(もちろんサルトリイバラの方が主流ではありますが)かしわもちまで何も標準仕様にしなくても・・・とちょっと不満のあた子さんです。学校給食でもこどもの日の前あたりにかしわもちが出ることがあります。当然のように柏の葉です。
最近の給食は、献立などとても工夫されて、郷土料理も出てくるのですが、地域の食文化を伝えるというなら葉っぱはサルトリイバラでなくては。、おまけにあの柏の葉って輸入品が多いっていうじゃないですか。外国産の葉っぱで郷土食はないでしょう。
たかがカシワ餅、されどカシワ餅!?
私としては、頻繁にカシワ餅を作っているばあちゃんが、「あたしゃ餡子が大嫌いよ。やけん、自分のは、餡子のけて食べるんよ」と言っていたのが衝撃的でした…。
餡子無しのカシワ餅のほうがカシワ餅じゃないよぉ!!