あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

ねんりんピック愛顔のえひめ大会2023 美術会場

2023-11-06 19:15:00 | お出かけ
 ねんりんピック最終日、美術館に行きました。全国から集まった高齢者の作品が展示されています。
 9月.10月の2ヶ月で美術館に来るのは4回目。美術館のある城山公園は秋へと姿を変えつつありました。



 桜の葉がすっかり色づいていました。が
相変わらずの良い天気で、水不足が心配されます。桜もちょっとうなだれ気味。



 こちらは、愛媛県庁、青いドームのレトロな建物が特徴です。


 さて、美術展の様子なのですが、ちょっと悩ましいのは、ここで無断で人様の作品を載せていいかと言う事。
 写真を撮るのはオッケーでしたけれど。でも素晴らしい作品ばかりでしたので、工芸を中心に少しだけ写真を添えさせていただきます。

 この美術展では、最高の賞が文部科学大臣賞ではなく厚生労働大臣賞になっています。そこがねんりんピックらしい所。
 パンフレット表紙には3部門の厚生大臣賞受賞作品が載っています。
 




 洋画部門は、愛媛県の方です。モデルはお孫さんかな?広角で描いた空に、洋々たる少女の未来を感じました。

 せっかくなのでカラーで





 お孫さんをモデルに、あるいはお孫さんのために作った、そんな作品が多いのもねんりんピックならでは。

 90歳のおばあちゃんが20歳のお孫さんへ
 もう、宝物ですね。


 お孫さんとのコラボ作品もありました。
 お孫さんの絵をキルトに刺繍。


 一人の成長記録なのか、歳の違う複数のお孫さんなのかわかりませんが、もう、めちゃくちゃ可愛い。拡大してごらんください。幼い子でなければ描けない絵と、時間に余裕のあるお年寄りとの、今でしか作れない作品。これも宝物ですね。

 ただ、老境に入って、幼子のような無垢な表現ができるようになることもあるのではないでしょうか。

 彫刻部門で見たこの作品。十二支の表情がなんともいえずユーモラスで可愛い。


 作った人の人柄が現れていると言うか、人生を楽しんでいると言うか、きっと可愛いおじいちゃんなんでしょうね。

 賞の話に戻ります。もう一つ、他の美術展にはない賞、それが「最高齢者賞」洋画、日本画など6つの部門がありますがそれぞれ二人絵と、ずつ選ばれています。ちなみに出品者全体の中での最高齢は99歳‼️ 彫刻部門で能面を彫られていました。

 工芸部門の最高齢者賞



 木彫りの大皿です。その彫の精緻なこと。

 工芸部門では、長年培ってきた技を駆使して十分な時間をかけたであろう作品がたくさんありました。
 竹細工の透かし編み。


 
 細い細い竹ひごが織りなす複雑かつ美しい模様。もう、どれだけの年月をかけて技を極め、どれだけの時間をかけて編み出したのでしょう。
 この作品展は全てアマチュアの方の作品です。
 精緻といえば、切り絵もいくつかありましたが


 細いところはおそらく1ミリに満たないのではないかと思われます。老眼という言葉は皆さんにはないのでしようかね。

 工芸部門は伝統的な工芸作品が多いのですが、それにとらわれない材料や手法の多様な作品が魅力です。できればタイトルにそれを書いたおいて欲しかった。

 布だけを使って



 
 左下にほぐした繊維が見えますが、他はどうやって?

 レザークラフトも工芸です。わたしは大きな作品はろうけつ染めにしますが、革の可塑性を活かした造形もできます。


 これは典型的なアメリカンクラフト。わたしもたまにしますが、もうこんな大きな作品を作る気力がありません。


 気力といえばー
 愛媛県のこの方の作品



 去年の県展で私の作品と思いっきり被ってしまったのです。(愛媛県では前年度の作品の中から翌年の出品作品が選ばれます。)おまけにタイトルまで。この絵は「夜明け」わたしは「夏の朝」さらに、工芸部門のすぐ近くに飾られていたので
 見劣りする自分の作品にがっかりしたのですが、さらに今年ータイトルの横に年齢が
書かれているのを見てショックをうけました。なんとわたしと同い年!
 わたしは時間を惜しんで花を三輪しか描いてないのに。同じテーマで描くのにどれだけの時間をかけたのだろう。その気力、体力、根気、どれをとってもわたしの負けです。(わたしの作品は夕暮れのページにちょこっと載せています。)
 また、同じ蓮池でもこんな描き方もあるのですね。



 下半分の緊張感ある空白。わたしはとにかく空間を埋めてしまいがちなので、このような空間の表現に憧れます。今年それを意識して空を描いてみましたが、まだまだ。

 もう一つ、



 わたしにも似た作品があります。大きさはF40号ですから、同じくらいの大きさ。だけどこの緻密さは…ろうけつ染めではここまで細かい表現は難しいのではありますが、自分の作品がずいぶん大雑把に見えてきました。しかも、これを描いた方はわたしより7歳も先輩で。

 歳をとって気力がなくなってきた、なんて言っておられないですね。初心に帰って丁寧に作品づくりに取り組まなければ。と、刺激を受け反省した日でした。

  
 
 

コメント
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