あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

生樹の御門

2014-06-21 00:48:51 | お出かけ
 遠くから見ると、こんもりした森のよう



 でも、これが1本のクスノキなんですね。



 樹の中心部に人がくぐり抜けられるくらいの穴が空いて、石段まで設置してあります。
見上げれば、苔むした枝に青々と葉が茂っています。 



 樹齢は2000年から3000年くらいだとか。愛媛県の天然記念物に指定されています。この門をくぐると奥の院に参拝できるのだとか。


 すみません。この方はなんら関係のない方です。

 くぐるとき、かずかにクスノキの芳香がしました。くぐり抜けた先には



 なんだか神秘的。この先には何があるんでしょう。足下には地衣類のほぼ完璧な姿のがありました。



 これだって、このくらい大きくなるのには何年の歳月がたっているのでしょう。とにかく、何もかもが古くて、威厳に満ちているように感じます。

 ところで、この生樹の御門のあるところは・・・・

 今治市の大三島にある大山祇神社です。境内には樹齢2600年だの3000年だのというクスノキの巨木がたくさんあって、国の天然記念物に指定されているそうです。知る人ぞ知るパワースポットです。
 ここへは何度か来ていますが、境内から離れたところにある生樹の御門は存在すら知りませんでした。案内してくれたのは、義妹のお友達で大三島出身の方。よかった。ありがとうございました。

 しかし、ここへ来た本当の目的は、生樹の御門を訪ねることではなくて



 はい、これでございます。

 新聞で広告を見た時、

 高っ
 ちょっと無理だわ。と思ってチケットを買おうともしなかったのですが、義妹から「チケットが手に入るから行かない?」とさそわれて、思わず「行く」と言ってしまったわたしです。食事したり、今はやりだというクロワッサン鯛焼きなるものを買ったりしてたらお小遣いなくなっちゃったけど、まあいいか。日帰り旅行に行ったと思えば。

 舞台は、樹齢2600年と言われる大楠の前に設営されていました。

 
 
 座席から撮ったら全貌が入りませんでした。けっこう前だったの。
 
 ここは、7月には薪能が行われる場所です。薪能の時は前でかがり火がたかれますから、炎と煙とにつつまれて、能がよくわからなくても、幽玄の世界に引き込まれてしまいます。その同じ場所で今度は歌舞伎が見られるのです。期待大
 といっても演目は素踊りの「橋弁慶」と創作舞踊の「碇知盛」で、本格的な歌舞伎とは言えないかもしれません。でも、「碇知盛」は壇ノ浦で滅んだ平家の大将平知盛を題材にしたもので、瀬戸内海の島で演じるにはぴったりの演目でした。
 
 いやあ、よかった。
 
 今まで、何かとお騒がせの多かった海老蔵さんでしたが、前口上はユーモラスで楽しく、容姿も才能のうちと納得させられる見た目の良さ。ぎょろりとした大きな目は荒事の役にはぴったりでしたね。そして明かりに照らされて陰影深く、神秘的にたたずむクスノキ。
 
 そこにいるだけで、別世界に誘うような不思議な木でした。


コメント (4)
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