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とつぜん上方落語 第7回 掛け取り

 もうすぐ大晦日ですな。大晦日の落語もいろいろおます。そんなかで、きょうは「掛け取り」をやってみよう。
「掛け取り」借金取りのことでんな。おしつまった大晦日に、今年の借金を全部払って、すがすがしく新春を迎えようちゅうわけや。ところが無いそでは振れん。押し寄せる借金取りをあの手この手で、ごまかして、お引取り願うちゅうのんが、この噺や。
 5代目桂米團治さんが、小米朝時代から得意としたはる噺でや。長屋のクマはんが、借金取りの好きなもんを話題にしてケムに巻いて、返済を待ってもらう。米團治さんはオペラやクラシックがお好きで造詣が深いから、オペラ、クラシックネタをおりこまはる。
 で、ワシやけど。ワシ、ほんまは金貸しやねん。大勢の貧乏人どもに、ようけ金貸しとる。ここだけの話しでほかでいうたら困るけど、ワシの掛け取り対策にええのんがあるねん。ワシの好きなもんは、なんちゅうてもSFや。そやからワシを撃退すのんは、こうすんのが一番や。

 待っておくんなはれ。なにもハイラインとはゆうてへん。師走になってからクラークなるまで働いたさかい、新年になったら、バラードと降るように金が入るねん。あんさんが小松ってるのは、ようわかりま。堀やから、イーガンの胃カメラも延期して、こないにハル・クレメント。だから、テッド・チャンと払うゆうてまんがな。え、いま、半村だけはらえて、見てみなはれ。あての財布。ボネガッとホコリがたまってまっしゃろ。きょうのところは、そのへんをブラッドベリと散歩して帰ってハミルトン。
 ええ、そんなことでごまかされんて。シマック。ばれたか。いや、こっちのことダン・シモンズ。わかってマシスン。甲州っとはらいたいんはレムもおんなじや。今日泊だけやから、待ってくれとゆうブラウン。
 ええ。ディックりしまんがな。そないにおこらんでもウィンダム。わかりました。あてもラッセル。ヴァン・ヴォークト用意しますさかい、ここはとりあえずケン・リュウとしまひょ。え、わかってくれはった。おおきに。ウェルズと感謝しまっさ。おおきにベルヌ。感謝感激雨アシモフ。どうぞニーブン。
 
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