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だしスパ


 このスパゲッティは、クッキングパパ(単行本18巻)で紹介されていたものを小生が少しアレンジした。あんまりよそではないのではないか。ゆで汁そのものに味をつけてスパゲッティをゆでるから、ゆで上がりと同時に調理が完成しているから、極めて効率の良い調理方法だ。
 スパゲッティをゆでる大きな鍋に干し椎茸を入れて戻しておく。戻した椎茸、にんじん、うすあげを細かく切って、戻し汁を少し小鍋にとって煮る。味付けは醤油、砂糖、味醂。
 大きな鍋に、昆布、だしパック、スパゲッティを入れてゆでる。ゆでながら醤油、味醂で、ゆで汁に味を付ける。ゆで上がったら皿に盛り、小鍋の具をスパゲッティの上にのっける。ゴマ油をちょっとふって香りをつけ、青ネギ、七味をパラパラして食べる。なごやかな味のスパゲッティだ。
 
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県立美術館に「だまし絵」展を観に行く

 
 会社を9時半に出て、兵庫県立美術館へ「だまし絵」展を観に行く。たくさんの人が来ていた。なかなかの盛況なり。
 マグリット、ダリ、エッシャー、暁斎、国芳、と、おおどころはひととおり観れた。中身の充実した好企画の展覧会なり。マグリットファンの小生は、「囚われの美女」「前兆」「夢」「落日」「白紙委任状」などが観られたのはうれしい。ぜいたくをいうなら、大好きな「ピレネーの城」「光の帝国」も観たかった。
 国芳の「みかけはこはゐがとんだいゝ人だ」の実物を始めて見た。これは「探偵ナイトスクープ」が実際に人体を使ってやっていた元ネタ。実物は想像していたより小さかった。
 ともかく、理屈ぬき、パッと観て面白い絵ばかりだから、人気のある企画展となったのだろう。
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アドルフに告ぐ


手塚治虫          文藝春秋

 ひょっとするとこの作品は手塚治虫の最高傑作かもしれない。小生は膨大な量の手塚作品の全てを読んだわけではない。だから軽々しく「最高」という言葉を使ってはいけないのだが、小生が読んだ手塚作品の中では、これが一番の傑作だと思う。2回目の読了だが、今回も寝食を忘れて読んだ。
 これは3人のアドルフの物語。在神戸のドイツ外交官の息子アドルフ・カウフマン、神戸は元町のパン屋のせがれアドルフ・カミル、そしてナチス総統アドルフ・ヒットラー。
 時代は、第2次世界大戦前から、大戦中、戦後、最後は1983年。舞台は、神戸、ドイツ、そして中東、イスラエル。
 物語の骨子は冒険活劇の定番。お宝の争奪戦である。しかし、これは冒険活劇というよりも、大河歴史物語といった方がいいだろう。
 アドルフ・ヒットラーの出生の秘密を記した文書が、ドイツから日本の神戸に送られてくる。送ったのは、本作の狂言回し、峠草平の弟の峠勲。勲は文書の存在を兄に知らせた直後謎の死をとげる。犯人はナチスと思われる。弟の無念を晴らすべく峠草平は文書を追って神戸に。
 そのころ神戸では、幼い二人のアドルフが親友として暮らしていた。ただ、カミルはユダヤ人、カウフマンは日独混血で、父はガチガチのナチス党員。カミルは神戸でパン屋を営み平和に暮らすが、カウフマンはドイツに留学、冷酷残忍なナチス将校となり、多くのユダヤ人を虐殺する。
 日本の、日中戦争、真珠湾攻撃、アメリカB29の空襲。ドイツのポーランド侵攻、パリ占領、対ソ連戦争。ヒットラー死亡。巨大な戦争に翻弄される二人のアドルフ。アーリア人至上主義に凝り固まり、反逆者におびえ、愛人エバ以外信じられない、孤独な独裁者アドルフ。この3人のアドルフが歴史を作り、歴史に押しつぶされ、そして最後に二人のアドルフは・・・・。
 登場するキャラはいずれも魅力的。手塚キャラの代表的悪役、ランプもハムエッグも実にけっこうな悪役ぶり。特にランプ。これが映画なら助演男優賞は間違いない。最後に歴史のピリオドをしっかり打つのはこの男だ。
 他に小生のお気に入りキャラ二人。本多大佐。憲兵大佐だから、抑圧する立場の人間だが、スジの通った見事な軍人。それでいながら、いつまで経っても初恋の人にプラトニックな想いを抱いている。
 小城典子。教師。峠勲、アドルフ・カミルの先生。たおやかな女性でありながら、たび重なる特高警察の拷問にも屈せず、文書を守り抜く。終戦後、平和になった日本で再び教師になる。この作品で一番強い人物だ。
 西秋生の「ハイカラ神戸幻視行」は戦前の神戸で花開いた「神戸モダニズム」を紹介した本だが、ちょうどこの時代が、この神戸が、本作「アドルフに告ぐ」の舞台であり時代なのだ。イナガキ・タルホが竹中郁が、創作の構想を練っている横で、二人の少年アドルフが遊んでいる。
カウフマンの家は山手というから、たぶん北野町あたりだろう。ここでカウフマンの母由季江は料理店を営むが、元町のカミルの店からユダヤ人少女エリザはトーアロードを通ってパンを届けていたのだろう。
 作中にこういう記述がある。日本中が空襲に見舞われている。しかし神戸はまだ空襲されていなかった。由季江のセリフ。
「神戸は日本で一番美しい港だわ。モダンでしゃれてて、暖かで平和な町よ。アメリカだって、きっとそのことをよく知ってて、残してくれたんだと思うの」
 しかし、神戸は大きな空襲を受けた。由季江は瀕死の重傷を負う。小生の親たちもB29の爆撃にさらされた。重傷を負った由季江はいう。
「ねえ、あなた神戸は滅びないわね。こんなきれいな町はきっとすぐにたちなおるわよ」
 そう神戸は、日本はたちなおった。そして1995年1月17日。阪神大震災。またまた神戸は大きく傷ついた。そしてたちなおった。
 2009年9月神戸、小生、雫石鉄也はこのブログを書いている。
 パレスチナでは、ユダヤ人たちが、自分たちがナチスに受けたのと同じようなことを、パレスチナの人たちに行っている。
 
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阪神、辛勝。虎の子2点を必勝リレーで守りきる

 対横浜3連勝をもくろむ阪神。初戦、思わぬ苦戦をしてしもうた。阪神の得点は、金本、浅井のソロホームラン2本の2点だけ。それにしても、やっぱりアニキ、ここという時頼りになる。このところ元気がなかったけど、みんなが打たへん時に打ってくれる。先発能見、内川のタイムリーの1点だけで踏みとどまり、7回までがんばる。あとは8回アッチソン、9回藤川と、必勝鉄板リレー。先制点取って、先発が7回、あとアッチソン、藤川。で、先制点がホームランやのうて、ヒットの連打で取った点やって、こういう投手リレーで勝つんやったら、借金も早よ返せるやろ。
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とつぜんリストラ風雪記 36

とつぜんリストラ風雪記 35

 AF社の仕事は派遣の仕事。仕事そのものは単純作業で簡単だが、肉体的にきつい。小生もあまり若くないのだから、一日中立ちっぱなしの肉体労働はさすがに疲れる。給料は、派遣だから話にならない。高校生のアルバイトの方がマシなのではないか。
 昼から休んでハローワークに行くなどして求職活動をした。

2005年8月19日(金)
 小生の勤務は朝7時半から、午後4時まで。昼から夜9時までという勤務パターンの人もいる。午前中は小生一人だから気楽でいいが、昼からTという奴が勤務につく。Tは小生より少し先にここに来ていた。別に相棒ではなく、それぞれがそれぞれの仕事をしている。だから自分の仕事だけをしておけばいいのに、こやつが先輩面して、小生になんやかやと指図をする。人のことはほっとけ、とピシャといってやろうかと思ったが、こんな奴と喧嘩するのもナンだし、あまり長くここにおるつもりはなかったので、ぐっとがまんする。

8月31日(水)
 昼から退社。昼食後、西宮ハローワークへ行く。収穫なし。夜、阪神VS中日を観る。阪神負け。井川がアホや。

9月3日(土)
 夫婦で西宮市大谷美術館へ、イタリア・ボローニャ国際絵本原画展を観に行く。久しぶりのデート。
 絵本の展覧会を見て、美術館の庭を散策して、館内の喫茶室でケーキにコーヒー。くつろぐなあ。平日は少々きつい派遣労働者。お休みの土曜日ぐらいこんなことをしてもバチは当たらんだろう。とはいえ、派遣労働者といっても、小生は恵まれている方だろうな。

9月6日(火)
 ORにて面接。神戸税関の横のきたないビル。電気製品の出荷、梱包作業の仕事。

9月9日
 S昆布にて面接。仕事はとろろ昆布の製造。実は小生、昆布会社に勤務した経験がある。コピーライターになる以前に、O昆布に勤務して、製造の仕事をしていた。その会社に勤務しながら、夜、久保田宣伝研究所コピーライター養成講座(現宣伝会議)に通っていた。
 O昆布で、キャラ蕗の原料の蕗の塩漬けを水洗いしながら、窓から外を見ていた。小生はまだ二十歳代の青年だった、絶対にこのコブ屋を抜け出してやろう。ワシはいつまでもこんなところでくすぼっていないぞ。モノを書く仕事をするんだ。もっとクリエイティブな仕事をするんだ。と、思っていた。
 コピーライター養成講座に1年通って、終了した。大阪教室17期生(情熱の17期といってあるスジでは有名)小生は優秀な生徒だった。3人優秀賞を受賞したが、そのうちの一人だった。この時、東京校の最優秀者が糸井重里だった。
 養成講座終了と同時にO昆布を退職した。当時の総務部長に、、そういう勉強をしたのなら、O昆布に残って宣伝広告の仕事をしないかと引き止められた。断って、養成講座が紹介してくれた広告制作プロダクションに就職した。
 O昆布はその後順調に成長して、関西では中堅の食品会社となった。もし、あの時、総務部長の提案を受け入れて、O昆布の宣伝広告の仕事をやっていたら、同社の宣伝業務を小生がゼロから構築することになっただろう。順調にいけばO昆布の宣伝担当の重役になっていたかもしれない。
 ともかく、今は大昔、青年雫石鉄也(当時からこのペンネームは使っていた)は、コブ屋を抜け出し、クリエイティブの世界に羽ばたいていったのであります。ほんと、薄暗いどぶの中から青空に出た気分だった。
 S昆布は職場体験就労という制度がある。2週間働いて、双方がOKなら正式に契約ということになる。契約社員である。正式契約となっても、給料はAF社の派遣とさして変わりはない。ただ、派遣より契約の方が少しは安定しているかもしれない。
 S昆布に行くことにする。思えばコブ屋から抜け出したのに、30年経って、またコブ屋に舞い戻るとは思わなかった。
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阪神、大魚を逃がす。真弓さん、最後にミスする

 きょうは絶対に勝たなあかん試合やったし、勝てる試合やった。中日は珍しくもミス連発。走塁ミス、トンネル、1塁への送球ミス。ところが、阪神はこの相手ミスをなかなか得点に、ようむすびつけられへん。やっぱり、落合に比べて真弓さんは人がええのかな。一方、阪神は、たびたび平野が見事な守備でピッチャーを助ける。
 真弓さんも、4回ツーアウト1,2塁で、早々に久保をあきらめ、代打桧山。5回久保に代わった金村暁が3者凡退。6回からアッチソン、と勝利への執念を見せる。しかし、最後に誤った。なぜ9回に桟原なんや。負けとうとはいえ、1点差やないの。浅井も関本も残っとうし、鳥谷、金本と打順はええ巡りやのに、なんで藤川出さへんのや。あそこは桟原やのうて、藤川やったら勝っとたかも知れん。
 真弓さん、今日の采配は良かったけど、最後の継投で間違ったな。勝てる試合を逃したな。この逃がした大魚はでっかいぞ。おかげで広島に並ばれてしもたやないか。
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夢判断


久野四郎                 早川書房   

 久野四郎。古いSF者ぐらいしか知らない作家だろう。忘れられた作家といっていいかも知れない。
 この久野四郎、少し前、小生が「SFマガジン思い出帳」で、ちょっと触れ、また、「ヘリコニア談話室」高井信さんのブログ「ショートショートの・・・」で、少し話題となった。
 本棚から早川の銀背版を取り出して、ずいぶん久しぶりに読み直した。いやあ、おもしろかった。17編の短編が収録されているが、いずれも起承転結がきちんとついた、短編のお手本のような短編。オチのキレが良いから、ひとつ読み終えたら、また次のが読みたくなる。止まらないやめられない。かっぱえびせんみたいな短編集だ。
 久野四郎のSFには、ブッラックホールだとか、超光速だとか、遠未来だといった、SFでオナジミのうんと不思議は出てこない。少し不思議。「笑うセールスマン」などの藤子不二夫Aの短編漫画に似ているかな。
 ごく普通の日常の生活を営む、ごく普通のサラリーマンが登場人物。その登場人物が、最初は、少し違和感を感じる。最初はほんの少しのズレ。そのズレがだんだん大きくなって、ハッと気がつけば、摩訶不思議な世界に来ていた。読者は、果たしてこの世界は、この本を読む前にいた世界と同じであったのか判らなくなる。不思議ないごごちの悪さが久野SFを読む快感なのだ。
 ともかく、このまま埋もれさせてしまうには惜しい作家だ。再評価されることを強く願う。
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岩田あっぱれ。きっちり昨日のお返し

 いやあ痛快痛快。きのうチェンにやられたことを、きっちり岩田でお返し。3安打、12三振、1フォアボール、完封完投、いうことはありません。見事なピッチングやった。中日打線は手も足も出んかったな。見たか落合。
 打線も、桜井、ブラゼルの代わりに上がってきた、林が3点タイムリー。林が活躍すると、桜井もおちおち休んどられへんぞ。欲をいえば追加点が欲しかったな。4番金本に元気がないのが心配。
 これで、3位ヤクルトとは1.5ゲーム差。ヤクルトを抜くのは時間の問題やな。それよりも不気味なんは広島。ぴったり後ろについてきよる。
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三国志地下鉄


 小生は神戸市営地下鉄海岸線で通勤している。で、その神戸の地下鉄、いま、鉄人と三国志だらけ。ごらんのように電車に三国志の絵が。電車だけではなく、駅にも三国志の壁画が。これは三国志バージョンだが、鉄人バージョンもある。これは神戸鉄人プロジェクトに関連した企画で、新長田駅前に、鉄人28号の実物大模型がいま造られていて、あとしばらくしたら完成する。
 これは、「鉄人28号」の作者の横山光輝氏が神戸出身ということで、先の大震災で大きな被害を受けた、長田区から元気を発信しようという計画。で、なぜ三国志かとおいうと、横山氏は三国志を漫画化しているからだろう。
 鉄人は良い企画だ。横山氏の代表作であり、モニュメントとしても、東京のガンダムなんぞより、鉄人の方がよっぽど良い。ところが三国志。三国志は横山氏オリジナルではない。横山氏オリジナルで鉄人と並ぶ人気漫画といえば、伊賀の影丸だろう。
 で、三国志のかわりに影丸だったらどうかな。影丸は美少年だからいい。ところが、阿魔野邪鬼や服部半蔵の顔が、地下鉄の腹に大きく描かれていたら、気がめいるだろう。やっぱり三国志の方がええな。
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阪神、中日チェンに完敗

 今日は完敗やな。チェンに完敗や。2安打に押さえこまれとったらどうしようもないわ。まったく打てる気がせんかったな。
 一方、安藤は10安打打たれて4失点。桟原はなんとか押さえたけど、西村は4安打3失点。これは、ま、若い西村のお勉強代。
 先発ピッチャーの出来の違いがまざまざと見せ付けられた試合やった。今日はどうしようもなかったな。素直に負けとったらええんちゃうの。全部勝つわけやないんやから。
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続・夕陽のガンマン


監督セルジオ・レオーネ 
出演クリント・イーストウッド、リー・バン・クリーフ、イーライ・ウォラック

マカロニウエスタンである。マカロニウエスタンは西部劇といいつつもやっぱりイタリア映画であった。あたりまえだが。たてまえではなく本音を描く。この映画、ようするに3人の男がどっかに埋められた金を盗りあう話だが、時代背景として南北戦争まただ中という設定。この3人、戦争なんぞそっちのけで、ただただ金欲しさに悪行を重ねていく。戦争なんぞはアホな連中が勝手にやってるもんで、そんなんワシら関係あらへん。ワシら金が欲しいだけやねん。と、いう映画である。これがハリウッド映画なら南北戦争もテーマに大きくかかわって主人公の人生と戦争はどういう関係であったかを描いているだろう。ところがイタリア映画はリアリズムが昔からの伝統。3人の男どもの欲望むき出しの行状をこってりと描いていく。

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ラーメン(醤油)


 ご多分にもれず、ワシもラーメン好きである。会社での昼食は、弁当を作ってもらっているが、外でお昼を食べる時は、ラーメンを食うことが多い。どうしても、どこそこのラーメンを食いたい、というのではなく、もう昼や、どこぞでメシ食わにゃあかんな。あ、こんなとこにラーメン屋が。ま、ここでええか、というぐあいに食うことが多いのがラーメンである。
 いろんな所でラーメンを食ったが、まずいのもあったし、うまいのもあった。自分でいうのもナンだが、ワシはことラーメンに関してはなかなか厳しい批評家ではないか。ここ、神戸市東部から西宮市にかけての2号線沿いは、ラーメン街道と呼ばれラーメン激戦区。たくさんのラーメン屋が国道沿いにひしめいている。ひととおり食った。及第点は2店か3店かな。
 ラーメンは外で食うだけではなく、自分でも作って食う。ワシの作り方は、こういう作り方だが、自分で作ったラーメンを自己採点すると、まあまあそこそこといったところか。上記の及第の店には負けているが、落第の店よりはうまいと自分では思っている。
 と、いいつつも、脱サラしてラーメン屋を開業しようとは全く思わない。ラーメン屋になればラーメンばっかり作らなくてはならない。そんなことは嫌だ。ワシは趣味で料理をやっている。ラーメンも作りたいが、ほかの料理もしたいのだ。
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スパゲッティ・シシリアン


 もう9月とはいえ、まだまだ残暑が暑うございます。涼しくなってしのぎやすくなってはきましたが、去り行く夏に一抹のさみしさを禁じえません。
 夏の野菜の代表といえば、ナスとトマトですね。イタリアのシシリー島はナスの産地として有名です。だからこのパスタ料理がこの名前なんですね。
 さて、まずトマトソースを作りましょう。いつもは缶詰のホールトマトを使うのですが、せっかくですので、フレッシュな生のトマトを使いました。トマトを湯むきして、フードプロセッサにかけます。玉ねぎのみじん切りを炒めて、トマトを入れて煮ます。アクを取りながら、ていねいにコトコトと煮つめます。
 トマトソースを煮ている間に、ナスを炒めます。輪切りにして、たっぷりのオリーブ油で、ナスがクタッとなるまで炒めます。この時。赤とうがらしとニンニクを入れるのをお忘れなく。
 ナスが炒め終わりましたら、トマトソースを加えて、ゆで上がったスパゲッティをからめてやります。スパゲッティを入れる時、麺のゆで汁を少し加えてやります。最後にお皿に盛って、バジルの葉をちょっと添えてできあがりです。
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桂枝雀生誕70年

 NHKかんさい特集で「浪速の爆笑王再び 生誕70周年 桂枝雀の至芸」を観た。そうか、枝雀師匠が生きてはったらもう70か。
 番組のなかで南光さんが「師匠はやり尽くして死なはった。私は悔いはおまへん」と、ゆうてはったけど。ワシは違う。ファンとして悔いが残っている。70歳の枝雀師匠の高座を観たかった。一番弟子の南光さんが「悔いはない」とゆうたはるのに、いちファンにすぎないワシがこんなことをいうのは、ごっつい僭越なことなんやけど、枝雀師匠は道半ばで倒れはったとの印象を持つなワシは。
 18歳の雀々と師匠が阪急電車に乗ったはる映像が放送されていたけど、電車の中で師匠は口の中で、ブツブツゆうてはった。電車に乗っている時も落語の稽古をしたはるのや。起きてはるときは、ずっと落語のこと考えてはったのやろな。ようするに枝雀師匠は生まじめなお人なんや。
 生まじめに落語の精進に励み、一生懸命お客を楽しませることばっかり考えてはったのやろ。
 いわば師匠は長い長い助走をやったはったんではないだろうか。助走が終って、さあこれからジャンプという時に死なはった。生まじめに落語の研鑚に励んでいるある日、ふと「ワシ、なんでこんなこと、やってんねんやろ。しょせん落語や、たかが落語」と、フッと力が抜ける。と、そういうことがあった後の枝雀師匠が観たかった。「緊張と緩和」の長い「緊張」の時が終って、さあこれから「緩和」した枝雀落語を楽しめると思うとったのに。まことに残念や。
 もし師匠が生きてはったら、今の雀々をうらやましく思わはるのではないだろうか。ワシがこのブログで何度か書いたが、枝雀落語は精密機械のような落語や。天衣無縫に見えて決して狂気には走らなんだ。ところが、雀々の落語は、一線を超え狂気に走ることがある。
 それはそうとして、番組ではファンが選ぶ枝雀落語ベスト3という企画をやっていた。NHKの集計では
①代書
②池田の猪買い
③貧乏神
 と、なっておった。また、堀晃さん
①代書
②鷺とり
③雨乞い源兵衛
 と、してはった。大先輩の堀さんを、さしおいてワシごとき若輩もんが、異を唱えるのもなんだが、ワシの選んだ枝雀落語ベスト3は
①宿替え
②夏の医者
③いらちの愛宕まいり
「宿替え」女房とのかけあいが面白い。釘を打つシーンも爆笑する。「夏の医者」「おひいさんがカー」がある代表的演目。「せんせいさま」のキャラが魅力。
「代書」は弟子の雀々の「代書」の方がワシは笑える。「池田の猪買い」番組で佐渡裕さんが少し触れてはったけどワシの持っているテープはグチャグチャの「池田の猪買い」山猟師の六太夫さんに持たす鉄砲を作り忘れたり。シャレでやったはんのかなと思うけど、最後、サゲの後のあいさつで「きょうは、ほんま、すまんこって」とあやまったはったから、マジでグチャグチャやったんやろ。けど、この「池田の猪買い」が一番おもろい。

 星群の会ホームページの「SFマガジン思い出帳」が更新されました。どうぞご覧になってください。 

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とつぜんコラム№95 さらば自民党

 小生が生まれた時の日本は自民党政権だった。それから、ずううううっと自民党政権。細川内閣、羽田内閣の1年ほどを除けば、小生は自民党が与党でない状態を知らない。
 これって民主主義国家としては異常ではないだろうか。一党独裁である。社会主義国の中国やキューバ、北朝鮮と同じ。ところが、日本と中国キューバ北朝鮮との一番の違いは何か。民衆の意志が国政に反映できるかどうかだ。これら社会主義国では、建国以来、民衆が自由に権力を選択できる機会は一度もなかった。選挙はあるらしいが、ほとんどが信任投票で、現政権にYESを強制するものだろう。ご承知のごとく日本では、選挙はごく普通に行われている。日本の選挙に国連などの国際監視団が見張ることはない。だから、民衆が自民党政権にNOということも可能だ。それに比べて、上記3国では、民衆が自分たちの意志で、共産党、労働党にNOということは不可能だろう。
 と、いうと日本では民衆の意志で自民党政権にYESといってきたのだ。歴代の首相で、在任中に悪口をいわれなかった首相はいないだろう。また、自民党ほど非難批判攻撃の対象になった党はない。それでも人々は自民党に投票し続けてきた。
 仮に今回の政権交代を革命であると、見てみよう。一滴の血も流さず、一発の銃弾も飛ばない、極めて静かな革命だった。民衆は投票用紙という紙の銃弾を使って革命を起したのだ。ところが、翌日の朝刊に「民主党圧勝」と大きな見出しが載るだけ。歓喜に喜ぶ民衆の姿はない。あるのは「民主党でも変わらないんじゃないですか」「ダメだったら自民党に戻せばいい」という、しらけた街頭インタビューの声だけ。
 こんな革命はないだろう。半世紀以上に渡ってこの国を、一党独裁をしてきた自民党が倒れたのだ。普通なら自民党員は地下に潜って、民主党政権下の官憲の手を逃れ、再起を期し、時の最高権力者麻生太郎は怒り狂う民衆の手によって処刑されているはずだ。ところが麻生は当選し、また少なくなったとはいえ、当選し議員を続ける自民党員もいる。
 と、いうことは、あの2009年8月30日の政変は革命なんてものじゃなかった。では何か。ただの選挙だったのだ。ただの選挙で、ごく普通に政権が変わっただけ。アメリカでもイギリスでもやっていること。議会制民主主義の国なら、あたりまえにやっていたこと。ところが、日本では半世紀以上、このあたりまえの事ができなかった。と、いうことは民衆は自民党政権で良しとして、不満がありつつも、この政権には及第点を与えていたということになる。
 それがなぜ、この度の自民大敗北となったのか。もちろん、こういう理由が一番だろう。それと同時に、この国にとって自民党は不要になったのだ。
 寄らば大樹の大樹にアメリカを選択し、企業を富まして、企業の利潤の配分は経営者に任せ、1次産業より2次産業に力点を置き、地元に大きな利益を誘導する。それによって、とりあえずは、日本は平和で安全な国となった。餓死する国民もいない。反自民の小生とて、これらの仕事は自民党の、功罪あい半ばするが、その功であることは認めなければならない。その仕事も終った。
 これから始まる民主党政権にとって、一番必要な政党は、野党の自民党と共産党だろう。左右からしっかりチェックして、民主党の政府は健全なものとなる。次に自民党が政権を奪回することがあっても、それは、2009年8月30日以前の自民党とは違う自民党だろう。ともあれ、今までの、与党自民党は、役割を終えて去っていったのだ。
 
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