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夢判断


久野四郎                 早川書房   

 久野四郎。古いSF者ぐらいしか知らない作家だろう。忘れられた作家といっていいかも知れない。
 この久野四郎、少し前、小生が「SFマガジン思い出帳」で、ちょっと触れ、また、「ヘリコニア談話室」高井信さんのブログ「ショートショートの・・・」で、少し話題となった。
 本棚から早川の銀背版を取り出して、ずいぶん久しぶりに読み直した。いやあ、おもしろかった。17編の短編が収録されているが、いずれも起承転結がきちんとついた、短編のお手本のような短編。オチのキレが良いから、ひとつ読み終えたら、また次のが読みたくなる。止まらないやめられない。かっぱえびせんみたいな短編集だ。
 久野四郎のSFには、ブッラックホールだとか、超光速だとか、遠未来だといった、SFでオナジミのうんと不思議は出てこない。少し不思議。「笑うセールスマン」などの藤子不二夫Aの短編漫画に似ているかな。
 ごく普通の日常の生活を営む、ごく普通のサラリーマンが登場人物。その登場人物が、最初は、少し違和感を感じる。最初はほんの少しのズレ。そのズレがだんだん大きくなって、ハッと気がつけば、摩訶不思議な世界に来ていた。読者は、果たしてこの世界は、この本を読む前にいた世界と同じであったのか判らなくなる。不思議ないごごちの悪さが久野SFを読む快感なのだ。
 ともかく、このまま埋もれさせてしまうには惜しい作家だ。再評価されることを強く願う。
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岩田あっぱれ。きっちり昨日のお返し

 いやあ痛快痛快。きのうチェンにやられたことを、きっちり岩田でお返し。3安打、12三振、1フォアボール、完封完投、いうことはありません。見事なピッチングやった。中日打線は手も足も出んかったな。見たか落合。
 打線も、桜井、ブラゼルの代わりに上がってきた、林が3点タイムリー。林が活躍すると、桜井もおちおち休んどられへんぞ。欲をいえば追加点が欲しかったな。4番金本に元気がないのが心配。
 これで、3位ヤクルトとは1.5ゲーム差。ヤクルトを抜くのは時間の問題やな。それよりも不気味なんは広島。ぴったり後ろについてきよる。
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