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これが加賀の治部煮でござる

 
これが治部煮でござる。加賀100万石は前田様の御城下金沢の郷土料理でござる。鴨肉を野菜といっしょに煮る。
 治部煮の名前の由来でござるが、治部衛門という人の名前だとか、ジブジブ煮るからだとか、いろいろな説があるそうな。はなはだしきは、仏蘭西料理のジビエ料理からきているとか。なんでも前田様のご家中で欧羅巴に行った御仁がおったそうな。
 本来ならば、鴨肉で作るべきなのだが、拙宅周辺のスーパーには、鍋用のヒラヒラの合鴨肉しか売っておらなんだ。これならば、昨日、お城からの帰りしなに、三宮で鴨のロース肉の塊を購っておくべきだった。本日はお城勤めはお休みでな、屋敷でいろいろ用があって、三宮まで行けなんだわ。しかたがないので、鶏肉を買いもうした。
 材料は、鶏もも肉、干し椎茸、にんじん。まず、鶏肉の皮目をあぶって、軽く焦げ目をつける。拙者が鶏肉を煮る時は、必ずこの処理をいたす。香ばしくて美味しくなる。鶏肉には片栗粉をまぶしておく。
 鍋にだしを張る。砂糖、味醂、醤油で味付けして煮立てるでござる。そこに鶏肉、戻した干し椎茸、にんじんを入れて煮る。鶏肉にまぶした片栗粉で煮汁にとろみが出るでござる。
 煮上がったら器に盛り、ゆでた春菊を沿え、わさびを乗せて、できあがりでござる。金沢には治部煮用の塗りの椀があるとのことでござるが、当家は藩よりいただく、お手当てが少のうござってな、そのような器はござらん。少し大きめの汁椀を使ったしだいでござる。
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