風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

福禄寿

2007年04月18日 | 雑感
気づいてみたら、新緑が山を覆っていました。
気持ちのいい季節が今年も巡ってきました。

昨日、友達から本をいただきました。
「福禄寿」という本です。
福・禄・寿の三語で人間の生き方はほぼ網羅できると。

福: 人間関係
禄: 財産・お金
寿: 心身の健康

言われてみれば、人の悩みは上記の3点に集約できますね。

中国の帝王学では、6歳までは「寿」、つまりとにかく健康であれと躾けるのだそうです。
元気一杯に遊べということでしょうか。
6歳から12歳までは「福」、礼儀とかマナーとか人間関係を円滑にするすべを教え込むのだそうです。
で、12歳になってある程度の心ができたところで、「禄」、金銭に関する管理方法を学ぶのだそうです。

なかなか理にかなっているなと思いました。
で、面白いのが、帝王学はあくまでも為政者のための学なわけですが、
民衆には「福」と「寿」についての学問は流し与えます。
でも、「禄」についての学は与えません。
富は為政者の独占ですね。

日本においては「福寿」という言葉は良く耳にしますが、「福禄寿」という言葉はぼくは聞いたことがありません。
やっぱり「禄」の学は抜き取られた形で、我々民衆には伝えられたのでしょう。
民衆は貧乏でも、呑気に健やかに暮らせというところでしょうか。

でも、今の世相ですと、貧乏でも呑気に健やかに暮らすということがだんだん難しくなってきた感があります。
「禄」というのは人生をバランスよく生きていくためには大変大切なんだと思う必要がありそうです。

成功者と呼ばれる人は、福・禄・寿のバランスが取れている人だと言います。
考えてみると、そうだなぁと思います。
日本の土壌では、「禄」のことを考えるのはあまり上品でないこととされていたために、どうもお金の管理がルーズでした。
「宵越しの金はもたねぇ」型が多かったように感じます。
ぼくはその典型です。

でも、「禄」が弱いと、その他の「福」「寿」にも悪影響が出るのが現代かもしれません。
ちょっと考えを新たにしました。
欲を張るというのではなく、人生のバランスを取るという意味での蓄財というのは必要かもしれません。

でも、今から蓄財の心構えなど育つんだろうかと、激しく自分自身を疑う今日この頃です。