走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

日本最高齢の助産師

2011年06月12日 23時45分44秒 | ちょっといい話
 今日のTBS「情熱大陸」の主人公は、坂本フジヱさん。

 1924年和歌山県生まれ。
23歳で出張スタイルのお産を専門とする「坂本助産所」を自宅に開業。
1997年に和歌山県田辺市に移転し現在に至る。

 出産以外にも子育て相談や中高生への性教育指導など、地域のよろず相談所として活躍する。
性教育もまっすぐ直球勝負。子どもたちは目を丸くしながら聞き入っている。
生物としての本能の中にある欲望をわかりやすく説明しながら、人としての「愛」の大切さを教える。

 わずか身長147センチの小柄な身体にみなぎるエネルギー・・・
どこから見ても「可愛いおばあちゃん」の坂本さんが手術着を着ると一変。
存在感も迫力も一気に1・5倍に増し、テキパキと指示を与える姿はまるで「不動明王」さながらだ。

 「自然なお産をしたい」と望む妊婦の間で話題となっている和歌山県の「坂本助産所」。
87歳の今も現役の坂本おばあちゃんは、66年の助産師生活で4000人もの赤ちゃんを取り上げてきた。 
 ある日、坂本おばあちゃんの元に一人の妊婦が訪れた。
「もう予定日なのに、旦那が入院しちゃって、ケンカもして・・・」
出産を間近に控え不安で心が押し潰されそうな妊婦を前に、坂本おばあちゃんは自らの亡き夫への想いを語り出した。

 「心残りはないが、もうちょっと話しとけばよかったと思う。会話というコミュニケーションじゃな・・・」

 生を取り上げる仕事をしながら、常に死というものを意識しているような気がした。
 それも自然体に
 人と人が支えあうためには、言葉というコミュニケーションが大切なんだよと教える。

 また、(赤ちゃんが)ご飯を食べないと心配して相談に来る母親。

 「心配せんでもええ、いつか食べるようになる。今は『食べる』ということに興味を持たせることよ。
  そして、何よりも親が大きな声で『おいしい、おいしい』と言いながら美味しそうにご飯を食べること。
  それをしっかり見よるから、食べるようになる。」

 まさに究極の親学であり、出産という神秘の現場を司る「87歳・カリスマ助産師」だからこそ言える言葉である。