走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

新成人おめでとう 2010年バージョン

2010年01月12日 22時33分41秒 | ちょっといい話
 毎年恒例のサントリー酒類株式会社の新聞広告、伊集院 静さんの文章を紹介しよう。

 「パパとおやじから」

 新成人おめでとう。
 今日から君たちは大人の仲間入りだ。
 でも大人って二十歳になれば誰でもなってしまうものだろうか。それはやは
 りおかしいと思う。しかし無事に二十年生きてきて、今日の空を見てい
 るだけで素晴らしいことだ。さまざまな二十歳があって世の中だ。

 パパは娘に静かに言った。
 「大人の自分を大切に生きて欲しい。パパがママに出逢った日のように、ま
 ぶしくて、綺麗な日本語を話す女性になってくれよ」
 オヤジはセガレに言って聞かせた。
 「自分のことだけで精一杯の大人になるんじゃないぞ。いい友だちを作り、
 信じられるものを見つけるんだ」

 まぶしい自分になることも、美しい日本語が話せるようになるまでも、良き
 友を得ることも、信念を発見することも、一年、二年じゃできやしない。い
 いものは時間がかかる。見てくれで人を判断するな。金で価値判断をするな。
 すぐに手に入るものは砂のようにこぼれる。本物を手にするのは苦しいぞ。
 パパと娘は、オヤジとセガレは、この日、初めて乾杯をした。この日を待っ
 ていたんだ。なんだか美味いな。
 「酒は品よく飲みなさい。人も、酒も品格だ」
 二十歳の君たちに乾杯。

 この日を待っていたんだ。

                  伊集院 静


 オヤジと酒を酌み交わしたことのない私は、娘と酒を酌み交わすことにしよう。