tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

先進国とは何か? 国連・ユネスコの役割は?

2016年07月26日 13時26分02秒 | 国際関係
先進国とは何か? 国連・ユネスコの役割は?
 大分以前、「 個人と国家」という表題で、こんな趣旨のことを書きました。
 個人の場合は「あなたと私」「you and I」が礼儀上の常識で、会社でも「わが社と貴社」などと書いたら「順序が逆だ」と上司にすぐ直される。ところが国になると日本は「日中」と言い、中国は「中日」というのが常識です。
まず日本が、世界に先駆けて「相手国を先に書くようにしたらどうでしょうか。」

 どうも、国と国の間は、礼儀という概念が抜け落ちている世界のように感じられて仕様がありません。
 個人の間では、先ず礼儀が大切で、暴力を使ったり、あからさまに他人の悪口を言うようなことは、はしたないことで、まともな人間にあるまじきことというのが常識で、そうした常識に叶った生き方をする人が、社会の安定をもたらす、良い市民でしょう。

 こうした個人の社会の常識を「国家間の関係」にあてはめてみたらどうなるでしょう。
 今、先進国と言われているのは、一人当たりのGDPが大きい国で、基準はほとんど経済的な物差しでしか見ていないようです。

 昔は Developed countries (先進国)とか Developing countries(途上国) などと言いましたが、これも経済的な物差しのみの問題のようです。今では、Emerging economies などとまさに経済オンリーの用語が一般的です。

 それならば、先進国や途上国にはすべて Economically という形容詞を付けるべきで、「本当の意味で先進国」、世界の国々の規範となるような立派な国については別の言葉を使わないと、意図しない誤解が起きるのではないでしょうか。
 今、そんな国はないから、そんな言葉は不要です、などと言わないでください。

 個人の場合には、争いの絶えない昔から「仁義礼智信」(これは中国ですが)、それぞれの宗教の教えにも、社会の理想とする概念は、それぞれにあるはずです。

 こうした教えは、聖人や宗教指導者によって語られたり掲げられたりしたものと思いますが、今こうした地球社会の国家の在り方を語るとすれば、それは国連とかユネスコの役割でしょう。

 国連憲章の前文は主語の問題があるという人もいますが、内容は素晴らしいですし、ユネスコ検証の前文も、英国の故アトリー首相の言葉を引用した素晴らしいものです。
 しかし、今、国家間のやり取りでも、先進国内の選挙で対立する陣営の間などでも、理性を欠いた誹謗や、悪口雑言に近いようなものが飛び交い、本当の先進国とは考えられないような現実があります。(日本の選挙戦も心すべきでしょう)

 経済だけが進歩して倫理が追い付かなければ、 アダムスミスや渋沢栄一が嘆くでしょう。先進国などという言葉も、もう一度本格的に定義しなおしてみる必要があるように感じますが如何でしょうか。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めまして (たにむらこうせつ)
2016-07-26 19:12:28
新しい言葉を考えたいですね。
「幸心国」「豊心国」など如何でしょう(^^)
逆は「貧心国」「冷心国」など。
考えると面白いですね。
みんなのブログからきました。
詩を書いています・・・よろしくお願いします。
返信する
Unknown (tnlabo)
2019-01-10 21:12:04
流石詩を書いておられる方、着想が素晴らしい。
 これで区分けしたら、どんな地図になるでしょう! 

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。