tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

「濡れぬ先こそ露をも厭え」ですがその後は?

2023年08月24日 15時44分42秒 | 政治
安倍政権の集団的自衛権の閣議決定から、日本の平和憲法は不安定なものとなり、今は、敵基地攻撃能力、武器輸出問題が議論される事になり、南西諸島にミサイルが配備されるようになりました。

将来、日本の政府がどんな状況の中でどんな意思決定をするかは解りませんが、日本が戦争に巻きこまれる可能性が出てきたと国民は感じています。

今日のマスコミの報道では、日本が堅持してきた「武器輸出三原則」もなしくずしに見直され、条件を付けながらも武器輸出を認めようという方針に政府が見直してきている様子が種々報道されています。

日本には「濡れぬ先こそ露をも厭え」と言う諺があります。この諺の解釈な難しい所ですが、本来の解釈は「人間は本来濡れていないのだから、それを大事にして、少しでも濡れないように気を付けよう」という事と思いますが、ここで「濡れる」というのは「悪に染まる」という事でしょう。

では、一度濡れたらどうするかという事は「言わぬが花」で、諺には続きはありませんが、敢えて言えば、一度濡れたら大変ですよ「人間は弱いものですから、容易に立ち直る事が出来ないのです」という教訓を含んでいるのでしょう。

日本国憲法とそれに対する第二次安倍内閣以降の日本政府の態度、行動を見ていますと、いつもこの諺が心の中に浮かんで来てしまいます。

アメリカと仲よくしようとしたせいか、トランプというとんだ大統領をと仲よくしたせいか知りませんが、アメリカと仲良くなるのに比例して、日本国憲法の第九条とは折り合いが悪くなるという事になりました。

政府はそこにいろいろな理屈を付けて辻褄が合うように見せながら、結局は、日本にミサイルや無人機が飛んでくるという可能性がどんどん高まるような政策決定を「閣議決定」という形で決めて、国民はそれを認めなさいという事になっています。

今回の武器輸出問題も、イギリス、イタリアと共同で高性能戦闘機を開発するというプロジェクトへの参加決定が始まりです。

先ず、開発には巨大なカネがいるので、日本独自では無理、共同が合理的という理由でした。何か胡散臭いと感じていましたが、イギリス、イタリアでは、高性能戦闘機が出来たら第三国に輸出したいという事になるようです。

日本で生産した戦闘機は共同開発した3国ならどこで使ってもいいという事になりますが、第三国に輸出されると、何処でどう使われるかわからない、内戦や国際紛争で一般市民の殺傷の可能性が当然あるので、日本の武器輸出三原則に抵触する、「日本どうする?」という事になっているようです。

武器輸出三原則は安倍政権の下で平和貢献に資する場合や日本の安全保障に資する場合には輸出を認めるという条件付きで見直され(防衛装備移転三原則)ていますが、今度は国際法違反の武力や威嚇を受けている国には輸出出来るとしたいようです。

引き合いに出されるのは、ロシアのウクライナ侵攻におけるウクライナ支援のようですが、現状日本は人道支援や復興支援に徹するという事で、ウクライナもそれには理解を示しています。日本の平和憲法の意義を理解しているからでしょう。

聞くところによれば、武器輸出の中で、部品はどうかという質問に対し「部品は武器ではない」などという見解になるようで、こういうのを抜け道というのでしょう。

こんな様子を見ていますと、現政権は「何とかして、日本を戦争の出来る国にしていきたい」と考えているとしか思えません。

民主主義国ならば、それが国民の輿論だという事のはずですが、どう見てもそんなことはないようです。
ならば、安倍・岸田政権というのは一体何なのでしょうか? それとも日本は民主主義国ではなかったのでしょうか?
 (日本国民よ、しっかりせい!という声が聞こえて来そうです)

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