tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

政府はコロナから教訓を得たのか?

2021年08月31日 20時39分21秒 | 政治
コロナ問題が終わったわけではありませんから、こんな事を書くのは早すぎるのかもしれません。

しかし、コロナ問題が始まってから、既に1年半を超えています。ところがここへ来て、自民総裁選と総選挙です。コロナに責任を持つべき政権がどうなるか解りませんが、政策も迷走しているうちに2年近い月日がたつことになります。

この2年に近い結構長い月日を振り返れば、最初の緊急事態宣言は成功した部類でしょう。これは国民が真面目に政府の言う事を聞いたからでした。

しかしその後政府のやったことは、コロナを甘く見てのGoToによる経済対策でした。

多くの国民は、みんなが家の中に4月、5月の2か月間蟄居していたから感染者数が一桁になったので、「もう出歩いてもいいよ」と言われてその通りすれば、また感染者が増えるのではないかという危惧を感じていました。

しかし、政府が「大丈夫、コロナを心配するより景気が大事」とおっしゃるので、「そうかもういいのか」半信半疑で、出歩いたところ、やっぱり大変なことに以なり、年が明ければまた緊急事態宣言になりました。

それでも政府は、GoToで感染者が増えたのは数十人か100人程度などと2回目の緊急事態宣言の直前まで言っていました。

その後は、緊急事態宣言や蔓延防止措置の繰り返しで、アメリカからワクチンが来るからそれで何とかなる。東京五輪も実施可能、観客も入れるようにしたいなどと「とらぬ狸の皮算用」をしていましたが、そう甘くはありませんでした。

大分遅れてワクチンが来たので、「1日100万回打て」と檄を飛ばし、東京五輪に間に合うかと思ったのかもしれませんが、途端にワクチンは不足で職域や学校、大規模接種会場は縮小や休止になりました。

結局、東京五輪は無観客となりましたが、日本選手の活躍で多少の盛り上がりはあり、バッハ会長から表彰状も貰えて気をよくし、パラリンピックは、小学生などの教育のために観戦させる事にした途端、引率教員が感染したりで、無観客になりました。

パラリンピックは今日も進行中で、選手は頑張っていますが、会場の外の社会ではデルタ株が猛威を振るい、感染者は激増、特に若者の感染や重症化、死亡例も出て、自慢の医療は崩壊状態、コロナに感染しても入院できず、自宅療養を強いられ、家族感染、単身者の自宅孤独死がニュースになったりしています。

政府は9月末が迫り、自民党は総裁選のドロドロ、コロナと政局どちらが本気と言えば、誰にもよく解りません。

この1年半余の経験を振り返りますと、経験に学んだのは、ワクチンから置き去りにされた若年層でしょうか。デルタ株の怖さを実感し、外出も減り、ワクチン接種希望者が長蛇の列という事ぐらいでしょうか。日本の若者は結構真面目なのです。

政府はGoToこそ言わなくなりましたが、総理は自民党に経済対策作りを命じ、何かまた、コロナ対策と景気浮揚の虻蜂取らずが心配されそうです。

こんな状態で、誰か日本の中に、この「酷い経験」を確り認識し、今後の日本のために本気で生かそうとしている人がいるのでしょうか。

いるとすれば、恐らく感染症対策の専門家の方がたかもしれません。次期政権がどうなるか知りませんが、政治家、就中、国のりーだーにも、根拠のない楽観論を言うのではなく、経験に真摯に学ぶ人が出て来てほしいと思いますが、この願いは叶うでしょうか。

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