もう長い間仕事はしていません。でも日曜以外は毎日ブログを書いています。家事は家内と分担して、なるべく負担は平等になるように、楽しくやれるように工夫します。
「Work and Life」という言葉がありますが。年金生活者の毎日は、すべて「Life」で 「Work」は無いということになるのでしょう。
多分、こうした考え方は欧米流の「働く」のは所得を得るためで、人生(生活・Life)の一部を犠牲にしなければならないという二分論から来るのでしょう。
これは旧約聖書の、アダムとイブがリンゴを食べるという原罪を犯し、その罰として永遠の命を失い、男は生活を支えるために働き、女は子孫を得るために分娩をしなければならない、(英語のlabour は労働と分娩の意味を持つ)という記述に由来するのでしょう。
今の欧米人に聞けば、大体、そんなのは昔の話ですよと言いますが、働かなくて暮らせれば結構と考える人は多いようです。
日本人は「勤労」という言葉があるように、働くことは世のため人のためになる貴い事だという認識があります。
欧米もだんだん日本人の考え方のようになってきたようですが、その日本で「過労死」などと言う言葉が生まれ、勤労(過労)の果てに、体を壊したり、自殺といった事も起きるような事が起きています。
働く事は貴いことだ、という素晴らしい認識がある日本人が、そんな行き過ぎを犯してしまうというのは大変残念です。
過労という問題の背後には、それぞれに多様な原因があるのでしょうから、ひとくくりに「誰が悪い」という言うことは不可能でしょう。
ただ、昔から言われますように「働く」は「端を楽にする」のだよと意味付けすれば、多少の苦労はあっても人の役に、社会の役に立っているというやり甲斐や満足感を持つ事が出来るでしょう。
大事なのは、本気で仕事をしていれば、そうしたやり甲斐を感じられる雰囲気を職場の中に作り出す「職場環境づくり」のように思うのです。
職場に良い雰囲気を作る、ことは、職場の全員の協力が必要ですが、そうしたみんなの協力を得るのに最も必要なものは、リーダーの能力です、理解力、包容力といった人柄をベースに、メンバーを育てる指導力です。
メンバー(部下)を成長させ、成果を出す、これがリ-ダーの役割です。
人間は誰でも、自分が成長出来たと自覚した時、生き甲斐、やり甲斐、充足感をもつのです。
楽しんで仕事ができる雰囲気が最も大事なのです。「楽しくなければ仕事じゃない」というのは些か言い過ぎかもしれませんが、日本の伝統文化の中にはそうした仕事のやり方を可能にする要素があるのです。
その最大の責任者はリーダーです。悲劇は、リーダーが不適切な人間の時に起こることが最も多いようです。
因みに、兵庫県庁の事件などは、こうした視点から見ていく事も大事ではないかと思うところです。