安倍談話、意地を張ると窮屈に
戦後70年の安倍談話が国際的にも注目されているようです。
こんな問題ではあまり書きたくないのですが、本当に日本の将来のことを考えるなら、本来の日本人の心根が世界中から理解されるような、率直で穏やかな物言いがいいように思われてなりません。
安倍さんは、その人柄からでしょうか、他人と違う事をいつも意識して強調しているように見えます。折口信夫の言う、日本人の特徴の類化性能ではなく別化性能が強いようで、他人に言ったことをそのまま使うのはお嫌いで、自分なりに言い換えたいようです。
戦後70年の総括ということで、富国強兵時代「末期」の日本に触れなければならないのですが、そこで無理して、多少は正当だったと言ってみても、日本人自身「あの悪夢の時代」と振り返っているのですから、内外共に、どうしても違和感が残ると思います。
明治時代の日本が富国強兵政策を取ったことは、あの時代背景の中では十分意味があったということは、アジアのみならず、欧米でも肯定する人は多いでしょう。
しかし、その延長線上で、欧米に一周遅れで植民地獲得に進んだことは、どう考えても大失敗でした。本来の日本人らしくない行動とわたくしは考えています。
そうした行動の背後には、日本人の 舶来崇拝「癖」があったと思っています。欧米がみんなやっていることを真似して何が悪い、という気持ちを、欧米の侵略からアジアを守るという錦の御旗でくるんでの日中戦争、太平洋戦争だったのでしょう。
しかし、やったことの中身は矢張り侵略で、アジアの自立については、極々一部で認識されているにすぎません。
「 加害者と被害者」という問題は、何か事件が起きるたびに、いつも私の頭の中にありますが、加害者は意識が薄く、被害者は深刻に意識するのです。日本人は本来、他人の痛みを感じる「感受性」を持っていたのではないでしょうか。
戦後の日本は、こうした反省に立って、不戦を誓い、平和憲法を持ったのです。これは世界に例を見ないほど徹底した反省の在り方です。
ついでに、戦後の経済活動で、植民地を持たなくても、いくらでも豊かになれるということを実証して、結果的に、世界経済に新たな地平を開きました。
闇雲に欧米の行動をまねた侵略行為について、何とか格好をつけようと肩肘張ると、日本の立場は益々窮屈になるのでしょう。漱石のいう様に「意地を通せば窮屈」なのです
本来の日本人の心根が解るような談話を出してほしいものです。
戦後70年の安倍談話が国際的にも注目されているようです。
こんな問題ではあまり書きたくないのですが、本当に日本の将来のことを考えるなら、本来の日本人の心根が世界中から理解されるような、率直で穏やかな物言いがいいように思われてなりません。
安倍さんは、その人柄からでしょうか、他人と違う事をいつも意識して強調しているように見えます。折口信夫の言う、日本人の特徴の類化性能ではなく別化性能が強いようで、他人に言ったことをそのまま使うのはお嫌いで、自分なりに言い換えたいようです。
戦後70年の総括ということで、富国強兵時代「末期」の日本に触れなければならないのですが、そこで無理して、多少は正当だったと言ってみても、日本人自身「あの悪夢の時代」と振り返っているのですから、内外共に、どうしても違和感が残ると思います。
明治時代の日本が富国強兵政策を取ったことは、あの時代背景の中では十分意味があったということは、アジアのみならず、欧米でも肯定する人は多いでしょう。
しかし、その延長線上で、欧米に一周遅れで植民地獲得に進んだことは、どう考えても大失敗でした。本来の日本人らしくない行動とわたくしは考えています。
そうした行動の背後には、日本人の 舶来崇拝「癖」があったと思っています。欧米がみんなやっていることを真似して何が悪い、という気持ちを、欧米の侵略からアジアを守るという錦の御旗でくるんでの日中戦争、太平洋戦争だったのでしょう。
しかし、やったことの中身は矢張り侵略で、アジアの自立については、極々一部で認識されているにすぎません。
「 加害者と被害者」という問題は、何か事件が起きるたびに、いつも私の頭の中にありますが、加害者は意識が薄く、被害者は深刻に意識するのです。日本人は本来、他人の痛みを感じる「感受性」を持っていたのではないでしょうか。
戦後の日本は、こうした反省に立って、不戦を誓い、平和憲法を持ったのです。これは世界に例を見ないほど徹底した反省の在り方です。
ついでに、戦後の経済活動で、植民地を持たなくても、いくらでも豊かになれるということを実証して、結果的に、世界経済に新たな地平を開きました。
闇雲に欧米の行動をまねた侵略行為について、何とか格好をつけようと肩肘張ると、日本の立場は益々窮屈になるのでしょう。漱石のいう様に「意地を通せば窮屈」なのです
本来の日本人の心根が解るような談話を出してほしいものです。