tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

ジャパン シンドローム?

2011年03月08日 17時59分40秒 | 社会
ジャパン シンドローム?
 近頃、 ジャパン シンドロームなる言葉が使われます。英エコノミスト誌が書いた言葉の受け売りですが、エコノミスト誌は、この所元気のない日本経済を応援するつもりで書いたようです。

 昔から日本のマスコミは、外国の日本についての発言を、何か自虐的に受け取り、自分を蔑むようなところがあります。
 ドゴールが池田首相のことを「トランジスタ商人」と言ったとか、欧米が「日本人はウサギ小屋に住む働き中毒」と言ったとか書き立てたのをご記憶の方も多いでしょう。

 いまや欧米でも中国でも、首脳の外国訪問には、多くの経済人が同伴してまで、自国製品の販促をやります。これが今の常識です
 かつて、ドイツのコール首相(当時)が来日した際、「ドイツは労働時間が短いというが、二重就業が多いではないか」ときかれ「ドイツ人は勤勉だからそうやって働く人も多い」と答えていますし、アメリカが総実労働時間で日本より長くなったとき、アメリカ人が「アメリカ人はもともと勤勉なのだ、よく働くのはいいことだ」と言ったのを何度も聞いています。

 池田首相は首脳セールスの先鞭をつけた先覚者ですし、日本人は働き者だから、この円高に耐えて、世界に迷惑をかけず、貢献を続けているのでしょう。卑下することはないのです。

 確かに今の日本は元気がありません。政局も混乱の極です。しかし、「これで日本はもうダメだ」などと思っている日本人はいないでしょう。だめだ、だめだといいながらも、ほとんどの日本人は健気に頑張っています。

 ジャパン シンドロームは余り感じのいい言葉ではありませんし、「何がどう悪くてこうなっているのか」といった、原因と状況の明確な表現でないと対処方法も的確に論じられません。ただ、エコノミスト誌もふくめて、日本の人口減少問題を過度に悲観的に取り上げる傾向は、どうもあちこちに見えているようです。

 確かに少子化の原因は、必ずしも特定できていません。しかし、この少子化傾向が何時まで続くかといった将来展望も、実は誰にも解っていないのです。あと40年この傾向が続けば、2050年には日本の人口は・・・、というのは、あくまで「仮定」の話です。

 最近の婚活ブームなどを見ていると、近い将来、少子化傾向も変わって来るのではないかといった気もします。悲観しないでよいシナリオも考えて見ませんか。