tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

経済成長の原動力 その1

2009年06月24日 21時04分01秒 | 経済
経済成長の原動力 その1
 経済成長の原動力とは何でしょうか。
学校で経済学を学んだ人は多いと思いますが、多分、教科書に書いてあるような経済学をいくら学んでも、この問いに対する答は、教科書からも、先生からも、明確に与えてもらえなかったのではないでしょうか。

 昨年9月に、「 景気回復策あれこれ」の中で、「経済学の貧困」と書かせて頂きましたが、経済学が人間から離れて、数式で結論を出すようになって、ますますその気配を強めたようです。

 「そりゃそうだ、それがわかれば、どうすれば経済成長するかがわかって、不況や低成長はなくなるのだろうから、世界中が不況で困っているっていうのは、答がわからない証拠じゃないの」という意見が聞こえてきます。

 ところで、もう30年ぐらい前になりましょうか、日本企業がアジアに進出し始めた頃、従業員が中々働いてくれないという問題が悩みのタネでした。給料を払うと、手元にカネがあるうちは働きに来ないとか、いろいろ世話を焼いたり、教えたりすると、嫌がって、休んだり辞めたりするのです。

 働き手を求めて、木陰で昼寝をしている若者を見つけ、リクルートします。
「暑いねぇ。どう、ウチの工場で働かないか」
「働くとどうなる?」
「給料もらえるぞ」
「給料貰うとどうなる?」
「エアコン買って涼しい生活が出来るよ」
「この木陰で昼寝していると結構涼しいよ」

 多分、日本人が作った話でしょうが、結論は「これじゃ経済発展は容易じゃないね」となるわけです。
 当時は、Developed Countries(先進国)が経済成長していて、Developing Countries(発展途上国)は ほとんど成長していなかったという名称と実態が反対な変な時代でした。

 しかし、今のアジア諸国は違います。停滞する先進国を尻目に、まさにDeveloping Countriesです。

 この辺りから、経済成長の原動力、経済成長の必要条件の「なにがしか」が見えて来るように思われませんでしょうか。