tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

経営計画の目標

2007年12月21日 21時39分05秒 | 経営
経営計画の目標
 企業の8割は何らかの形の経営経過うをお持ちだと、多くの調査の結果に出ています。
それでは、経営計画の目標として重要なのはなんでしょうか。

 経営計画は、数字で示されなければならないというのは共通の認識だろうと思います。「より良い企業になる」とか「高付加価値経営の企業になる」といった定性的な、言い換えれば「言葉」で表すような経営計画では、どうも経営計画とはいえないようです。

 ではどんな数字で経営計画の目標を決めるのかというと、多くの場合「5年間で売り上げを5割引き上げる」とか「10年で売り上げを2倍にする」といったような形で「売上高」で基本姿勢を示すことが多いようです。

 確かに売上高は、経営計画の目標としては誰にでもわかりやすくて良いのですが欠点もあります。たとえば、売り上げを伸ばすことは必ずしも収益を高めることにはつながりません。値引き販売で利益が減ることもありえます。また、売り上げを伸ばすために店舗を増やし急拡大していた企業が突如倒産といったこともよくあります。

 そこで、経営計画を立てる場合、いかなる数字を目標としての具体的な指標にすればいいのかといった問題が重要になります。一体どんな数字を取れば、間違いない経営計画が出来るのでしょうか。

 この場合、企業も人間と同じようなものだと考えるの良いようです。育ち盛りの人間にとって重要なのは、大きく成長することと健全な体質を作ることです。そこで、企業にとって成長と体質を表す指標は何かというと、こんなことではないでしょうか。

 成長を表す指標 = 付加価値生産性(従業員1人あたり年間付加価値生産額)
 体質を表す指標 = 自己資本比率(総運用資本の中で何パーセントが自前の資本か、つまり借金が多くなりすぎていないか)

 簡単に言えば、生産性向上の指標と財務体質健全化の指標です。この2つの目標を十分論議して、具体的に数値で決めておけば、経営計画の実践の中で、企業は年々より良い企業になっていくはずです。経営計画の具体化(数値目標の設定)の中で、この2つは是非確り抑えていただきたいと思います。