【賑わいの街を冷やかし汁に酔う】哲露
前回、世界遺産の続き。
昌徳宮から街まで歩く。
鍾路仁寺洞。
昼夜問わず、観光客に人気のスポットとのこと。
若い人や外国人も多い。
たくさんのお土産が売られている。
装いは日本のそれと同じだが、韓国らしい装飾に目を奪われて面白い。
定番のもの、縁起もの、アレヤコレヤ。
話題の尽きない、あの人も。
何を言いたいのか。
観光の街にこんな風刺が置かれているのが現世韓国事情。
明洞とはまた違う雰囲気。
だが、ハングル文字を見ていると不思議な既視感に囚われる。
ああ、異国を歩いているんだなという素朴で平和な幸せ。
ツレのM嬢がサクサクと、とある路地を入る。
知らないとわからん道。
今、ソウルでも新しい食スポットとのこと。
看板もソコソコに、こりゃ知らんと入れんわ。
観光で来ていたら、まず通り過ぎる店。
その二階へ上がる。
ソウルのおばちゃんたち次々と入ってくる。
目当ては・・・。
昼から微炭酸のマッコリを。
ヤカンから注ぐのが正統派らしい。
わしらも地元民のつもりで頼む。
もっともM嬢は、すでに在住で言葉もローカルだから手馴れたもの。
とにかく、酒と料理を注文すると、キムチやら野菜の付け合わせが無料。
飲んべには、まっこと嬉しいサービスだ。
発泡マッコリのうまいこと。
昼酒バンザイである。
そして、ここの目玉がなんと味噌汁かけご飯。
味噌がけが店で供されるなんて、信じられないでしょ?
ところがこれが美味いのよ。
十穀米っぽい米に、無造作に豆腐の辛い味噌汁をかけていく。
熟成された味噌と甘味を含んだ唐辛子、青い野菜もたっぷりと入れる。
想像より汁っぽくなく、 なんだかマッコリに合うんだ。
どっか懐かしく、未体験のグルメ。
ピリッとした汁飯、マッコリ、辛い野菜飯、マッコリ。
このエンドレスのループは最強だ。
これ、ハマった。
仁寺洞は観光の街。
だけど、こんな飯屋があるのがソウルの魅力。
未体験ゾーンの連続。
案内人に感謝。
酒付きのお昼も済ませ、次なるスポットへ。
韓国の旅、まだまだ続きまっせ。
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