週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

竜泉町の冷肉そば

2011年09月30日 | 呑み屋探訪(浅草、根岸、本所界隈)

              冷やし肉南そば

 実家の吉原から程近い、竜泉町に「角萬」という蕎麦屋がある。

 並木藪、尾張屋、大黒屋、十和田、満留賀、能登屋、むつみ、翁と、この界隈に蕎麦屋は数知れど、ほとんどが更科か二八の細い麺が主流である。その中にあって異色を放つのがここ角萬なのだ。

 樋口一葉記念館と、まもなく迎える酉の市で有名な鷲大明神に挟まれた場所にある。

 子どもの頃から通っていて、せっかちな下町の人を相手に、早さと安さとボリュームで勝負する角萬。

 愛想がないのはご愛嬌。 とにかく、ツーといえばカー。

 食いてえと思ったときに、手っ取り早く、旨いもんを腹におさめるのが江戸っ子なのだ

 だらだら過ごすなんて野暮だよ。

 でも、この二階の座敷は気分がいい。

 囲碁や将棋盤があって、酒も愉しめる。一階の慌しさが夢のよう。

 安い板わさつまみに、じつにのんびりと過ごせるのだ。

 ここの名物「冷やし肉南そば」、通称「冷肉(ひやにく)」。大盛りは「冷大(ひやだい)」と注文できれば通でござるよ。

 無愛想な店員さんにひるんでいてはいつまでも食えません

 うどんのように太くて、噛み応えのあるそばに、よく味の沁みた野卑な豚肉、程よく茹でたネギの迫力。

 七味をたっぷりのせて食えば、どなたでも桃源郷へ誘ってくれる

 ここでしか食えないから、たま~にどうしても飛んでいってしまうんだよなあ

 ちなみに、キツネやもりもうまい。だけど、9割方は冷肉なのだろうな。

 温かいそばももちろんあるが、冬でも冷やしが主流のメニュー。


             「どうしても 冷肉なのだ 食の秋」
                          海光

 
さあ、あなたも角萬ワールドへようこそ

                  竜泉町 角萬 

 ◆竜泉町「角萬」◇

 東京都台東区竜泉3-13-6
 03-3872-5249
 http://r.tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13008693/



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2011-10-02 18:58:40
10月になった途端寒いが、これは旨そうだな。休みの日にふらりと寄りたいね。
Unknown (海。)
2011-10-03 12:55:57
お名前分からぬが、コメント頂きありがとう存じます。土曜はやっておりますが、日曜日はお休みのはず。行かれる際は、くれぐれもご用心ください。やはり冷やしがオススメです。

コメントを投稿