京都には祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東の5花街があります。
江戸寛永年間から八坂神社の門前で茶屋街として栄え、明治14年に現在の祇園東が分離し、新しく祇園甲部としてスタートしました。
東は東大路、西は鴨川、南北は建仁寺から新橋通に囲まれた、重要伝統的建造物群保存地区の祇園白川地区を含む京都で最も大きな花街です。
お茶屋、料亭などの伝統建築と石畳みの格調高いたたずまいが特徴です。
舞踊は京舞井上流。芸舞妓による春の舞踊公演「都をどり」は、明治5年に三世井上八千代によって創始され今日に至っています。
秋の舞踊公演は「温習会」。紋章は八個のつなぎ団子に「甲」の字です。
祇園甲部のメインストリートの花見小路は5年ほど前から来日観光客が急増し、さまざまな弊害がでています。
敷地や家の中に立ち入って撮影する、舞芸妓に触る、着物を引っ張るなどの迷惑行為が日常茶飯事です。
花見小路は一般道路ですが、観光客が道いっぱいに広がり、とても危ない状況です。
以前は日中は落ち着いた花町の風情がありましたが、今は花街の風情は観光客でかき消されています。
観光客が動き出す前の早朝、祇園町南(四条通りより南の花見小路)を歩いてきました。

一力亭
祇園で最も格式の高い「お茶屋」です。
歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」に登場するお茶屋で、元々の屋号は「万亭」でしたが、この芝居が大当たりし、実在の屋号までが芝居の中で使われた「一力」と言う名で呼ばれています。

西横道



ここは6人の舞芸妓が所属しています。


東横道



東横道




西横道


東横道





歌舞練場
現在の純和風建築の劇場は1913年(大正2)、国の登録有形文化財。
2016年秋から耐震調査などのため休館中です。

祇園コーナー


続く。
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