桂離宮に続いて私には初めての仙洞御所に先日妻と行ってきました。
仙洞御所は皇位を退かれた天皇(上皇、院と呼ばれる)の御所です。
後水尾上皇の御所として江戸時代初期の寛永7年(1630)に完成しました。
しかし、嘉永7年(1854)の大火で京都御所とともに焼失したのを最後に、造営されないままとなりました。
現在の仙洞御所には醒花亭、又新亭の二つの茶室以外に御殿はないですが、雄大な庭園が残されています。
北西にある大宮御所は1867年に造営され、明治5年(1872)まで英照皇太后のお住まいでした。
その後は天皇皇后両陛下や皇太子同妃殿下が入洛された際の御宿舎になっています。
昨日まで天皇皇后両陛下が京都滞在で宿泊されていました。
京都御苑周辺はすごい警備でした。
私たちが予約したのは11時です。
仙洞御所見学の出入り門は大宮御所の正門です。

正門右に並んでいる方々は当日券をゲットしようと待っています。
10時40分正門が開けられました。
参観者休所で予約券を渡し、身分証明も提示します。

11時まで桂離宮同様、仙洞御所の案内ビデオを見ます。
11時コースを案内される方が来て出発です。
まずは大宮御所御車寄(玄関)

木々中を歩きます。

大宮御所御常御殿

外観は和風ですが、大正年間に内部は洋風に作り替えています。

御常御殿の南庭です。
庭には紅梅、白梅、竹林、松が植樹され、「松竹梅の庭」と伝えられています。



キンモクセイが咲き香りが漂っています。

仙洞御所の広い池です。
池は北池と南池に分かれています。

和舟があります。
天皇皇后両陛下はこの舟で池めぐりをされます。

六枚橋の手前に阿古瀬渕(あこせがふち)があります。
御所造営前からの古い池がありました。

阿古瀬渕由来は平安時代の歌人紀貫之の邸宅がこの近くにあり,紀貫之の童名「阿古久曾」由来すると言われています。
紀貫之の石碑があります。


北池の周囲を歩いていきます。

一部紅葉しています。

木造の橋や石造り六枚橋を通ります。





紅葉山を抜けていきます。
紅葉時分はさぞかし美しいと思います。


南池が見えてきました。

州浜です。
楕円形の平たい粒の揃った11万1千個ほどの石が敷き詰めてあります。
石一個につき米一升で集めたそうで、「一升石」と呼ばれています。


南池には中島があり、藤棚に覆われた八ツ橋が架けられています。
春の藤棚も見てみたいものです。

藤棚から見える紅葉山と紅葉橋

カモが泳いでいます。

とうとうと布落ちする幅80cm、高さ180cmの滝もあります。

八ツ橋を歩きます。

石灯籠

醒花亭が見えてきました。

醒花亭です。
南池を一望する場所に茶亭です。
正面の玄関に庇付け出し、腰高障子を入れ、書院、入側(縁側)を取り、その間に建具を入れないのが特徴です。



違い棚意匠が斬新です。

醒花亭の「醒花」は李白の詩から採られたもので、拓本の額が掲げられています。
二段目に「醒花」の字があります。


朝鮮灯籠

銭型のつくばい

さらに歩きます。

万葉歌人柿本人麻呂をまつった小社があります。

南池を見ながらさらに歩きます。

又新亭(ゆうしんてい)の外腰掛

入り口

又新亭
明治17年(1884)近衛家から献上された茶室
茅葺きと柿葺きの屋根と大きな丸窓を備えています。

見学者の皆さん

出入口に戻ってきました。
1時間の見学でした。
桂離宮も素晴らしかったですが、ここの庭園も極上でした。
桜、藤、躑躅、秋は紅葉、冬は雪景色と四季を通して美しいと思います。
仙洞御所半世紀ぶりですか。
私は今回が初めてですが、半世紀前とあまり変わらない景色ではないでしょうか。
春は桜や藤が美しいでしょうね。
また機会がございましたら、御主人様と見学されたらいかがでしょうか。
ネットで予約もできます。当日見学の枠もあります。
桂離宮、仙洞御所も見学でき、残るは修学院離宮だけになりました。近く見学予約をしていますので、また投稿します。
仙洞御所の美しい風景を懐かしく拝見いたしました
私は半世紀以上も前になりますがお茶の宗匠と
社中数人とで見学する機会に恵まれました
季節は春でしたので見事な藤の花を見ることもできましたが
残念ながら当時は未だカラーフィルムはなくモノクロ写真でしか残っていません〔笑〕
建造物も美しく鮮明な画像でUPして頂きありがとうございました