京都国立近代美術館の『上村松篁展』に行ってきました。
母松園ゆずりの「品がある」作品を追求し続けた、松篁の軌跡を紹介する大規模な回顧展です。
「樹下遊禽」「孔雀」「丹頂」などの代表作を含 む、初期から晩年に至るまでの日本画約75点と素描、挿絵原画などが展示されています。
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上村松篁は明治35(1902)年、日本画家・上 村松園の長男として京都市内に生まれます。
なお、 上村松篁の御子息、上村敦之氏も日本画家で 、松篁ゆずりの花鳥画は格調があって私の好きな画家の一人です。
上村松篁は、母親の絵を見て育ったせいでしょうか、若いときから絵の才能は溢れていたようです。
西山翠嶂に師事し、在学中から帝展で入選、特選となるなど活躍めざましいものがあります。
戦後は日展の審査員もつとめましたが、その旧態依然とした審査に失望し、日展を脱退 します。そして翌年には、奥村厚 一、秋野不矩、福田豊四郎、吉岡堅二、山本丘人 らとともに創造美術協会を結成します。
「星五位」「燦雨」など伝統的な円山四条派の写生を活かした、新しい花鳥画を制作します。
1959年には、母子二代で文化勲章を受章し、2001年に生涯を閉じました。
とにかく、 上村松篁の絵は 安心して見ていることができます。
そして、心安らぐ絵が多いのです。
うまく表現できないのですが、大好きな枯山水の庭園を眺めているときと同じ感覚になります。
《春園鳥語》1929年
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《山鹿》1939年
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《月夜》1939年
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《蓮》1952年
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《星五位》1958年
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《燦雨》1972年
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《丹頂》1980年
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《孔雀》1983年
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《水温む》1988年
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《万葉の春》1970年
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以下は蛇足です。
私は若いときは、どちらかというと日本画は好きでありませんでした。
絵に限らず、文学もそうでした。
受験勉強に追われ、多感な青春時代に文学に接する機会を失った私は、大学時代、どこかに置き忘れてきたものを取り戻すように、無性に本を読みあさりました。
多くは、世に名作と言われる外国文学でしたが、その量は自分でも驚くほどです。
就職し、家庭を持ち、ある程度落ち着いた頃、日本文学、現代文学を読み始めました。
でも、わが国の基礎的歴史力や思想の勉強不足を痛感するようになります。
日本の文学やさらには美術を理解するには、それらに多大な影響を与えた仏教や哲学、思想を学ばねばと思いいたりました。
以来、仕事が終わり家に帰ったあと、土日に、書物を読み漁ります。
もともと、読書は好きでしたので、月に数十冊読むときもありました。
日本の歴史や思想を学ぶにつれ、絵画もだんだん、日本画が好きなっていきます。
そして、四季の花や庭園、美術館めぐりが好きになったのは、五十代以降です。
定年退職した今では、毎日の散歩がてらに、四季の花を追いかけ、庭園や美術館めぐりに精をだし、ときどき禅寺に通う日々です。
洋画は結構塗り重ねができますが
日本画は繊細な材料の使い方
今では岩絵の具を売っているお店は少ない
私も受験の思い出が強く<勉強≫勉強…
本を読みませんでしたが海外の旅を楽しみました
出来るときは<今でしょ?>…時間を
大切にしたい。定年後生活者様のおかげで
京都の美術館・お花
お寺の庭を楽しませていただいています
絵画の撮影は許されているのですか?
私は高所恐怖症で、飛行機が全くだめなのです。
現役時代、沖縄と北海道は泣く泣く搭乗しましたが、もうこりごりです。
妻は海外に行きたいと行っておりますので、私としてはとても困っています。
どの展示会内の勿論写真撮影禁止です。借用しました画像は、上村松篁展示会の展示作品紹介でネットで公開され、誰でも見ることのできるものです。