今回の日曜美術館は、『世界を驚かせた北斎漫画』です。

北斎といえば、私が思い浮かべるのはやはり、冨嶽三十六景ですが、実はそれに負けず劣らず世界的に有名なのが『北斎漫画』です。
『北斎漫画』は、葛飾北斎が55歳から90歳で亡くなるまで描き続けた全15編のライフワークです。

人物のあらゆる生態をはじめ、膨大な種類の動植物、江戸の風俗文化や全国の名所風景 まで、まさに森羅万象を網羅、絵の総数は3千6百点に及んでいます。
まだ写真がなかった江戸の風俗を知る上でも貴重な資料ではないでしょうか。
北斎漫画には鳥、獣、虫、魚、山、川、草、木 などのあらゆる自然の姿があります。



『北斎漫画』は、北斎の死後も出版され続けた驚異のロングセラーというだけでなく、世界の特にヨーロッパの画家たちに大きな影響を与えました。
19世紀後半に巻き 起こったジャポニスムの先鞭をつけ、印象派の画家たちやアール・ヌーボーの作家たちに最大 の衝撃を与えた作品が『北斎漫画』でした。
番組は、今年で初編が出版されてちょうど200年の記念の年にあたることから、『北斎漫画』の魅力を取り上げていました。
フランスでいち早く北斎漫画を取り上げたのは、印象派の画家
フェリックス・ブラックモン

モチーフの大半は北斎漫画から取られています。
ブラックモンの銅板画をもとに作られた食器





アルヌーボーの旗手、エミール・ガレの絵柄も北斎漫画から抜き取られています。





後期印象派の画家、ゴーギャンも影響を受けた画家のひとりです。

「説教の後の幻影 ヤコブと天使の闘い」も北斎漫画から取られていると言われています。


印象派の画家ドガも影響を受けたひとりです。





今回は画像が多いので、次回に続きます。
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