京都近代美術館2020年度 第1回コレクション展です。
富岡鉄斎、冨田溪仙、人見少華、福田平八郎、橋本関雪、近藤浩一路、小川芋銭、平福百穂、水越松南、榊原苔山
富岡鉄斎 1836‒1924 『東山図扇面』 1919
南画家。京都生。
幼少より国学・漢学・詩学等を学び、また歌人大田垣蓮月の学僕となって多大な人格的影響を受ける。
幕末期には勤王志士らと盛んに交流し、国事に奔走した。
維新後は大和石上神社・和泉大鳥神宮等の宮司となるが、のち辞し隠棲。
田能村直入・谷口藹山らと日本南画協会を発足、学者としての姿勢を貫きながら自由な作画活動を展開し、その学識と画技により文人画壇の重鎮となった。
帝室技芸員・帝国美術院会員。大正13年(1924)歿、89才。
冨田溪仙 1879‒1936 『空也瀧』 1921
明治から昭和初期に活躍した日本画家(1879年 - 1936年)
狩野派、四条派に学んだが、それに飽きたらず、仏画、禅画、南画、更には西洋の表現主義を取り入れ、デフォルメの効いた自在で奔放な作風を開いた。
人見少華 1887‒1968 『南瓜図』 不詳
日本画家。京都生。
田中一華に入門し、また上田聴秋の書僕となる。京美工・京絵専卒
第三回文展で初入選、褒状受賞。
日本南画院同人として同会に出品を続け、大東南宗院・平安書道会等にも参加。
花鳥画を得意とし、また早くより池大雅研究を続けた。昭和43年(1968)歿、81才。
福田平八郎 1892‒1974 『山村冬』 c. 1917
大分県出身の日本画家(1892年 - 1974年)。
鋭い観察眼を基にした、対象がもつ雰囲気、美しさを抽出した表現が特徴とされる。
生涯「水」の動き、感覚を追究していたとされ、「漣」は池面に映る水面の模様を描写した作品。
1961年(昭和36年) - 文化勲章受章、文化功労者。
橋本関雪 1883‒1945 『番船図』 1923
日本画家。兵庫県生。明石藩儒橋本海関の長子。 竹内栖鳳に師事。
四条派に南画を加味した新南画を大成する。詩書歌にも秀でる。
朝日賞受賞。帝展審査員・帝室技芸員・帝国美術院会員。
フランス政府よりシュバリエ・ド・レジョン・ド・ヌール勲章を授与される。
昭和20年(1945)歿、61才。
近藤浩一路 1884‒1962 『三条大橋』 1925
日本画家。山梨県生。名は浩。別号に柿腸。東美校卒。
和田英作に師事する。読売新聞社で漫画の筆をとり、のち水墨画に転じる。
日本美術院同人となり、脱退後日展会員となる。昭和37年(1962)歿、78才。
小川芋銭 1868‒1938 『怒濤』 1929
日本画家。東京生。
洋画を本多錦吉郎に学び、新聞・雑誌に挿絵・漫画を描くが、平福百穂・川端龍子らの珊瑚会に招かれたのを転機に日本画を製作。
のち認められて日本美術院同人となる。
作品は水墨淡彩で俳味のある独自の画風を持つ。昭和13年(1938)歿、71才。
平福百穂 1877‒1933 『清江捕魚』 1931
日本画家。秋田県生。幼少より父穂庵に画技を学び、のち川端玉章に師事する。
東美校卒。
結城素明ら同志と无声会・金鈴社を創立、のちには帝展審査員を務めた。
「アララギ」派の歌人としても知られる。昭和8年(1933)歿、57才。
水越松南 1888‒1985 『村の老天使』 1927
大正-昭和時代の日本画家。
明治21年8月13日生まれ。
山元春挙,竹内栖鳳(せいほう)らにまなび,富岡鉄斎に私淑。
フランス後期印象派の影響をうける。
日本南画院展に大正10年「一瓶秋色」を出品,12年同人。
昭和60年3月4日死去。96歳。兵庫県出身。
京都市立絵画専門学校(現京都市立芸大)卒。本名は達也。
作品は他に「化粧」など。
榊原苔山 1890‒1963 『残雪』 1934
日本画家。京都生。榊原紫峰の弟。
竹内栖鳳に師事し、竹杖会に入る。昭和38年(1963)歿、73才。
美術館4階から
美術館1階
疏水
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