レコーダー録画鑑賞「純潔のマリア」。

　久しぶりの谷口監督作品ということで、原作付きにも関わらず期待していたアニメです。

　英仏戦争など時代背景が不勉強で難しい部分もあり、話をなかなか理解出来なくて大変でしたが、マリアがシンプルな言葉で行動で作品全体を表現してくれたおかげで、アニメに込められた思いを受け取ることが出来ました。

　原作コミックスが完結していることも大きかったです。やはり落としどころが決まっている話はとても観易く、最終回までテンションが落ちることがないですね。そういう原作を選んでくださった監督に大感謝！

　戦争は必ずしも人々にとって悪とは言えない面があると、現代世界の状況について考えさせる描写には考えさせられます。宗教と人々の生活とのかかわりも。天界は見守っているけれども見ているだけで、直接人と関わることは無い。そんなミカエルの立場に従いつつも、徐々にマリアに感化され疑問を抱くようになるエゼキエルの難しい内面を花澤香菜さんがとてもうまく演じられているのが印象的でした。

　色々なところがモヤモヤしている(笑)プリアポスや、マリアに一途なジョセフ、傭兵でいることに躊躇いの無いガルファなど、魅力的なキャラクターも多かったです。

　作画も毎回安定していて、安心して観られるアニメでした。準備期間もあるので毎年という訳にはなかなか行かないと思いますが、また谷口監督を観たいです。世界に反逆する側からの視点で物語を作り続ける監督をこれからも応援しています！