子鹿物語 グレゴリー・ペック ビデオメーカー 2005-02-16 売り上げランキング : 12644 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
監督=クラレンス・ブラウン
主演=グレゴリー・ペック ジェーン・ワイマン クロード・ジャーマン・Jr
うちのルーク・スカイウォーカー(7歳児)が夏休みの読書感想文で、「仔鹿物語」を選んで書き上げた。感想文をどう書くか相談されたので、恥ずかしながら全編きちんと読んだ。動物と人間の共存という難しさ、そして少年が生きることの厳しさを知って大人になっていく物語。いいですねぇ。あ、そういやぁこれを映画化した往年のクラシック、観たことない・・・。淀川センセイがクラレンス・ブラウン監督に飛行機の中かどこかで会ったときに、この映画について語ったというエピソードを思い出す。僕は巷で話題の500円DVDを購入した。うーん、日本語吹き替えが入ってたら子供にもみせるのに。
フロリダ北部の原生林を開拓する家族。夫は若きグレゴリー・ペック、妻はレーガン大統領の最初の妻ジェーン・ワイマン。一人息子ジョディには名子役クロード・ジャーマンJr。原作では印象的だった熊のスルーフットを仕留める場面と、ジョディの初めての狩りの場面はない。僕が読んだ本には登場しなかった、フォレスター兄弟の動物好きの末っ子のエピソードが付け加えられている。その子が死ぬエピソードが加わっていることで、より命について考えさせられる。何よりもこの映画が素晴らしいのは映像の美しさ。この頃にはまだ珍しいカラーだが、森の緑と四季の変化、躍動的な動物たちを見事に写し撮っている。
大人たちのドラマが原作よりも深く描かれているのが素晴らしい。特に妻オリーの心情が、ほとんど台詞に頼らずに描かれているところ。懸命に生きる3人にも自然は常に厳しい。嵐の後で畑の作物がやられてしまうところは、涙を誘われる。それにしても生きるって素晴らしいし、厳しい。家畜を襲う熊だって食べる為、仔鹿のフラッグから畑を守ろうとする一家の苦労。現実を知って成長するジョディと彼を抱きしめる両親に感動させられる。