ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

現実逃避

2011-12-13 20:54:48 | つぶやき
本日、仕事から帰ると、家には誰もいなかった。

そして、「子供が40度の熱を出したので、病院に行って来ます」と書置きが。
そういえば、昼間の間に携帯電話の電池が切れてしまっていた。
その後、すぐに連絡がつき、なんでも血液検査などをするから大変遅くなる
とのこと。まぁ、心配だが待つよりほか仕方ない…。

そこで、ふと、テーブルの上を見ると、そこには今回の号で休刊となる
「旅行人」が届いているではないか。

懐かしい…。

本誌を購入したのは、およそ15年ぶりくらいである。

さすがに1400円もするだけあって紙質も昔と比べると随分、良くなっているし、
何より、ちゃんとした雑誌になっている。
私が購読していたころの、もっとも初期の頃の旅行人はペラペラの紙質の小冊子
でそれが三つ折りになって届いていた。
その後、しばらくして表紙と本文の紙質が変わったたが、まだまだ、同人誌のよ
うな素朴で素人感満載であった。

あの頃は、この本が届くのがほんとうに楽しみだった。

この最終号の巻末に、編集長の蔵前氏が「旅行人の遍歴」を書いている。

それによると、「旅行人」の最盛期は1996年ころで、あの猿岩石が話題となって
いた時期らしい。発行部数も1万部を超えたそうで、社員も8人ほど抱えていたとの
こと。その後の転機は2002年にアジア一体で起きたSARS(伝染病)が流行した時で、
収束するまでのおよそ1年でアジアへの渡航者だけでなく、ガイドブックや旅行本
も含めてまったく売れなくなってしまったとのこと。
これを機に、会社を縮小し季刊誌に生まれ変わったと書いてあった。

私が読んでいたころは、「旅行人」がピークを迎える少し前までの3年ほどだった
ようだ。

その後、「旅行人」は季刊誌となり、年2回の発行となったが、零細出版社として
は順調だったそうである。しかし、自分で取材し、文章を書いて写真も取り、レイ
アウトし発行することに、年齢的にもしんどくなり、仕事や取材で外国にでること
が辛くなったのだと、そして、時間に囚われない普通の旅がしたくなったのだと、
書いてあった。

わかる。わかり過ぎるくらいわかるぞ。

いくら仕事で外国に行っても、満たされるわけはないし、所詮、仕事は仕事なので
ある。要は、有り余る自由の時間の中で旅がしたいのである。

仕事と旅の両立にもうひとつ、家庭という事情が含まれてしまうと、早々、旅など
には出れないわけである。特に時間に囚われない旅など絶望的である。

今夜は、「旅行人」で現実逃避をしようかと思っている。





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